はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
サノヤスホールディングスってどんな会社?
サノヤスホールディングス(東証プライム:7022)は、かつて造船業で名を馳せた企業ですが、現在はその事業構造を大きく転換し、多角的な事業を展開しています。主な事業としては、環境・エネルギー事業、レジャー事業、機械事業、そして不動産事業があります。
特に注目したいのは、ごみ焼却発電プラントや水処理施設、バイオマス発電といった環境インフラを手がける環境・エネルギー事業です。持続可能な社会への貢献を目指し、社会のニーズに応える技術を提供しています。また、関西圏で人気のテーマパーク「ひらかたパーク」を運営するレジャー事業も、安定した収益源となっています。このように、時代の変化に合わせて事業ポートフォリオを柔軟に変化させている点が、サノヤスホールディングスの特徴と言えるでしょう。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 27,500円(275円/株)
- PBR : 0.92倍
- PER : 13.08倍
- 配当利回り : —
- 株主優待 : なし
(2025年11月14日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!環境・レジャー事業の成長に期待しつつ、もう少し業績安定化を見守りたいぽん。
評価の理由
[評価の注目ポイント]
PBRは1倍割れで割安感があり、事業構造転換後の環境・レジャー分野の成長と収益改善に期待したいぽん!
A. 成長性:〇
サノヤスホールディングスの過去数年の業績を見ると、純利益率のマイナス幅が縮小し、営業利益率も持ち直しの兆しを見せています。これは、かつての主力事業から環境・エネルギー事業やレジャー事業といった分野への事業構造転換が徐々に実を結びつつある証拠と捉えることができます。
特に、環境・エネルギー事業は、脱炭素社会への移行やインフラ老朽化対策といった社会的なニーズを背景に、今後も安定した需要が見込まれる分野です。ごみ焼却発電プラントやバイオマス発電など、社会貢献性の高い事業を手がけている点は、長期的な成長ドライバーとなり得るでしょう。また、レジャー事業も、運営する「ひらかたパーク」が地域に根ざした人気施設として安定した集客力を持ち、グループ全体の収益を下支えしています。ただし、全体としての売上高の明確な成長トレンドはまだ見極める必要があり、今後のM&A戦略や新技術開発の動向にも注目したいところです。
B. 割安性:〇
現在のPBRは0.92倍と、企業の純資産価値を下回る水準にあり、株式市場からは割安に評価されていると言えるでしょう。PERも13.08倍と、過熱感のない妥当な水準です。これは、事業構造転換期にある企業としては、今後の業績回復への期待を織り込んでいない、あるいは慎重な評価がされている可能性を示唆しています。
一方で、会社予想の配当利回りが「—」となっており、現時点では配当によるインカムゲインは期待できません。また、株主優待も設定されていないため、PBRの割安感は魅力ですが、総合的な株主還元という点では物足りなさを感じるかもしれません。今後の業績回復に伴う配当再開や増配に期待したいところです。PBRが1倍を割れている銘柄としては、〇(6898)トミタ電機なども注目されますね。
C. 安全性:◎
サノヤスホールディングスの財務の安定性は高く評価できます。自己資本比率は36.6%と、一般的に望ましいとされる30%を上回る水準を維持しており、財務基盤は比較的強固です。これは、予期せぬ経済変動や事業環境の変化に対しても、一定の耐性があることを示しています。
また、ROE(自己資本利益率)も12.42%と、収益性を測る上で良好な数値を示しており、効率的な経営ができていると言えるでしょう。有利子負債は前年同期比でやや増加傾向にありますが、現時点では財務を大きく圧迫するような状況ではないと考えられます。さらに、BPS(1株当たり純資産)が298.22円であるのに対し、株価が275円(最低投資金額から算出)であることから、資産価値を割り込んでいる状態であり、これも安全性の観点からは一定の評価ができます。堅実な財務体質は、長期的な視点で投資を考える上で重要な要素となるでしょう。


コメント