はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場している小田原エンジニアリング(6149)です。同社は、モーターやコイルの製造に不可欠な「巻線機」を主力とする専門メーカーとして知られています。自動車、家電、産業機械など、様々な分野で使われるモーターの高性能化・高効率化を支える技術を提供しています。特に、自動車の電動化(EV化)の進展に伴い、EV用モーターの巻線機需要が高まっており、その技術力に注目が集まっています。
直近の営業日である2025年10月3日(金)時点の主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 271,700円(2,717円/株)
- PBR : 0.89倍
- PER : 9.13倍
- 配当利回り : 2.58%
- 株主優待 : なし
- 1株配当(会社予想): 70.00円(2025年12月期)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん! EV化の波に乗る技術力と割安感に魅力を感じるぽん!
評価の理由
[評価の注目ポイント]: EVシフトを支える巻線技術と、安定した財務基盤に注目ぽん!
A. 成長性 : ◎
小田原エンジニアリングの成長性は、世界の自動車産業で進む「電動化」の波に大きく左右されます。同社は、EV(電気自動車)やハイブリッド車(HV)に搭載される高性能モーターの巻線機において、高い技術力と実績を持っています。EV用モーターは、従来のモーターに比べてより複雑で精密な巻線が求められるため、同社の技術が不可欠な存在となっています。
最近のニュースを見ても、自動車メーカー各社が電動化戦略を加速させていることが伺えます。例えば、海外ニュースでは「Nissan’s Best-Selling SUV Is Finally Going Hybrid」と報じられています。これは、日産のベストセラーSUVがハイブリッド化されるという内容ですが、EVだけでなくハイブリッド車もモーターを搭載しており、高性能な巻線機が必須となります。このニュースは、自動車産業が多様な電動化ソリューションを並行して進めている現状を示しており、小田原エンジニアリングにとってはEVだけでなくHV市場の拡大も追い風となるでしょう。
過去数年の業績を見ると、設備投資サイクルや景気変動の影響を受けて変動はありますが、電動化という大きなトレンドは中長期的な成長ドライバーとして期待できます。また、人手不足を背景とした自動化・省人化ニーズも高まっており、同社の自動組立機などの需要も堅調に推移する可能性があります。
電動化の進展は、小田原エンジニアリングにとって大きな成長機会をもたらすと考えられます。特に、EV向け電池材料を手掛ける企業など、関連する銘柄の動向も注目に値します。例えば、以前ご紹介した田中化学研究所のような企業も、EV市場の成長と共に注目される存在です。
B. 割安性 : ◎
小田原エンジニアリングの割安性は、投資家にとって魅力的なポイントだと感じます。PBR(株価純資産倍率)は0.89倍と、会社が持つ純資産に対して株価が1倍を割れています。これは、市場が企業の解散価値よりも低く評価している可能性を示唆しており、割安感があると言えるでしょう。
PER(株価収益率)も9.13倍と、同業他社や市場平均と比較しても低水準にあり、利益水準に対して株価が抑えられている印象を受けます。さらに、配当利回りは2.58%と、現在の低金利環境下においては魅力的な水準です。株主優待制度は現状ありませんが、PBR1倍割れで高配当という点は、長期的な視点での投資妙味があるのではないでしょうか。
C. 安全性 : ◎
企業の安定性という観点では、小田原エンジニアリングは非常に高い評価ができると思います。自己資本比率は58.9%と非常に高く、財務基盤が盤石であることが伺えます。自己資本比率が高いということは、借入金などの他人資本に頼ることなく、自社の資金で経営を賄えている割合が大きいことを意味します。これにより、外部環境の変化や予期せぬ経済ショックにも強い、安定した経営体制を築いていると言えるでしょう。
このような堅実な財務体質は、研究開発や設備投資など、将来の成長に向けた戦略的な投資を計画的に実行していく上でも大きな強みとなります。長期的な視点で安心して投資を検討できる銘柄の一つだと感じます。


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