◯(6380)オリエンタルチエン工業 : ニッチ市場の技術力と安定基盤

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

オリエンタルチエン工業(6380)ってどんな会社?

皆さん、普段の生活で「チェーン」と聞いて何を思い浮かべますか?自転車のチェーンや、キーホルダーのチェーンなど、身近なものから、工場で動く大きな機械のチェーンまで、実は私たちの暮らしを支える様々な場所で活躍しているんです。今回ご紹介するオリエンタルチエン工業(証券コード:6380)は、まさにその「産業用チェーン」の専門メーカーなんです。

同社は、1947年の創業以来、一貫して高品質な産業用チェーンの製造・販売を手がけてきました。自動車工場での組み立てライン、食品工場での製品搬送、鉄鋼工場での重い資材の移動、物流倉庫での自動仕分けシステムなど、ありとあらゆる産業の「動力伝達」や「搬送」の要として、その技術が使われています。特に、過酷な環境下でも高い耐久性や信頼性を発揮する特殊チェーンの開発には定評があり、日本の基幹産業を縁の下で支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。

それでは、直近の主要な指標を見てみましょう。(2025年11月14日(金)時点)

  • 最低投資金額 : 213,000円(2,130円/株)
  • PBR : (連)1.64倍
  • PER : (連)29.23倍
  • 配当利回り : 1.41%
  • 1株配当(会社予想) : 30.00円(2026/03)
  • EPS(会社予想) : (連)72.88(2026/03)
  • BPS(実績) : (連)1,301.81
  • ROE(実績) : (連)5.39%
  • 自己資本比率(実績) : (連)36.2%

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!少し様子を見て、もう少し割安感が出てきたら検討したいぽん〜。

評価の理由

[評価の注目ポイント]
産業用チェーンというニッチ市場で培った技術力と、国内外の基幹産業を支える安定した事業基盤に期待ぽん!

A. 成長性 : ○

オリエンタルチエン工業の成長性は、産業界の設備投資動向と密接に関わっています。同社が強みとする高品質な産業用チェーンは、自動車、鉄鋼、食品、物流といった幅広い分野で必要不可欠な部品です。特に、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)や自動化の流れは、高機能で耐久性の高いチェーンの需要を後押しすると考えられます。

直近の会社予想では、1株当たり利益(EPS)が72.88円と、堅調な利益成長が見込まれており、これは同社の技術力と市場での立ち位置が評価されている証拠かもしれませんね。例えば、最近の市場動向として、自動車やエレクトロニクス分野の需要が堅調に推移しているというニュースもあります。「Engineering Adhesives Market growing at 3.00% CAGR, Driven by Automotive and Electronics Demand, Mordor Intelligence」(The Manila Times, 2025年11月15日)という記事では、エンジニアリング接着剤市場が自動車やエレクトロニクス需要に牽引されて年率3.00%で成長していると報じています。直接チェーンとは関係ありませんが、これらの基幹産業の活況は、その製造プロセスで使われる産業用チェーンの需要にも間接的に良い影響を与える可能性を秘めていると言えるでしょう。このように、特定のニッチ分野で培った技術力と、幅広い産業への供給力が、安定した成長を支える鍵となりそうです。

B. 割安性 : △

現在の株価指標を見ると、PER(株価収益率)が29.23倍、PBR(株価純資産倍率)が1.64倍となっています。PERは同業他社や市場平均と比較してやや高めの水準にあり、株価にはある程度の成長期待が織り込まれている印象を受けます。PBRも1倍を超えており、純資産に対して特別割安感があるとは言えないかもしれません。

配当利回りも1.41%と、高配当銘柄として魅力的に映る水準ではないため、現状では「割安」というよりは「適正評価」に近いと考えることもできそうです。投資を検討する際には、今後の利益成長が現在の株価水準に見合うかどうか、慎重に見極める必要があるでしょう。

C. 安全性 : △

企業の財務健全性を示す自己資本比率は36.2%となっています。製造業としてはもう少し高い方が安心感があると感じる方もいるかもしれません。もちろん、事業内容や業界特性によって適切な水準は異なりますが、一般的には40%以上が望ましいとされることが多いです。

盤石な財務基盤を持つ企業は、不測の事態にも強く、安定した事業運営が期待できます。例えば、表面処理技術で世界トップクラスの技術を持つ製造業であるトーカロ(6167)なども、財務の安定性には定評があります。オリエンタルチエン工業も、長年の事業実績と安定した顧客基盤がありますが、自己資本比率のさらなる向上は、より強固な財務体質を築く上で重要なポイントになるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました