◯(2281)プリマハム : PBR0.97倍・高配当3.47%・盤石財務

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

プリマハム(2281)の基礎情報

今回ご紹介するのは、私たちにとって身近な食卓を支える大手食品メーカー、プリマハム(2281)です。プリマハムは、ハムやソーセージといった加工食品の製造・販売を主力としながら、食肉事業や惣菜事業なども幅広く展開しています。特に「香薫」シリーズのソーセージや、「新鮮!使い切りロースハム」などは、スーパーマーケットでおなじみの商品ですよね。

食肉の仕入れから加工、販売までを一貫して手掛けることで、安定した品質と供給力を誇っています。食の安全・安心への意識が高まる中、その信頼性は消費者の食卓に欠かせない存在となっています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 230,500円(2,305円/株)
  • PBR : 0.97倍
  • PER : 14.48倍
  • 配当利回り : 3.47%
  • 時価総額 : 116,459百万円
  • 自己資本比率 : 49.8%

(2025年10月22日(水)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!PBR1倍割れで配当利回りも魅力的だけど、収益性改善と食のトレンドへの対応に注目したいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント] 割安感と高配当が魅力的だけど、収益性の改善と食のトレンドへの対応に期待したいぽん!

A. 成長性 : △

プリマハムの成長性については、近年はやや横ばいの傾向が見られます。提供データによると、純利益率や営業利益率も勢いが弱めで、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)も一般的に望ましいとされる水準を下回って推移しているようです。安定した事業基盤はありますが、大きな成長ドライバーをどう創出していくかが課題と言えるでしょう。食のトレンドが多様化する中で、新しいニーズを捉えた商品開発や事業展開が今後の成長の鍵となりそうです。

B. 割安性 : 〇

割安性という点では、プリマハムは魅力的な水準にあると感じます。現在のPBR(株価純資産倍率)は0.97倍と1倍を割り込んでおり、企業の純資産価値に対して株価が割安であると評価できます。また、予想PER(株価収益率)は14.48倍と、食品業界の中では比較的妥当な水準です。さらに、配当利回りも3.47%と高水準で、株主還元にも積極的な姿勢がうかがえます。長期的な視点で安定配当を期待する投資家にとっては、魅力的なポイントと言えるでしょう。

C. 安全性 : ◎

財務の安全性については、非常に安定していると評価できます。自己資本比率は約49.8%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、強固な財務基盤を持っていることが分かります。これは、景気変動や予期せぬ事態にも耐えうる体力があることを示しています。有利子負債は足元で増加傾向にあるものの、この自己資本比率の高さがあれば、すぐに懸念するレベルではないでしょう。安定した経営基盤は、不確実性の高い現代において大きな強みとなります。

食のトレンドとプリマハムの未来

プリマハムのような食品メーカーにとって、消費者の食に対する意識やトレンドの変化は常に重要なテーマです。近年、健康志向の高まりや、手軽に栄養を摂りたいというニーズはますます強まっています。特に注目されるのが、肥満治療薬として話題のGLP-1受容体作動薬の普及が食品業界に与える影響です。

海外のニュース記事では、GLP-1トレンドに対応した新しい食品開発の動きが報じられています。例えば、「Todo tapping into the GLP-1 trend – Food Business News」https://www.foodbusinessnews.net/articles/29209-todo-tapping-into-the-glp-1-trend)という記事では、Todoというブランドが、GLP-1受容体作動薬を使用している人々のニーズに特化した高タンパク・低糖質の栄養ドリンクを開発したことが紹介されています。このドリンクは、乳糖フリーミルク、ミルクプロテイン、プレバイオティクス繊維などを配合し、満腹感を維持しつつ必要な栄養を補給できるよう設計されているとのことです。

このようなトレンドは、プリマハムの事業にも大きな示唆を与えます。GLP-1受容体作動薬の使用者は、食欲が抑制されるため、少量で満足感があり、かつ高栄養価の食品を求める傾向が強まります。プリマハムの主力製品であるハムやソーセージは、必ずしもこのニーズに直接合致するとは限りませんが、同社が持つ食肉加工の技術やノウハウを活かせば、新たな価値を創造できる可能性を秘めているはずです。

例えば、高タンパク質で低脂質のローストポークやサラダチキン、あるいは減塩・低糖質に特化したソーセージなど、健康志向に対応した製品ラインナップをさらに強化することが考えられます。また、加工食品としての利便性を追求しつつ、機能性表示食品のような形で、特定の健康効果を訴求する製品開発も有望でしょう。既存のブランド力を活用し、消費者のライフスタイルの変化に寄り添った製品を提供することで、新たな市場を開拓できるかもしれません。

さらに、プリマハムは食肉事業も手掛けているため、原材料の選定から加工までを一貫して管理できる強みがあります。この強みを活かし、例えば「放牧豚」や「抗生物質不使用」といった付加価値の高い食肉製品を提供することで、健康や食の安全にこだわる消費者の支持を得ることもできるでしょう。食肉加工品だけでなく、惣菜事業においても、高タンパク・低糖質メニューの拡充や、ミールキットのような簡便食の提案など、GLP-1トレンドに対応した戦略が考えられます。

食品業界では、健康志向の高まりとともに、植物性代替肉への関心も高まっています。プリマハムがこの分野にどう向き合うかも、今後の成長戦略を考える上で注目される点です。既存の顧客層を大切にしつつ、新しい食のトレンドを敏感に捉え、柔軟に対応していく姿勢が、プリマハムの持続的な成長には不可欠と言えるでしょう。

PBRが1倍を割れる企業は、純資産に対して株価が割安と評価されることが多く、財務が安定している場合は魅力的な投資対象となることがあります。例えば、以前紹介したはごろもフーズもPBRが0.73倍と割安感があり、財務健全性も評価されています。プリマハムも同様に、安定した財務基盤と割安な株価指標を背景に、今後の事業展開に期待が持てます。

食の未来が大きく変化する中で、プリマハムがどのようにその変化に対応し、私たちの食卓を豊かにしてくれるのか、今後の動向に注目していきたいですね。

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