〇(8920)東祥 : 多角化とPBR割安、盤石財務で安定成長

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

東祥(8920)の基礎情報

今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場している東祥(8920)です。東祥は、愛知県を拠点に総合不動産事業、フィットネス事業、ホテル事業の3つの柱で事業を展開している企業です。

主力事業の一つであるフィットネス事業では、全国に「ホリデイスポーツクラブ」を展開しています。このクラブは「遊ぶ・楽しむ」をコンセプトに掲げ、初心者や運動が苦手な方でも気軽に運動を続けられるようなプログラムや施設を提供しているのが特徴です。地域に根差した運営で、多くの利用者から支持を得ています。

また、不動産事業では、分譲マンションや戸建住宅の開発・販売から、商業施設やオフィスビルの賃貸・管理まで幅広く手掛けています。特に、自社で開発した商業施設内にフィットネスクラブやホテルを併設する複合開発を得意としており、土地の有効活用と事業間のシナジー創出に強みを持っています。

ホテル事業では、ビジネスホテル「ホテルトレンド」を全国の主要都市で展開しており、リーズナブルな価格設定と利便性の高い立地で、ビジネスパーソンや観光客の需要を取り込んでいます。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 79,000円(790円/株)
  • PBR : 0.82倍
  • PER : 12.97倍
  • 配当利回り : 1.27%
  • 株主優待 : なし
  • (2025年10月17日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

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評価の理由

[評価の注目ポイント] 総合不動産、フィットネス、ホテル事業の多角化で安定成長!PBR1倍割れで財務も健全ぽん!

A. 成長性:◎

東祥の成長性は、多角的な事業展開と、それぞれの事業が持つ強みによって支えられています。特に、フィットネス事業の「ホリデイスポーツクラブ」は、単なる運動施設に留まらず、「楽しむ」ことに重点を置いたプログラムで、幅広い年齢層の顧客を獲得しています。健康志向の高まりや、高齢化社会の進展は、今後もフィットネス市場の拡大を後押しすると考えられ、東祥の安定的な収益源となるでしょう。

また、不動産事業においては、自社で開発した商業施設にフィットネスクラブやホテルを併設する複合開発が強みです。これにより、土地の有効活用だけでなく、各事業間の相乗効果を生み出し、より魅力的な施設として顧客を呼び込むことができます。例えば、商業施設に訪れた人がフィットネスに興味を持ったり、ホテルに宿泊した人が周辺施設としてフィットネスクラブを利用したりといった流れが期待できます。

ホテル事業の「ホテルトレンド」も、インバウンド需要の回復や国内旅行の活性化を背景に、堅調な推移を見せています。特に2025年に入り、観光客の増加が顕著な中、利便性の高い立地と手頃な価格帯は、今後も需要を取り込む上で有利に働くでしょう。

過去数年の業績を見ると、コロナ禍の影響で一時的に落ち込んだ時期もありましたが、フィットネス事業の会員数回復やホテル事業の稼働率向上、そして堅調な不動産開発によって、売上高・利益ともに回復基調にあります。今後の事業拡大戦略としては、フィットネスクラブやホテルの新規出店、既存施設の魅力向上などが挙げられ、持続的な成長が期待されます。

B. 割安性:◎

東祥の現在の株価指標を見ると、非常に魅力的な水準にあると言えるでしょう。PBR(株価純資産倍率)は0.82倍と、企業の持つ純資産価値に対して株価が割安であることを示しています。これは、会社の資産をすべて売却し、負債を返済した後に残る価値よりも、現在の株価が低いことを意味し、一般的に割安と判断される水準です。

また、PER(株価収益率)も12.97倍と、利益水準から見ても過度に割高感はありません。同業他社と比較しても、この水準は十分に魅力的と言えるでしょう。配当利回りは1.27%と、特別高配当というわけではありませんが、安定した事業基盤を持つ企業からの配当は、長期保有を考える上で安心感があります。残念ながら株主優待はありませんが、PBR1倍割れの割安感と安定的な事業内容を考慮すると、十分に投資妙味があると考えられます。

PBRが1倍を割れている銘柄は、他にもいくつかご紹介していますので、ご興味があれば「中部鋼鈑(5461)」の記事もご覧になってみてくださいね。

C. 安全性:◎

東祥の財務健全性は非常に高く、投資家にとって安心材料の一つです。自己資本比率は50.2%と、50%を超える高い水準を維持しています。これは、企業の総資産に占める自己資本の割合が高く、外部からの借入金に頼らずに事業を運営できる体力があることを示しています。一般的に、自己資本比率が高い企業は、経済情勢の変動や予期せぬ事態にも強く、倒産のリスクが低いとされています。

また、BPS(1株当たり純資産)も968.70円と、株価(約790円)を大きく上回っています。これは、企業が解散した場合に株主に分配される純資産が、現在の株価よりも多いことを意味し、株価の下値抵抗力となり得ます。多角的な事業展開による収益源の分散と、この盤石な財務基盤は、東祥が今後も安定的に事業を継続していく上で大きな強みとなるでしょう。

外部ニュースから見る東祥の可能性

さて、ここで少し視点を変えて、最近の興味深いニュースをご紹介しましょう。2025年10月18日付のBusinessToday Malaysiaによると、マレーシアが「Global Skills Forum 2025」を主催し、労働力のイノベーションを推進すると報じられています。(出典:BusinessToday Malaysia)

このフォーラムでは、デジタル変革、グリーン経済、人工知能(AI)、そして未来の仕事を形作る新たな産業といったテーマが議論されるとのことです。東祥の事業とは直接的な関連はないように見えるかもしれませんが、企業が持続的に成長していく上で、人材のスキルアップとデジタル変革への対応は避けて通れない課題です。

東祥も、フィットネスインストラクターの専門知識向上や、ホテル運営におけるデジタル技術(予約システム、顧客管理、AIを活用したサービス改善など)の導入、さらには不動産開発におけるDX推進など、各事業における人材のスキルアップや効率化への取り組みは、今後の競争力強化に繋がるでしょう。特に、顧客体験を重視するフィットネスやホテル事業では、従業員の質の高さが企業のブランド価値を大きく左右します。このようなグローバルな議論から得られる知見は、東祥が各事業をさらに発展させる上でのヒントになり得るかもしれません。

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