◯(26020)日清オイリオグループ : 純利益86%増も本業は減益:PBR0.88倍の割安感と安定財務

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

日清オイリオグループ(2602)の基礎情報

日清オイリオグループは、私たちの食卓に欠かせない食用油をはじめ、加工油脂、ファインケミカル、健康食品など、幅広い製品を手掛ける総合油脂メーカーです。特に食用油では国内トップクラスのシェアを誇り、家庭用から業務用まで、私たちの食生活を支える重要な存在と言えるでしょう。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 58,700円(5,870円/株)
  • PBR : 0.88倍
  • PER : 7.91倍
  • 配当利回り : 3.07%
  • 株主優待 : なし
  • (2026年2月10日(火)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

純利益は事業所売却益で大きく伸びたけど、本業の収益性には課題があるぽん。でも、PBR1倍割れの割安感と安定した財務は魅力的だから、もう少し様子を見て、本業の改善が見えたら買いたいぽん!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

事業所売却益で純利益は大幅増も、本業の収益性には課題。割安感と安定した財務は魅力的だから、今後の本業改善に期待ぽん!

A. 成長性 : △

日清オイリオグループの過去数年の売上や利益の推移を見ると、特に直近では収益性の悪化が見られます。2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比で24.3%減と発表されており、純利益率や営業利益率も前年同期比で低下傾向にあります。ROE(自己資本利益率)も一般的に望ましいとされる8~10%を下回っており、収益の勢いが弱い状況と言えるでしょう。

ただし、後述する通り、横浜市内の事業所跡地売却に伴う一時的な特別利益によって、純利益は大幅に増加しています。これは一時的な要因であり、本業の成長性とは区別して考える必要があります。家庭用植物油の価格改定効果が一巡したことや、業務用製品の需要回復の鈍さが、本業の収益を圧迫しているようです。

日清オイリオグループは、健康食品分野の強化や高付加価値製品の開発にも力を入れています。例えば、最近では「珈琲と脂肪燃焼 by NISSHIN OilliO」のような体験型カフェを展開し、健康意識の高い層へのアプローチを試みるなど、新たな成長の芽を模索している動きも見られます。これらの取り組みが今後の本業の収益改善にどう繋がるかが、成長性を評価する上での鍵となりそうです。

B. 割安性 : ◎

現在の指標を見ると、日清オイリオグループの株価は非常に割安感があると言えるでしょう。

  • PBR(株価純資産倍率)は0.88倍と、会社の純資産に対して株価が1倍を下回っています。これは、企業が持つ資産価値と比較して株価が低いことを示唆しており、割安と判断されることが多い水準です。
  • PER(株価収益率)は7.91倍と、こちらも市場平均と比較して低い水準にあります。これは、利益に対して株価が割安であることを示しています。
  • 配当利回りは3.07%と、比較的高い水準を維持しており、株主還元への意識も感じられます。安定した配当は、株価のサポート材料にもなり得ます。

これらの指標から見ると、現在の株価は企業の価値に対して過小評価されている可能性があり、投資妙味を感じる方もいるかもしれません。特にPBR1倍割れは、企業価値向上に向けた経営努力が期待されるポイントでもあります。

C. 安全性 : 〇

日清オイリオグループの財務健全性は、おおむね安定していると評価できます。

  • 自己資本比率は48.2%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、財務基盤がしっかりしていることを示しています。これにより、外部環境の変化や予期せぬ事態にも耐えうる体力が備わっていると言えるでしょう。例えば、同じく製造業で自己資本比率の高さが特徴の中央発條(5992)日油(44030)などと比較しても、その安定性が際立ちます。
  • 有利子負債の状況も、増減を繰り返しながらも大きな方向感はなく、過度な借入に依存しているわけではないようです。

一方で、EPS(1株当たり利益)は前年同期比で振れが大きく、収益の安定性には課題が残ります。事業所売却益のような一時的な要因が純利益を押し上げたことで、見かけ上のEPSが大きく変動することもありますが、本業からの安定した利益創出が今後の課題となるでしょう。しかし、強固な自己資本比率は、こうした収益の変動を吸収するクッションとなり、企業の安全性を高めていると言えます。

日清オイリオグループの決算から読み解く現状と展望

日清オイリオグループが2026年2月9日に発表した2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算は、純利益が前年同期比で86%増の225億円と大幅な増益となりました。しかし、この数字の背景には、一時的な要因が大きく影響していることを理解しておく必要があります。

日本経済新聞の報道(日清オイリオの純利益86%増 4〜12月、事業所跡地の売却益で – 日本経済新聞)によると、この純利益の大幅増は、横浜市内の事業所跡地売却に伴う固定資産売却益231億円を計上したことが主な要因です。つまり、これは本業で稼いだ利益ではなく、資産売却による一時的な特別利益であるため、企業の収益力を評価する際には注意が必要です。

実際、本業の儲けを示す連結経常利益は前年同期比で24.3%減の123億円に留まっています。この背景には、家庭用植物油の価格改定効果が一巡したことや、業務用製品の需要回復が鈍いことが挙げられます。原材料価格の高騰も依然として課題であり、コスト上昇分を販売価格に十分に転嫁しきれていない状況が伺えます。

このように、一時的な利益で全体の数字が良く見えても、本業の収益性には改善の余地があるという現状を認識することが重要です。日清オイリオグループは、健康食品分野の強化や、食用油以外の加工油脂、ファインケミカルといった高付加価値事業への注力も進めています。これらの事業が、今後どのように本業の収益を牽引していくかが、投資家が注目すべきポイントとなるでしょう。

また、同社は「第48回神奈川マラソン」を後援し、主力生産拠点である横浜磯子事業場を大会運営施設として開放するなど、地域社会への貢献活動にも積極的です。このような活動は、企業のブランドイメージ向上や、持続可能な社会への貢献という点で評価できるでしょう。

日清オイリオグループは、安定した財務基盤と割安な株価指標を持つ一方で、本業の収益性改善が今後の課題です。一時的な利益に惑わされず、長期的な視点で企業の成長戦略と収益構造の変化を見守ることが、賢明な投資判断に繋がるのではないでしょうか。

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