〇(5871)SOLIZE : PBR割安・高配当、盤石財務

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

SOLIZE Holdings(5871)ってどんな会社?

今回ご紹介するのは、SOLIZE Holdings(ソライズホールディングス、証券コード:5871)です。同社は、製造業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を強力に推進する企業として知られています。特に、3D CAD/CAEを活用したエンジニアリングサービスや、製造プロセス全体のコンサルティング、さらには3Dプリンティング技術を駆使した試作・量産支援など、多岐にわたるソリューションを提供しています。

「ものづくり」の現場が大きく変わろうとしている今、SOLIZE Holdingsは、デジタル技術と長年培ってきたエンジニアリングの知見を融合させ、顧客企業の競争力強化に貢献しています。単なるツールの提供にとどまらず、設計から製造、そして人材育成に至るまで、包括的な視点での支援が強みと言えるでしょう。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 157,000円(1,570円/株)
  • PBR : 0.76倍
  • PER : 23.68倍
  • 配当利回り : 3.50%
  • 株主優待 : なし
  • (2025年11月7日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBRの割安感と高配当、盤石な財務は魅力的ぽん!収益性の改善が見られれば、より安心して買えるぽん!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

PBR0.76倍と配当利回り3.50%、自己資本比率74.3%の財務安定性は魅力だけど、直近の収益性と成長性の回復が課題ぽん!

A. 成長性 : △

SOLIZE Holdingsの成長性は、直近では伸び悩んでいる状況が見られます。売上高は前年同期比で伸びが鈍化し、四半期ごとの増減も目立つ傾向にあります。また、一株当たり利益(EPS)も前年同期比で低下傾向にあるため、安定した成長軌道に乗っているとは言いがたいでしょう。

しかし、同社が事業を展開する「ものづくりDX」や「3Dプリンティング」の市場は、中長期的には大きな成長が期待されています。特に、製造業におけるデジタル化の波は不可逆的であり、AIやIoT、クラウド技術との融合によって、今後さらなる需要の拡大が見込まれます。SOLIZE Holdingsがこれらの市場でどのように存在感を発揮し、収益に繋げていくかが今後の成長の鍵となるでしょう。

B. 割安性 : 〇

割安性という点では、いくつか注目すべき点があります。まず、PBR(株価純資産倍率)が0.76倍と、1倍を大きく下回っており、企業の持つ純資産に対して株価が割安であると評価できます。これは、企業の解散価値よりも低い水準で取引されていることを示唆しており、割安感を好む投資家にとっては魅力的に映るかもしれません。

また、配当利回りが3.50%と比較的高い水準にあるのも見逃せないポイントです。直近の収益性には課題があるものの、安定した配当を提供しようとする姿勢は評価できます。一方で、PER(株価収益率)は23.68倍となっており、現在の収益状況を考慮すると、特に割安とは言えない水準です。今後の収益改善や成長期待が織り込まれていると見ることもできるでしょう。PBRの割安感と高配当を評価し、総合的には「〇」としました。

C. 安全性 : ◎

財務の安全性に関しては、非常に高い評価ができます。自己資本比率は74.3%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回る高水準を維持しています。これは、借入金に頼らず、自社の資本で事業を運営している割合が高いことを示しており、外部環境の変化に対する耐性が非常に強いことを意味します。盤石な財務基盤は、不測の事態や景気変動にも柔軟に対応できる強みとなるでしょう。

ただし、一株当たり利益(EPS)の変動が大きいという点は、収益の安定性という観点からは注意が必要です。しかし、総合的に見れば、強固な自己資本比率が企業の安全性を大きく支えているため、「◎」と評価しました。このような財務の健全性は、長期的な投資を考える上で非常に重要な要素となります。

未来の「ものづくり」を支える人材育成の重要性

SOLIZE Holdingsの事業を深く掘り下げると、単に技術を提供するだけでなく、その技術を使いこなせる「人材」の育成にも力を入れていることが分かります。特に、製造業のDXを推進する上で、デジタル技術に精通したエンジニアや、新しい働き方に対応できる人材の確保は喫緊の課題です。

この点において、SOLIZE Holdingsは、3D CAD/CAEの操作指導から、デジタルを活用した設計・開発プロセスのコンサルティング、さらには組織全体のスキルアップ支援まで、幅広い人材育成ソリューションを提供しています。これは、まさに未来の「ものづくり」を支える上で欠かせない取り組みと言えるでしょう。

ここで、関連するニュースとして、2025年11月6日に発表された「ATD Saudi Arabia 2025: Shaping the Future-Ready Workforce for Vision 2030」という記事に注目してみましょう。このニュースは、サウジアラビアで開催される人材開発に関する国際会議について報じています。(参照元:StreetInsider)

記事によると、この会議では、革新的な技術、社会的要求の変化、そして進化する教育戦略が、今日の労働力にどのような影響を与えるかを探求するとのことです。これは、SOLIZE Holdingsが取り組む「ものづくりDX」における人材育成の重要性と完全に合致するテーマです。グローバルな視点で見ても、デジタル化の進展に伴う労働力の再構築は、世界共通の課題であることが伺えます。

SOLIZE Holdingsが提供するソリューションは、まさにこの「未来志向の労働力」を形成するための基盤となります。例えば、3Dプリンティング技術の導入支援は、単に新しい製造方法を教えるだけでなく、設計者の思考プロセスを変革し、より創造的なものづくりを可能にするための教育も伴います。また、デジタルツインやシミュレーション技術を活用した開発プロセスの最適化は、エンジニアに新たなスキルセットを要求し、その習得を支援することが不可欠です。

このように、SOLIZE Holdingsは、単なるソフトウェアやハードウェアの提供者ではなく、顧客企業の「ものづくり」の未来を共に創造するパートナーとして、人材の成長にも深く関わっているのです。収益性や成長性には課題が見られるものの、このような本質的な価値提供は、中長期的な企業価値向上に繋がる可能性を秘めていると私は考えています。

DX推進と盤石な財務が魅力的な企業としては、以前ご紹介した〇(4826)CIJなども参考になるかもしれませんね。SOLIZE Holdingsも、その高い自己資本比率を活かし、今後の市場の変化に柔軟に対応しながら、成長戦略を具体化していくことに期待したいところです。

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