はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
トミタ電機ってどんな会社?
今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場しているトミタ電機(証券コード:6898)です。トミタ電機は、主に電子部品の製造・販売を手がけるメーカーさんで、特にコイルやトランスといった磁性材料応用部品に強みを持っています。皆さんの身の回りにある様々な電子機器、例えばスマートフォンや家電製品、産業機器などには、電気信号をコントロールするための小さな電子部品がたくさん使われていますよね。トミタ電機は、まさにそういった「縁の下の力持ち」として、現代社会のデジタル化を支える重要な役割を担っているんです。
同社の製品は、電子回路の心臓部ともいえる部分で活躍しており、高い技術力と品質で知られています。長年にわたる経験とノウハウを活かし、顧客のニーズに合わせたカスタム製品の開発にも積極的に取り組んでいるのが特徴です。
それでは、直近の主要な指標を見てみましょう。
- 最低投資金額 : 338,000円(3,380円/株)
- PBR : 0.71倍
- PER : 21.32倍
- 配当利回り : 0.00%
- 株主優待 : なし
- (2025年11月10日(月)時点)
現在の株価は、年初来高値の3,410円(2025年11月5日)に近い水準で推移していますが、年初来安値の2,001円(2025年2月12日)からは大きく回復していますね。市場の出来高はそれほど多くなく、比較的落ち着いた値動きを見せています。
ぽんぽん的評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!もう少し様子を見て、良いタイミングを待ちたいぽん〜!
評価の理由を詳しく見てみよう!
[評価の注目ポイント]:高い自己資本比率で財務は盤石!PBRも割安で、収益性も回復基調にあるぽん!
A. 成長性:〇
トミタ電機の成長性については、直近のデータを見ると復調の兆しが見られます。過去の収益性評価では「純利益率は前年同期比で明確に改善しています」とあり、EPS(1株あたり利益)もプラスに転換し、持ち直しの流れにあるとのこと。これは、事業構造の改善や効率化が進んでいる証拠かもしれませんね。
しかし、ROE(自己資本利益率)が-4.48%とマイナスである点は、まだ本格的な収益力回復には時間がかかる可能性を示唆しています。とはいえ、EPSがプラスに転じたことは、今後の利益成長への期待を持たせてくれます。
電子部品業界は、EV化やIoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、今後も需要拡大が見込まれる分野です。例えば、海外市場の動向も重要になってきます。先日、こんなニュースがありました。
Vietnam shines at int’l two-wheeler exhibition EICMA Milan 2025 – Báo VietNamNet
ベトナムの製造業が、国際二輪車展示会「EICMAミラノ2025」でその実力を披露しました。10社の主要メーカーが参加し、精密機械部品、プラスチック部品、電気・電子部品、そして統合生産ソリューションといった幅広い製品とサービスを紹介。プロフェッショナルなデザインと強力なブランディングで、ベトナムの成長する産業能力と現代的な製造業のイメージを世界に発信しました。
このニュースは二輪車業界に特化したものですが、ベトナムのような新興国で製造業が成長し、精密機械部品や電気・電子部品の生産能力を高めていることは、トミタ電機のような電子部品メーカーにとって、新たな市場機会を示唆していると考えられます。グローバルなサプライチェーンの中で、高品質な電子部品の需要は今後も高まるでしょうし、アジア圏の製造業の活況は、同社の製品需要にも良い影響を与える可能性がありますね。このように、間接的ながらも、世界経済の成長がトミタ電機の成長ドライバーとなり得る側面は十分に考えられます。
B. 割安性:◎
トミタ電機の割安性については、非常に注目すべき点が多いです。まず、PBR(株価純資産倍率)が0.71倍と、1倍を大きく下回っています。これは、企業の解散価値とされる純資産に対して、株価が割安に評価されていることを示唆しています。つまり、会社が保有する資産価値から見れば、現在の株価は「お買い得」と感じる投資家もいるかもしれませんね。
PER(株価収益率)は21.32倍と、市場平均と比べるとやや高めに見えるかもしれませんが、EPSがプラスに転換し、今後利益が伸びてくれば、このPERも妥当な水準に落ち着いてくる可能性も考えられます。残念ながら、現在のところ配当は出ておらず、株主優待もありません。高配当や優待を重視する投資家さんには物足りないかもしれませんが、PBRの割安感は大きな魅力と言えるでしょう。
C. 安全性:◎
財務の安全性に関しては、トミタ電機は非常に優れていると言えるでしょう。自己資本比率は80.4%と極めて高く、これは一般的に理想とされる30%を大きく上回る水準です。自己資本比率が高いということは、借入金などの負債が少なく、会社の経営が安定していることを意味します。外部環境の変化や不測の事態にも強い、盤石な財務基盤を持っていると評価できますね。
EPSがプラスに転換していることも、財務の安定性を示す良い兆候です。企業が継続的に利益を生み出す力があることは、長期的な安定性を考える上で非常に重要です。
このような高い自己資本比率を持つ企業は、市場全体を見てもそれほど多くありません。以前ご紹介したアゼアス(3161)さんも自己資本比率が80%を超える非常に安定した財務状況をお持ちでしたが、トミタ電機もそれに匹敵するほどの財務健全性を持っていると言えるでしょう。これだけ財務が安定していれば、安心して投資を検討できる一つの大きな要因となりますね。


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