〇(3921)ミロク情報サービス : 中小企業DXと高配当3.33%

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、ミロク情報サービス(証券コード:3921)です。同社は、会計事務所や中小企業向けの基幹業務システム開発・販売を手掛ける情報サービス企業として、長年にわたり日本のビジネスを支えてきました。

特に、会計事務所向けシステムでは高いシェアを誇り、そこで培ったノウハウを活かして中小企業向けのERP(統合基幹業務システム)やクラウドサービス、FinTechサービスなどを幅広く提供しています。企業のデジタル変革(DX)が加速する現代において、その存在感はますます高まっています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 180,100円(1,801円/株)
  • PBR : 1.88倍
  • PER : 11.00倍
  • 配当利回り : 3.33%
  • 1株配当(会社予想) : 60.00円
  • ROE : 15.65%
  • 自己資本比率 : 64.6%

(2025年10月16日(木)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!中小企業のDX需要と高配当が魅力的なので、もう少し押し目があれば買いたいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]: 中小企業向け会計・税務DXのリーディングカンパニー!高配当と堅実な財務も魅力的で、今後の成長に期待ぽん!

A. 成長性:◎

ミロク情報サービスの成長性は、日本の中小企業のDX推進という大きな波に乗っている点が最大の魅力です。

同社は、長年にわたり会計事務所向けのシステムで圧倒的なシェアを築いてきました。会計事務所は中小企業の経営に深く関わる存在であり、そのネットワークを通じて、中小企業へのERPシステム「MJSパッケージ」やクラウドサービスの導入を強力に推進しています。特に、クラウド型のERPシステム「MJSクラウド」は、場所を選ばずに業務を行える利便性から導入企業が増加しており、安定的なストック収益の基盤となっています。

また、近年はFinTech分野にも注力しており、会計データと金融サービスを連携させることで、中小企業の資金調達や経営改善を支援する新たな価値提供を進めています。これは、単なるシステム提供に留まらず、顧客のビジネスパートナーとしての役割を強化するもので、今後の収益拡大に繋がる可能性を秘めています。

さらに、同社はM&Aにも積極的です。過去には、コンサルティング会社やSaaS企業を買収し、事業領域の拡大とノウハウの獲得を進めてきました。これにより、単なるシステムベンダーから、より広範な経営コンサルティングやDX支援を提供する企業へと進化しています。今後のM&Aやアライアンスも、新たな成長ドライバーとなることが期待されます。

このようなデジタル変革(DX)の波は、ITコンサルティング業界全体に広がっています。例えば、最近のニュースでは「New Global IT Consultancy Launches; Four Top Oracle Solution Providers Unite Under New Brand」という記事がありました。(PR Newswire UK, 2025年10月16日)。このニュースは、4つの大手Oracleソリューションプロバイダーが統合し、ERPやビジネスプロセス最適化、デジタル変革といった広範なサービスを提供するグローバルITコンサルティング企業を立ち上げたという内容です。この事例からも、企業がデジタル変革を進める上で、ERP導入やビジネスプロセスの最適化、そしてレガシーシステムのモダナイゼーションがいかに重要視されているかが伺えます。ミロク情報サービスも、まさにこの「デジタル変革」の市場において、中小企業という特定の顧客層に特化し、会計・税務という基幹業務からDXを支援する強みを持っています。中小企業が抱える複雑な課題に対し、同社の専門知識と総合的なソリューション提供力が、今後も高い需要を生み出すでしょう。

中小企業向けのDX支援という点では、クラウド型グループウェア「kintone」連携SaaSで成長を続けるトヨクモ(4058)や、堅実な財務基盤でDX支援を行うさくらケーシーエス(4761)なども注目されていますね。

B. 割安性:〇

ミロク情報サービスの割安性を見ると、PER(株価収益率)は11.00倍、PBR(株価純資産倍率)は1.88倍となっています。これらの指標は、成長企業としては決して割高とは言えない水準だと考えられます。

特に注目すべきは、配当利回りが3.33%と高い水準にある点です。同社は安定した配当を継続しており、株主還元への意識が高いことが伺えます。成長投資と株主還元を両立させようとする姿勢は、長期的な投資家にとって魅力的に映るでしょう。また、ROE(自己資本利益率)も15.65%と、資本を効率的に活用して利益を生み出していることを示しており、企業の収益性の高さが評価できます。

市場全体の状況や同業他社の評価と比較しても、現在の株価は、同社の安定した事業基盤と将来の成長性を考慮すれば、十分魅力的な水準にあると言えるでしょう。ただし、より慎重な投資家であれば、市場の変動や外部環境の変化による一時的な株価の調整を待って、さらに割安感のあるタイミングでの投資を検討するかもしれません。

C. 安全性:◎

企業の安定性を測る上で重要な財務健全性において、ミロク情報サービスは非常に高い評価ができます。自己資本比率は64.6%と非常に高く、これは借入金に頼らず、自社の資金で事業を運営できている証拠です。一般的に、自己資本比率が40%を超えると優良企業とされますから、同社の財務基盤は盤石と言えるでしょう。

このような強固な財務体質は、景気変動や予期せぬ市場の変化に対しても、企業が耐えうる力を示しています。また、会計事務所や中小企業という安定した顧客基盤を持ち、クラウドサービスによるストック型ビジネスモデルを確立しているため、収益基盤も非常に安定しています。

さらに、信用買残と信用売残のバランスも悪くなく、需給面での大きな懸念は見受けられません。これにより、短期的な株価の大きな変動リスクも比較的低いと考えられます。安定した経営基盤と収益構造は、投資家にとって安心感をもたらす重要な要素です。

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