◯(8373)富山第一銀行 : PBR0.63倍/3.19%配当!収益改善と自己資本比率

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

皆さん、こんにちは!今日は、富山県を拠点に地域経済を支える地方銀行、富山第一銀行(証券コード: 8373)について深掘りしていきたいと思います。

富山第一銀行は、富山県を中心に預金、貸出、為替業務といった銀行業務を幅広く手掛け、地域のお客様の暮らしや企業の活動を支える重要な役割を担っています。地方銀行として、地域の特性を理解したきめ細やかなサービス提供が強みですね。

まずは、直近の営業日である2025年12月18日(木)時点での主要な指標を見ていきましょう。

  • 最低投資金額 : 177,200円(1,772円/株)
  • PBR : 0.63倍
  • PER : 11.09倍
  • 配当利回り : 3.19%
  • 株主優待 : なし
  • (2025年12月18日(木)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!収益性改善と割安感、高配当が魅力だけど、自己資本比率についてはしっかり理解しておきたいぽん!

評価の理由

[評価の注目ポイント]: 収益改善と割安感、高配当が魅力だけど、銀行ならではの自己資本比率の捉え方に注目したいぽん!

A. 成長性 : ◎

富山第一銀行の収益性は、ここ数年で改善傾向にあり、特に純利益率は前年同期比で明確に改善しています。ROE(自己資本利益率)も前年より持ち直し、一般的に望ましいとされる8~10%に近づく8.87%を記録しており、収益力の安定と強さが見て取れます。地域経済の活性化とともに、銀行としての基盤が強化されている印象を受けますね。

B. 割安性 : ◎

現在の株価指標を見ると、富山第一銀行は非常に魅力的な水準にあると感じます。PBR(株価純資産倍率)は0.63倍と1倍を大きく下回っており、会社の純資産に対して株価が割安であると評価できます。PER(株価収益率)も11.09倍と、他の業種と比較しても決して高すぎる水準ではありません。さらに、配当利回りは3.19%と高水準で、安定したインカムゲインを期待できる点も投資家にとって魅力的なポイントと言えるでしょう。

C. 安全性 : △

財務の安全性については、少し注意して見ていく必要があります。自己資本比率は9.6%と、一般事業会社が望ましいとされる30%を大きく下回っています。しかし、銀行業においては自己資本比率の基準が異なり、バーゼル規制という国際的なルールに基づいて評価されます。国内基準行である富山第一銀行の場合、4%以上が求められるため、9.6%という水準は規制上は問題ありません。ただし、一般の投資家の方にとっては低く映る可能性もあるため、この点は理解しておくべきでしょう。有利子負債は増加傾向にありますが、EPS(1株あたり利益)は増加しており、収益力でカバーしている状況と言えそうです。

地域密着型銀行の未来とM&Aの動向

富山第一銀行のような地方銀行は、その地域に根差した金融サービスを提供することで、地域経済の発展に不可欠な存在です。個人のお客様の住宅ローンや資産形成、地元企業の運転資金や設備投資など、多岐にわたるニーズに応えています。

しかし、日本の地方銀行業界は、人口減少、超低金利の長期化、そして異業種からの参入による競争激化といった厳しい環境に直面しています。こうした背景から、地方銀行の間では経営統合やM&A(合併・買収)による再編の動きが活発化しています。

海外では、アメリカのPNC Financial Services GroupがFirstBank Holding Co.の買収について規制当局の承認を得たというニュースがありました。(参照:PNC receives approval to purchase FirstBank – InsuranceNewsNet)。これは海外の事例ではありますが、金融機関が規模の拡大や事業領域の強化を目指す上で、M&Aが有効な戦略の一つであることを示唆しています。

日本の地方銀行も、生き残りをかけて、地域を越えた提携や、IT技術を活用した新たなサービスの開発、さらには他業種との連携など、様々な戦略を模索しています。富山第一銀行も、地域の特性を活かしつつ、こうした変化の波にどう対応していくのかが、今後の成長を占う上で重要なポイントになるでしょう。

投資を検討する上でのポイント

富山第一銀行は、改善傾向にある収益性、そしてPBR0.63倍、配当利回り3.19%という魅力的な割安感と高配当が目を引きます。特に、地域経済への貢献を重視する投資家の方にとっては、応援したい企業の一つかもしれません。

一方で、銀行特有の自己資本比率の考え方は、一般の事業会社とは異なるため、その数字だけを見て不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。銀行の自己資本比率は、金融庁の定める健全性基準を満たしているかどうかが重要であり、富山第一銀行の9.6%は、国内基準行としては十分な水準です。しかし、より財務の安定性を重視する投資家の方は、他の指標と合わせて総合的に判断することが大切です。

また、地方銀行の業績は、地域経済の動向や日本銀行の金融政策(金利動向など)に大きく影響されます。今後の地域経済の活性化策や、金融政策の変更が、富山第一銀行の収益にどう影響するかにも注目していくと良いでしょう。

他の地方銀行の事例として、以前ご紹介した山形銀行(証券コード: 8344)の記事も、PBRや配当利回り、そして自己資本比率の考え方について触れていますので、参考にしてみるのも良いかもしれません。

まとめ

富山第一銀行は、地域密着型のサービスで富山県の経済を支えながら、収益性の改善と高配当、そして割安な株価指標が魅力的な銘柄です。銀行業特有の財務健全性の評価基準を理解しつつ、地域経済の動向や金融政策の変化に注目しながら、長期的な視点で投資を検討してみてはいかがでしょうか。

投資は自己責任。ご自身の判断で、納得のいく投資を行ってくださいね。

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