△(2481)コモ : PER113倍・PBR5.67倍と割高、収益性不安定

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

今回は、ロングライフパンで有名なコモについて、詳しく見ていきましょう。日持ちのするパンという独自のニッチ市場で事業を展開している企業です。普段の食卓から、非常食としての需要まで、幅広いシーンで活躍する製品を提供しています。

コモの基礎情報

コモは、イタリアの伝統的な製法「パネトーネ種」を使い、常温で日持ちする「ロングライフパン」の製造・販売を手掛けています。一般的なパンと比べて保存期間が長く、食品ロス削減や備蓄食料としての需要に応えています。主力は食パンや菓子パン、デニッシュなど多岐にわたり、全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストア、さらにはカタログ通販やインターネットを通じて消費者に届けられています。

直近の営業日(2025年10月22日(水))における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 326,000円(3,260円/株)
  • PBR : 5.67倍
  • PER : 113.27倍
  • 配当利回り : 0.21%
  • 株主優待 : なし

ぽんぽん的な評価

△ ぽんぽんは、あまり魅力は感じないぽん。。

評価の理由

[評価の注目ポイント]
ロングライフパンの独自性は魅力的だけど、現在の株価は割高感があり、収益性も不安定なのが気になるぽんね。

A. 成長性 : △

コモの成長性については、直近の動向を見ると懸念材料がいくつか見られます。提供された情報によると、純利益率は2024年に改善が続いたものの、直近の2025年Q1ではマイナスに転じています。営業利益率も同様に直近はマイナスとなっており、収益性が不安定な状況です。

ロングライフパンという商品は、その保存性の高さから、日常使いだけでなく、災害時の備蓄食料やアウトドア需要など、特定のニッチ市場で強いニーズがあります。しかし、この強みが必ずしも安定的な売上や利益に直結しているとは言えないようです。原材料価格の高騰や競争激化などが収益を圧迫している可能性も考えられます。EPS(1株当たり利益)も2024年に改善した後、直近では低下傾向にあることから、企業が稼ぐ力が弱まっていると見ることができます。独自の技術と商品力は評価できるものの、それが具体的な業績成長に繋がるには、さらなる戦略的な取り組みが必要となりそうです。

B. 割安性 : ×

割安性という観点から見ると、コモの株価はかなり割高感が強いと言わざるを得ません。PER(株価収益率)は113.27倍、PBR(株価純資産倍率)は5.67倍と、いずれも市場平均や同業他社と比較しても非常に高い水準にあります。一般的に、PERが15倍以下、PBRが1倍以下であれば割安と判断されることが多い中で、この数字は投資家が将来の成長に大きな期待を寄せている、あるいは現在の利益水準に対して株価が過大評価されている可能性を示唆しています。

配当利回りも0.21%と低く、インカムゲインを目的とした投資家にとっては魅力に乏しいでしょう。また、株主優待制度も現時点では確認できないため、株価上昇以外のメリットはほとんど見当たらない状況です。このような指標を見る限り、今の株価水準で投資を検討するには、相当な成長期待や特別な材料が必要だと考えられます。例えば、食品製造業の企業の中には、はごろもフーズのようにPBRが1倍を割り込み、財務健全性も高い企業もあります。コモの現在の株価は、その事業内容の独自性を考慮しても、割安とは言いがたいでしょう。

C. 安全性 : 〇

財務の安全性に関しては、比較的安定していると評価できます。自己資本比率は43.1%と、一般的に望ましいとされる30%を上回っており、企業の財務基盤は堅固であると言えるでしょう。自己資本比率が高いということは、返済義務のない自己資金で事業運営が行われている割合が高く、外部からの借入に依存するリスクが低いことを意味します。前年同期比で持ち直している点も好材料です。

また、有利子負債も中期的に減少傾向にあるとされており、借入金の削減に努めていることが伺えます。これは、金利変動リスクの低減や、不測の事態に対する耐性の向上に繋がります。しかし、収益性が不安定である点が安全性評価の足かせとなる可能性も秘めています。いくら自己資本比率が高くても、継続的に利益を生み出せなければ、いずれ財務状況にも影響が出てくるでしょう。現時点では安定しているものの、今後の収益性改善が財務の健全性を維持する上で重要な鍵となります。

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