はじめに
こんにちは!今回は、医療・介護分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支える企業、イーエムシステムズ(4820)についてご紹介します。調剤薬局向けシステムで高いシェアを誇り、社会の高齢化や医療制度改革の波に乗って、その存在感を増しています。高配当利回りも魅力的なこの銘柄について、一緒に見ていきましょう。
注意事項
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
イーエムシステムズは、主に調剤薬局向けのシステム開発・販売・保守を手掛ける企業です。レセプトコンピュータや電子薬歴システムといった基幹システムに加え、地域医療連携やオンライン服薬指導に対応するクラウドサービスなども提供し、医療現場の効率化とDX推進に貢献しています。また、介護施設向けシステムや医療機関向けシステムも展開しており、医療・介護分野全体をITでサポートしています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 74,500円(745円/株)
- PBR : (連)2.53倍
- PER : (連)27.79倍
- 配当利回り : 4.70%
- 1株配当(会社予想) : 35.00円 (2025/12)
- 株主優待 : なし
(2025年10月16日(木)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!高配当と医療DXの将来性に着目しつつ、少し株価が落ち着くのを待ちたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] 医療DXを支える高配当銘柄!堅実な財務で安定成長に期待ぽん!
A. 成長性 : ◎
イーエムシステムズの成長性は、日本の医療・介護分野におけるDX推進の大きな波に乗っている点が特筆されます。高齢化社会の進展や医療費抑制の必要性から、医療機関や調剤薬局の業務効率化、地域医療連携の強化は喫緊の課題となっています。同社は、電子処方箋やオンライン服薬指導といった国の政策に合致したサービスをいち早く提供し、医療現場のニーズに応えています。
特に、調剤薬局向けシステムは業界トップクラスのシェアを誇り、安定した顧客基盤を持っています。クラウドサービスの展開も進んでおり、初期投資を抑えつつ最新のシステムを利用できるメリットから、今後も導入が進むと予想されます。これにより、ストック型収益の安定化にもつながり、持続的な成長が期待できるでしょう。
医療分野におけるDXの重要性は、海外の事例からも見て取れます。例えば、英国のNHS(国民保健サービス)がInfosysを選定し、AIを活用した新しいワークフォース管理ソリューションを導入するというニュースがありました(Infosys Chosen by NHSBSA to Deliver a New Workforce Management Solution for the NHS in England and Wales – Investing News Network)。このソリューションは、AI駆動ツールによって人員計画を合理化し、データに基づいた意思決定を可能にするものです。イーエムシステムズが直接このようなワークフォース管理ソリューションを提供しているわけではありませんが、医療現場におけるAIや先進技術の活用が、業務効率化やサービス向上に大きく貢献する可能性を示唆しています。日本においても、医療・介護分野でのAI活用やDX推進は、今後さらに加速していくことが予想され、イーエムシステムズのような基盤を提供する企業の役割はますます重要になるでしょう。
B. 割安性 : 〇
現在のイーエムシステムズのPERは27.79倍、PBRは2.53倍と、市場全体と比較するとやや高めに感じるかもしれません。しかし、これは医療DXという成長分野に位置する同社への市場の期待を反映しているとも考えられます。特に、ストック型収益の安定性や、国の政策に支えられた事業基盤を考慮すると、プレミアムが乗っていると見ることもできます。
注目すべきは、配当利回りが4.70%と非常に高い点です。これは現在の市場環境において、安定したインカムゲインを求める投資家にとって大きな魅力となるでしょう。株主優待は設定されていませんが、高水準の配当で株主への還元姿勢を示していると言えます。成長性と高配当を両立している点は、投資判断において非常にポジティブな要素だと考えられます。
C. 安全性 : ◎
イーエムシステムズの財務健全性は非常に高く、安心して投資を検討できるポイントです。自己資本比率は64.8%と、一般的に優良とされる水準を大きく上回っています。これは、借入金に頼らず、自社の資金で事業を運営できる安定した財務基盤があることを示しており、経済の変動や予期せぬ事態にも耐えうる強さを持っていると言えるでしょう。
また、調剤薬局向けシステムという安定した事業基盤と、クラウドサービスによるストック型収益の拡大は、収益の安定性にも寄与しています。これにより、急激な業績悪化のリスクは比較的低いと考えられます。DX支援を行う企業の中には、成長期待から株価が先行し、財務面でリスクを抱えるケースも見られますが、イーエムシステムズは堅実な財務基盤の上で成長戦略を進めている点が評価できます。例えば、kintone連携SaaSでDX需要を捉えるトヨクモや、AI・GPU技術でDX推進を図るディジタルメディアプロフェッショナルといった企業もDX関連で注目されていますが、イーエムシステムズは医療という特定の分野で盤石な地位を築きつつ、財務の安定性も兼ね備えているのが強みです。
総じて、イーエムシステムズは、成長性、割安性、安全性という3つの観点から見て、魅力的な投資対象だと感じます。特に、高配当と堅実な財務は、長期的な視点で資産形成を目指す投資家にとって、心強い要素となるのではないでしょうか。


コメント