〇(3675)クロス・マーケティング : 高収益・盤石財務、DX・AI需要で成長期待

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、クロス・マーケティンググループ(東証プライム:3675)です。同社は、マーケティングリサーチを主軸に、デジタルマーケティング、ITソリューション、プロモーションなど多岐にわたるサービスを展開する企業グループです。顧客のビジネス課題解決をデータとテクノロジーで支援しており、特にオンラインリサーチにおいては国内有数の実績を誇ります。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 前日終値 : 674円(2025年11月10日時点)
  • 最低投資金額 : 67,400円(674円/株)
  • PBR(実績) : 1.63倍
  • PER(会社予想) : 8.37倍
  • 配当利回り(会社予想) : 2.23%
  • 1株配当(会社予想) : 15.00円(2026年6月期)

(2025年11月11日(火) 15:15時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!今すぐというよりは、市場全体の動きを見ながら、少しずつ買い増しを検討したいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

高い収益性と安定した財務基盤が魅力的!DX需要を捉え、AI活用でさらなる成長に期待したいぽん。

A. 成長性 : 〇

クロス・マーケティンググループは、過去数年間にわたり、売上高と利益の着実な成長を見せています。特に、提供された情報によると、純利益率、営業利益率ともに多くの四半期で前年同期比が上向きであり、直近もその勢いを保っているとのこと。さらに、EPS(1株当たり利益)も前年同期比で改善が続いている点は、事業の成長力を示す良い兆候と言えるでしょう。

同社が手掛けるマーケティングリサーチやデジタルマーケティングの分野は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴うデータ活用ニーズの高まりを背景に、今後も堅調な需要が期待されます。特にAI技術の進化は、マーケティングの世界に大きな変革をもたらしており、同社がどのようにこの波に乗っていくかが成長の鍵を握ると考えられます。

B. 割安性 : 〇

現在の株価指標を見ると、PER(株価収益率)は会社予想で8.37倍、PBR(株価純資産倍率)は実績で1.63倍となっています。PERは一般的に市場平均と比較して割安感があり、企業の稼ぐ力に対して株価が過度に評価されていない状況を示唆しています。PBRが1倍を超えているものの、高いROE(自己資本利益率)18.00%を考慮すると、企業の生み出す価値を反映した妥当な水準と捉えることもできます。

配当利回りも会社予想で2.23%と、極端に高いわけではありませんが、安定的な配当を期待できる水準です。株主優待の設定はありませんが、堅実な事業運営と利益還元の方針は評価できるポイントでしょう。

C. 安全性 : ◎

財務の健全性については、非常に高い評価ができます。自己資本比率は48.6%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、財務基盤が盤石であることを示しています。有利子負債も四半期ごとの変動はあるものの、大きな増加には至っておらず、企業の安定性を裏付けています。ROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)も目安水準をしっかり確保しており、効率的な資産活用ができていることが伺えます。このような財務体質は、外部環境の変化にも強く、長期的な視点での投資を考える上で安心感を与えてくれます。

マーケティングにおけるAI活用最前線とクロス・マーケティンググループの未来

クロス・マーケティンググループの事業領域は、まさに現代ビジネスの最前線、特に「データ」と「テクノロジー」が交差する場所に位置しています。近年、マーケティングの世界ではAI(人工知能)の活用が急速に進んでおり、その進化は企業の意思決定をよりスマートに、より効率的に変えつつあります。

例えば、米広告業界誌「ADWEEK」の2025年11月10日付の記事「How Deep Learning Is Teaching Marketers to Think Smarter」では、食品大手KellanovaがAI評議会を設置し、C-suiteリーダーからデータ分析、各機能チームまで巻き込んだクロスファンクショナルな取り組みでAIのユースケースを検討している事例が紹介されています。この評議会では、プライバシーやセキュリティ、倫理といった多角的な視点からAIの活用を検証し、社内での重複プロジェクトも避けるよう調整しているとのことです。

このKellanovaの事例は、AIが単なるツールとしてではなく、企業の戦略的な意思決定プロセスに深く組み込まれ、組織全体でその活用方法やリスクを議論する段階に入っていることを示唆しています。クロス・マーケティンググループのようなマーケティングリサーチ企業にとって、このようなAI活用のトレンドは大きなビジネスチャンスをもたらすでしょう。顧客企業がAIをどのようにマーケティングに導入し、データを活用していくべきか、そのコンサルティングやソリューション提供がますます重要になります。

同社は、長年のマーケティングリサーチで培った知見と、デジタルマーケティングにおける技術力を強みとしています。AIを活用したデータ分析の高度化、顧客体験のパーソナライズ、効率的な広告配信など、AIがもたらす新たな価値を顧客に提供することで、さらなる成長を遂げることが期待されます。AI技術の進化は、マーケティングリサーチの精度を高め、より深い消費者インサイトの発見に貢献するでしょう。倫理的な側面やデータプライバシーへの配慮も、Kellanovaの事例が示すように、今後ますます重要になるため、同社がこれらの課題にどう向き合っていくかにも注目が集まります。

AIやDXといったテーマに関心がある方は、弊社の過去記事も参考にしてみてください。例えば、AIレコメンド市場の成長に期待が寄せられる企業について解説した「〇(3961)シルバーエッグ・テクノロジー : AIレコメンド市場成長期待と高自己資本比率」なども、同社の事業戦略を考える上で示唆に富むかもしれません。

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