はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を力強く推進する株式会社L is Bです。同社は、現場向けビジネスチャット「direct」を主力製品とし、建設業や製造業、小売業など、様々な業界の現場で働く方々のコミュニケーションと情報共有を効率化するSaaS(Software as a Service)を提供しています。特に、写真や動画、図面などを活用した直感的な操作性で、デジタルツールに不慣れな現場の方々にも使いやすいと評判のサービスを展開しています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
最低投資金額 : 101,400円(1,014円/株)
PBR : 2.91倍
PER : 45.19倍
配当利回り : 0.00%
株主優待 : なし
(2025年12月16日(月)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
現場DXの将来性に期待は大きいぽん!収益性のさらなる安定と、高値圏の株価がもう少し落ち着いてきたら買いたいぽん!
評価の理由
[評価の注目ポイント]現場DXを推進する独自サービスに成長期待!財務は安定も、収益性改善と高PER/PBRのバランスに注目ぽん!
A. 成長性 : 〇
L is Bの成長性は、現場DXという大きな市場ニーズに支えられています。労働力不足や高齢化が進む現場では、デジタルツールによる効率化が喫緊の課題となっており、同社の「direct」はその解決策として注目されています。提供された情報では成長性を示す具体的な数値は「0.0倍」とありますが、収益性コメントで「改善傾向」とあり、純利益率と営業利益率が前年同期比で上向き、直近期まで回復基調にあることは、今後の成長への期待感を持たせます。しかし、ROE(自己資本利益率)が0.76%と、まだ収益を効率的に生み出す力は限定的であるため、本格的な成長軌道に乗るにはもう少し時間が必要かもしれません。
直近のニュースとして、同社は「現場チャット『direct』で組織内メンバー誰でも閲覧できる『オープントーク』を提供開始」しました。これは、従来のクローズドなチャットの枠を超え、組織全体の情報共有を促進する画期的な機能です。(参照元:PR TIMES)
この「オープントーク」機能は、特に多拠点展開する企業や、部署間の連携が重要な現場において、情報の非対称性を解消し、よりスムーズな業務遂行を可能にします。例えば、ある現場で発生したトラブルの解決策が、他の現場でも共有されることで、同様のトラブルを未然に防いだり、対応時間を短縮したりといった効果が期待できます。これは、L is Bが「現場」という特性を深く理解し、その課題解決に寄り添った機能開発を続けている証拠と言えるでしょう。このような機能強化は、既存顧客の満足度向上だけでなく、新たな顧客層の獲得にも繋がり、今後の成長をさらに加速させる可能性があります。
B. 割安性 : △
現在のL is Bの株価指標を見ると、PERが45.19倍、PBRが2.91倍となっており、市場全体や同業他社と比較しても割高感は否めません。特にPERは、今後の高い成長期待が株価に織り込まれている水準と言えるでしょう。また、配当利回りは0.00%と、現時点では株主還元は行われていません。成長企業では、得られた利益を再投資して事業拡大を目指す傾向が強いため、配当が出ないこと自体は珍しくありませんが、配当を重視する投資家にとっては魅力に欠けるかもしれません。株主優待も設定されていないため、総合的な割安性という点では「△」評価となります。
C. 安全性 : ◎
財務の安全性に関しては、非常に高い評価ができます。自己資本比率は63.1%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、企業の財務基盤が非常に強固であることを示しています。これは、外部からの借入に過度に依存せず、自社の資金で安定した経営を行っている証拠です。提供された情報では、有利子負債が「増加方向」とありますが、この高い自己資本比率を考慮すれば、現時点でのリスクは限定的と判断できます。EPS(1株当たり利益)も前年同期比で持ち直しが見られ、ばらつきはあるものの落ち着きつつあることから、収益面での安定化も進んでいると見られます。盤石な財務基盤は、事業拡大のための投資や、予期せぬ経済変動への耐性にも繋がり、企業の持続可能性を高める重要な要素です。
他のDX関連企業と比較しても、L is Bの自己資本比率は高く評価できます。例えば、以前紹介したエクスモーションは自己資本比率90.5%と非常に高い水準を誇りますが、L is Bもそれに迫る安定性を持っています。このような財務の健全性は、長期的な視点で投資を考える上で、非常に安心材料となります。


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