〇(7634)星医療酸器 : PBR割安・財務盤石、医療インフラを支える安定成長

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、医療現場に欠かせない医療ガスや医療機器の提供を通じて、私たちの健康を支えている星医療酸器(証券コード:7634)です。同社は、酸素や笑気ガスといった医療用ガスの製造・販売から、医療機器の販売、さらには在宅医療分野でのサービス提供まで幅広く手掛けています。病院やクリニックはもちろん、ご自宅で医療を必要とされる方々にとっても、その存在は非常に大きいと言えるでしょう。

医療という安定したニーズに応える事業を展開しており、社会貢献性も高い企業です。

直近の営業日(2025年11月14日)における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 477,000円(4,770円/株)
  • PBR : (連)0.78倍
  • PER : (連)10.09倍
  • 配当利回り(会社予想) : 1.89%
  • 1株配当(会社予想) : 90.00円(2026/03)
  • 自己資本比率(実績) : (連)74.9%
  • 時価総額 : 16,313百万円
  • 年初来高値 : 5,200円(25/09/22)
  • 年初来安値 : 4,250円(25/04/07)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBR割安で財務も盤石、安定した医療インフラを支える魅力に注目したいぽん!今すぐにでもポートフォリオに加えたい銘柄の一つだぽん!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

PBRが割安で財務が非常に安定しており、医療インフラを支える安定事業に魅力を感じるぽん!

A. 成長性 : 〇

星医療酸器の成長性は、派手さはないものの、着実な安定感があります。過去数年の売上や利益の推移を見ると、医療という社会に不可欠な分野を担っているため、大きな変動は少なく、堅実な経営がうかがえます。特に、高齢化社会の進展は、医療ガスや医療機器、そして在宅医療サービスの需要を今後も底堅く支える要因となるでしょう。収益性も改善傾向にあり、純利益率、営業利益率ともに直近で持ち直しています。ROE(自己資本利益率)も8.24%と、一般的に望ましいとされる8~10%に近い水準で推移しており、効率的な経営ができている証拠と言えるでしょう。

ここで、医療技術の進化という視点から、興味深いニュースをご紹介しましょう。2025年11月15日付けのGreenwich Timeの記事「New technology is helping Stamford Health cancer patients heal without the radiation tattoo」(https://www.greenwichtime.com/connecticut/article/stamford-health-cancer-radiation-ct-21138006.php)によると、米国のStamford Healthが、放射線治療の際に患者の体に位置を示すために施していたタトゥーを不要にする新しい技術「AlignRT」を導入したとのことです。この技術は、患者の体表面をリアルタイムで監視し、サブミリメートルの精度で正確な位置合わせを可能にする表面誘導システムです。

このニュースは、星医療酸器が直接的にこのAlignRTのような最先端の治療機器を製造・販売しているわけではありませんが、医療現場のニーズの変化と技術革新の方向性を示す重要な事例だと考えられます。従来の放射線治療では、治療位置を正確に合わせるために、患者の体に小さなタトゥーを入れることが一般的でした。これは治療の正確性を保つ上で不可欠でしたが、患者にとっては心理的な負担となることもありました。AlignRTのような技術は、治療効果を維持しつつ、患者のQOL(生活の質)向上に貢献するものです。このような「患者中心」の医療へのシフトは、今後ますます加速するでしょう。

星医療酸器は、医療ガスや医療機器の提供を通じて、医療インフラを支える企業です。直接的な治療技術の進化だけでなく、それを取り巻く医療環境の変化、例えば患者の負担軽減や治療の効率化といったニーズは、同社が提供する医療機器のラインナップや、医療ガス供給システムの改善、さらには在宅医療サービスの質の向上といった形で、事業機会となり得ます。例えば、より高度な治療機器が導入されれば、それに合わせた医療ガスの供給体制やメンテナンスの需要も高まる可能性がありますし、患者のQOL向上を目的とした新しい医療機器の導入支援なども考えられます。医療現場のニーズを的確に捉え、柔軟に対応していくことで、星医療酸器は今後も安定した成長を続けていくことができるでしょう。

B. 割安性 : ◎

星医療酸器の株価指標を見ると、非常に魅力的な割安感があります。特に注目したいのは、PBR(株価純資産倍率)が0.78倍という点です。これは、企業の純資産に対して株価が1倍を下回っており、理論上は会社が持つ資産価値よりも株価が低いことを示しています。つまり、企業が解散した場合に株主が受け取るであろう資産価値よりも、現在の株価が割安に評価されている可能性がある、と考えることができます。

また、PER(株価収益率)も10.09倍と、過熱感のない適正な水準にあります。一般的にPERが15倍以下であれば割安と見なされることが多い中で、10倍台というのは投資妙味があると言えるでしょう。企業の稼ぐ力に対して、株価がまだ十分に評価されていないと見ることもできます。

さらに、配当利回りは1.89%(会社予想)と、現在の低金利環境下では魅力的な水準です。安定した事業基盤を持つ企業からの配当は、長期保有を考える投資家にとって大きな魅力となるでしょう。PBRの割安感と安定した配当利回りを兼ね備えている点は、同社を評価する上で重要なポイントとなります。

C. 安全性 : ◎

星医療酸器の財務の健全性は、まさに「盤石」という言葉がぴったりです。企業の安定性を示す最も重要な指標の一つである自己資本比率は、なんと74.9%という非常に高い水準を誇っています。一般的に、自己資本比率が30%を超えれば健全、50%を超えれば優良企業と評価されることが多い中で、この数字は同社の財務基盤がいかに強固であるかを示しています。外部からの借入に依存せず、自社の資金で事業を運営できる体力があるため、景気変動や予期せぬ事態にも強い耐性を持っていると言えるでしょう。実際、有利子負債も前年同期比で増加傾向にあるものの、その水準は十分に抑えられています。

また、EPS(1株当たり利益)も前年同期比で増加が続いており、その振れ幅も小さめです。これは、安定した収益力を背景に、着実に利益を積み上げていることを意味します。財務の安定性は、企業が長期的に事業を継続し、株主価値を向上させていく上で非常に重要な要素です。星医療酸器は、この点で非常に高い評価ができる企業と言えるでしょう。

盤石な財務基盤を持つ企業は、市場の変動に強く、安心して投資できる魅力があります。他の盤石な財務を持つ企業について興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。〇(7963)興研 : PBR割安・盤石財務、収益改善に期待

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