はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
ニチリョクってどんな会社?
今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場しているニチリョク(7578)です。ニチリョクは、主に墓石や仏壇の販売、葬儀の施行、霊園の開発・管理といった、人生の終盤に関わるサービスを総合的に提供している企業です。少子高齢化が進む日本社会において、終活や供養のあり方が多様化する中で、人々のニーズに応えるべく事業を展開しています。
同社は、長年にわたり培ってきた信頼と実績を基盤に、地域に根差したサービスを提供しています。特に、霊園事業では、利用者の視点に立ったきめ細やかな管理体制が強みと言えるでしょう。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 12,100円(121円/株)
- PBR : 0.39倍
- PER : 2.07倍
- 配当利回り : —
- 株主優待 : なし
- (2025年12月3日(火)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
PBRの超割安感と盤石な財務は魅力的なぽん!でも、収益性の不安定さや無配当も気になるぽん。今後の事業改善や株主還元策の発表を期待して、もう少し様子を見たいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
PBR0.39倍の超割安感と高い自己資本比率で財務は盤石!しかし、収益性が不安定で無配当なのが課題だぽん!
A. 成長性 : △
ニチリョクの成長性については、残念ながら直近のデータでは課題が見られます。過去数年の収益性を見ると、営業利益率や純利益率がマイナスに転じるなど、不安定な状況が続いています。ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)も、一般的に望ましいとされる水準を下回る場面が目立ち、事業の収益を生み出す力が十分に発揮されていない可能性があります。少子高齢化という社会背景の中で、終活や供養のニーズは多様化していますが、それが直接的な企業成長に繋がりにくい状況にあるのかもしれません。新たなサービス展開や効率化への取り組みが、今後の成長を左右するでしょう。
B. 割安性 : ◎
割安性という点では、ニチリョクは非常に魅力的な水準にあります。PBR(株価純資産倍率)は0.39倍と、企業の純資産に対して株価が極めて低い水準にあります。これは、市場が同社の資産価値を十分に評価していない、あるいは将来の成長期待が低いと見ている可能性があります。しかし、見方を変えれば、企業の持つ資産価値に対して株価が割安に放置されているとも言えます。PER(株価収益率)も2.07倍と非常に低いですが、これは現在の利益水準が不安定であることの裏返しとも考えられます。残念ながら配当利回りは「—」となっており、現在のところ配当は出ていません。株主優待もありませんので、PBRの低さが直接的な株主還元に繋がっているわけではありませんが、潜在的な割安感は非常に高いと言えるでしょう。
PBRが1倍を大きく下回る銘柄は、他にもナフコ(2790)や大和(9919)などがあります。これらの企業も、ニチリョクと同様に割安感と財務の安定性を持ちながら、今後の収益改善が注目される銘柄と言えるでしょう。
C. 安全性 : ◎
財務の安全性については、ニチリョクは非常に堅固な基盤を持っています。自己資本比率は61.3%と、一般的に健全とされる30%を大きく上回る高水準を維持しています。これは、借入金に頼らず、自社の資金で事業を運営する力が強いことを示しており、外部環境の変化にも耐えうる体力があると言えます。また、有利子負債も緩やかに減少傾向にあることから、財務リスクは低いと評価できます。ただし、EPS(1株当たり利益)は前年同期比で変動が大きく、利益の安定性には課題が見られます。財務は安定しているものの、その安定した基盤を活かして、いかに収益力を向上させていくかが今後の焦点となるでしょう。


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