はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、業務用食材の卸売を手掛ける久世(証券コード:2708)です。久世は、ホテルやレストラン、外食チェーンなど、食のプロフェッショナル向けに幅広い食材を提供している企業です。新鮮な生鮮食品から加工食品、調味料、飲料まで、多岐にわたる商品を安定的に供給することで、日本の食文化を陰で支えています。
特に、顧客のニーズに合わせたきめ細やかな提案力と、効率的な物流ネットワークが強み。食の安全・安心にも力を入れ、高品質な食材をタイムリーに届けることで、多くの取引先から信頼を得ています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 190,300円(1,903円/株)
- PBR : 1.09倍
- PER : 7.04倍
- 配当利回り : 2.21%
- 株主優待 : 無洗米2.5kg(100株以上保有)
- (2025年10月31日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん! PERが割安でROEも高く魅力的ぽん!株主優待も嬉しいから、少し下がったら買いたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] PERの割安感と高ROEが魅力的!業務用食材卸の安定性と株主優待も嬉しいポイントぽん!
- A. 成長性 : 〇
- B. 割安性 : ◎
- C. 安全性 : 〇
業務用食材卸という事業の特性上、急激な成長は難しいかもしれませんが、外食産業の回復やインバウンド需要の増加が追い風となり、安定的な成長が期待されます。会社予想のEPS(1株あたり利益)270.20円(2026年3月期)も、今後の堅調な業績推移を示唆しているように見えます。食の多様化や健康志向の高まりに対応した商品提案力も、持続的な成長を支えるでしょう。
現在のPERは7.04倍と非常に割安感があります。PBRも1.09倍と1倍台前半で、実績ROEが24.05%と高い水準であることを考えると、株価は割安に評価されていると見ることができます。配当利回りも2.21%と魅力的で、株主優待として無洗米2.5kgがもらえる点も、長期保有を考える投資家にとっては嬉しい要素ではないでしょうか。
自己資本比率は34.5%と、卸売業としては標準的な水準にあります。BPS(1株あたり純資産)は1,748.27円と、企業の安定した資産基盤を示しています。急成長ベンチャーのような高水準ではありませんが、長年の事業実績と安定した取引先を持つ業務用食材卸としては、十分に健全な財務状況と言えるでしょう。
久世の事業内容を深掘り:食のプロフェッショナルを支える総合力
久世は、単なる食材の「運び屋」ではありません。彼らが提供するのは、食のプロフェッショナルが求める「価値」そのものです。その総合力は、主に以下の3つの点で際立っていると感じています。
1. 厳選された食材と幅広いラインナップ
久世の最大の強みは、その仕入れ力と商品ラインナップの豊富さにあるでしょう。国内外の産地から厳選された高品質な食材を調達し、顧客であるホテル、レストラン、居酒屋、給食施設など、多様な業態のニーズに応えています。生鮮品から冷凍食品、調味料、飲料、さらには厨房備品まで、食に関するあらゆるものをワンストップで提供できる体制は、多忙な飲食店の仕入れ担当者にとって大きなメリットです。例えば、特定の季節限定食材や、アレルギー対応食品など、細やかな要望にも応えられる柔軟性も持ち合わせています。
2. 効率的な物流ネットワークと品質管理
業務用食材は、鮮度が命です。久世は全国に広がる物流拠点と、独自の配送ネットワークを構築しており、必要な食材を必要な時に、最高の鮮度で届けることを可能にしています。徹底した温度管理や衛生管理はもちろんのこと、災害時などの緊急時にも安定供給を維持するためのリスクマネジメントも怠りません。このような盤石な供給体制は、飲食店の安定経営を支える上で欠かせない要素であり、久世の信頼性を高めています。
3. 顧客に寄り添う提案力とソリューション提供
久世の営業担当者は、単に注文を受けるだけでなく、顧客の抱える課題を解決する「食のコンサルタント」としての役割も担っています。例えば、メニュー開発のヒントとなる新商品の提案や、コスト削減に繋がる食材の選定、さらには食材の廃棄ロスを減らすためのアドバイスなど、多岐にわたるソリューションを提供しています。近年では、人手不足に悩む飲食店向けに、調理済み食材や半調理品の提案も強化しており、顧客の経営効率向上にも貢献していると見受けられます。このような顧客密着型のビジネスモデルが、長期的な取引関係を築き、安定した収益基盤を支えていると言えるでしょう。
株主優待の魅力と外部記事の紹介
久世の株主優待は、100株以上保有している株主に対して無洗米2.5kgが贈呈されます。食料品は生活必需品であり、特に実用性の高い無洗米は、多くの株主にとって嬉しい優待品ではないでしょうか。自炊をする方にとっては家計の助けになりますし、普段あまり自炊しない方も、いざという時の備蓄としても重宝します。
実際に、久世の株主優待を受け取った方の声として、ブログ「ダッフィー船長航海記 / Captain Duffy」の記事「久世さんの株主優待が届きました」が2025年10月31日に公開されています。この記事では、「無洗米 2.5kgです」というシンプルな一文とともに、優待品が届いた喜びが伝えられています。このような実用的な優待は、投資家が企業を身近に感じ、応援する気持ちを育む良いきっかけにもなりますね。
食品関連企業の株主優待は、自社製品や関連商品が贈られることが多く、投資家にとっては企業の事業内容を実感できる機会でもあります。例えば、食肉事業に強みを持つJMHDや、幅広い食品を取り扱うS Foodsなども、それぞれの事業に関連する優待を提供している可能性があります。久世の無洗米も、食を扱う企業ならではの優待と言えるでしょう。
投資家にとってのポイント
久世は、業務用食材卸という安定した事業基盤を持ちながら、PERが7.04倍と割安に評価され、ROEが24.05%と高水準である点が大きな魅力です。配当利回りも2.21%あり、さらに無洗米の株主優待も加わるため、配当と優待の両方を享受したいと考える長期投資家にとって、注目に値する銘柄だと感じます。
外食産業は景気変動の影響を受けやすい側面もありますが、久世はその中で培ってきた強固な顧客基盤と、多様なニーズに応える提案力で、安定した収益を上げてきました。今後も、食の多様化や外食市場の動向を注視しつつ、同社の事業戦略や業績の推移を見守ることが重要です。
もちろん、投資にはリスクが伴いますので、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて、慎重に検討することをお勧めします。
まとめ
久世は、日本の食文化を支える業務用食材卸の老舗として、その安定した事業基盤と高い収益性が魅力の企業です。現在の株価指標からは割安感が強く、高ROE、そして実用的な株主優待も兼ね備えているため、長期的な視点で資産形成を目指す投資家にとって、ポートフォリオの一角を検討する価値のある銘柄かもしれません。引き続き、同社の今後の事業展開に注目していきましょう。


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