◯(7313)ユニプレス : PBR0.41倍・高配当、EVシフト対応に期待

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、自動車部品メーカーのユニプレス(7313)です。ユニプレスは、主に自動車の車体骨格部品やトランスミッション部品の開発・製造を手がけています。特に、車体の軽量化や高強度化に貢献するプレス技術に強みを持っており、国内外の主要自動車メーカーに製品を供給しています。

自動車業界がEV(電気自動車)シフトという大きな変革期を迎える中で、ユニプレスは軽量化技術や電動車向け部品への対応を加速させており、今後の動向が注目される企業です。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

最低投資金額 : 120,900円(1,209円/株)

PBR : 0.41倍

PER : 21.42倍

配当利回り : 4.96%

株主優待 : なし

(2025年10月6日(月)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBR0.41倍と超割安で高配当は魅力的だけど、EVシフトへの対応と業績回復の兆しを見極めたいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

PBR0.41倍と超割安で高配当利回りは魅力的!EV化への対応と業績回復に期待するぽん!

A. 成長性 : 〇

ユニプレスの成長性は、自動車業界全体の動向、特にEVシフトへの対応が鍵を握っています。同社は、車体の軽量化に貢献する高強度鋼板のプレス技術や、複雑な形状の部品を製造する技術に強みを持っています。EV化が進むと、バッテリー搭載による車両重量増を補うため、車体骨格部品のさらなる軽量化が求められます。この点で、ユニプレスの技術は今後も需要が高まる可能性があります。

一方で、従来のガソリン車向けトランスミッション部品は、EVシフトによって需要が減少するリスクも抱えています。ユニプレスは電動駆動ユニット向け部品の開発にも注力しており、事業構造の転換を急いでいます。過去の業績を見ると、直近のROEは-14.67%と赤字に転落しており、これは自動車生産台数の変動や原材料価格の高騰、そしてEVシフトへの投資負担などが影響していると考えられます。しかし、このような変革期を乗り越え、EV関連部品の供給体制を確立できれば、新たな成長軌道に乗る可能性も秘めているでしょう。

自動車部品業界全体が大きな転換期を迎えている中で、ユニプレスのような技術力を持つ企業がどのようにこの波を乗りこなすか、その戦略と実行力に注目が集まります。例えば、EV化を支える巻線技術を持つ小田原エンジニアリングのような企業も、自動車産業の変革の中で存在感を示していますね。

B. 割安性 : ◎

ユニプレスの割安性は非常に魅力的です。PBRは0.41倍と、企業の純資産に対して株価が極めて低い水準にあります。これは、市場がユニプレスの持つ資産価値を十分に評価していない、あるいは将来の成長性に対して懐疑的な見方をしている可能性を示唆しています。しかし、見方を変えれば、割安に放置されている優良な資産を保有しているとも言えます。

配当利回りも4.96%と非常に高く、株主還元に積極的な姿勢が見られます。1株配当は会社予想で60.00円(2026年3月期)とされており、現在の株価水準から見ても高い利回りを提供しています。PERは21.42倍ですが、これは直近の業績が赤字であることや、将来の回復期待が織り込まれている可能性も考えられます。PBRが1倍を大きく下回る企業は、他にも加藤製作所のように、高い配当利回りと堅実な財務を持つ企業が存在します。

現在の株価は、短期的な業績の厳しさを反映しているかもしれませんが、中長期的な視点で見れば、PBRの低さと高配当は投資家にとって大きな魅力となり得ます。企業が業績を回復させ、EVシフトへの対応が具体化すれば、PBR1倍割れの是正に向けた動きが加速する可能性も十分に考えられるでしょう。

C. 安全性 : 〇

ユニプレスの財務健全性は比較的良好と言えるでしょう。自己資本比率は44.8%と、製造業としてはまずまずの水準を維持しており、経営の安定性を示しています。これは、急激な市場変動や予期せぬ事態に対しても、一定の耐性があることを意味します。

ただし、前述の通り、ROEが-14.67%とマイナスになっている点は注意が必要です。これは、自己資本を効率的に活用して利益を生み出せていない状況を示しており、短期的な収益性には課題があることを表しています。しかし、自己資本比率が高いことは、この苦境を乗り越えるための体力があることの裏返しでもあります。企業が今後、収益改善に向けた具体的な施策を打ち出し、EVシフトに対応した投資が実を結べば、財務の安全性は維持しつつ、収益性も向上していくことが期待されます。

総じて、ユニプレスは自動車産業の大きな変革期に直面し、短期的な業績には課題があるものの、極めて低いPBRと高い配当利回り、そして一定の財務健全性を持つ魅力的な銘柄と言えるでしょう。EVシフトへの対応と業績回復の動向を注視しながら、中長期的な視点で投資を検討する価値があると考えられます。

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