本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
Retty(7356)とは?実名型グルメサービスが拓く飲食DXの未来
Retty(レッティ)は、日本最大級の実名型グルメプラットフォーム「Retty」を運営する企業です。従来の匿名レビューサイトとは異なり、「信頼できる人からのお店探し」をコンセプトに掲げています。実名による投稿であるため、荒らしや極端な誹謗中傷が少なく、信頼性の高い口コミが集まることが大きな特徴です。また、飲食店向けにファン獲得を支援する店舗有料プランや、飲食店のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する各種ソリューションを提供しています。
まずは、直近の営業日における主要な指標を確認してみましょう。
最低投資金額 : 12,200円(122円/株)
PBR : 5.32倍
PER : 14.72倍
配当利回り : 0.00%
株主優待 : なし
(2026年5月25日時点)
最低投資金額が1万円台前半と、非常に手軽に投資を始められる低位株となっています。一方で、PBRが5倍を超えているなど、指標面ではいくつかの特徴的なポイントが見られます。これらの詳細について、以下で深く掘り下げていきましょう。
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
今の株価は120円台と、とってもお手頃な低位株になっているぽん!でも、PBRが少し高めだから、100円前後までじっくり引き付けてから買いたいぽん〜!実名グルメサービスの底力に期待しているぽん!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
実名制による信頼性の高いグルメ口コミという独自ポジションを確立し、足元では飲食店のDX支援や広告事業の効率化により収益性が改善傾向にあります。黒字化定着への期待から、中長期的な回復が注目されます。
3つの観点での詳細評価
A. 成長性 : 〇
過去数年はコロナ禍による飲食業界の冷え込みの影響を大きく受け、業績が低迷する時期もありました。しかし、人流の完全回復や飲食店の広告需要の戻りに伴い、売上高は前年同期比で拡大傾向にあります。特に、1株当たり利益(EPS)が前年同期比でプラス転換し、回復の兆しが明確になってきている点は高評価です。配当金については現在無配(0.00%)ですが、まずは本業での黒字定着と財務基盤の強化を優先するフェーズと言えます。今後の店舗向け有料プランの契約数推移や、新規事業の進捗が成長の鍵を握るでしょう。
B. 割安性 : △
2026年5月25日現在のPERは14.72倍となっており、東証グロース市場のITサービス関連銘柄としては比較的落ち着いた、あるいはやや割安とも言える水準にあります。しかしその一方で、PBR(実績)は5.32倍と高めの水準に留まっています。これは、これまでの赤字期間において自己資本が削られたことによるBPS(1株当たり純資産)の低下が要因です。配当金や株主優待も現時点では実施されていないため、インカムゲイン目当ての投資家にとっては物足りなさがあるかもしれません。割安感という観点では、PBRの低下(純資産の積み上がり)を待つ必要があります。
C. 安全性 : 〇
自己資本比率は36.1%となっており、一般的に安全性の目安とされる30%を上回る水準を維持しています。有利子負債も前年同期比で減少傾向にあり、財務面の余裕が徐々に出てきています。かつての厳しい時期を乗り越え、足元では収益性が改善していることから、財務の不安定さは和らいでいます。ただし、低位株特有のボラティリティの高さや、信用買い残(540,000株、信用倍率16.67倍)の多さといった需給面の重さには注意が必要です。急激な株価変動に対処できるよう、資金管理は慎重に行う必要があります。
Rettyの独自性と強み:信頼が生み出す価値
インターネット上の情報は、AIの普及や匿名アカウントの乱立によって、何が本物で何が信頼できるのかが分かりにくくなっています。そんな中、ロイターが報じた『Japanese security guard finds fame as designer of duct tape signs』というニュースは、非常に示唆に富んでいます。この記事では、東京の駅で警備員を務める佐藤修悦氏が、工事中の迷路のような駅構内で乗客を安全に案内するためにガムテープを使って手作りの案内表示を作ったところ、その独特の書体(修悦体)と温かみ、そして何より「乗客を迷わせない」という純粋な思いやりが大きな話題を呼び、グラフィックデザイナーとして有名になったエピソードが紹介されています。
このエピソードの本質は、「機械的で匿名の情報よりも、誰がどんな想いで作ったかという、人の顔が見える温かい情報こそが、人々の心を動かし、本当に信頼される」ということです。これはまさに、Rettyが提供している「実名制グルメ情報」の価値と深く共鳴します。
多くのグルメレビューサイトが匿名のスコア(点数)による評価に依存する中、Rettyは「誰がおすすめしているか」に徹底的にこだわっています。実名で登録したユーザーが、自分の言葉で、お気に入りのお店をポジティブに紹介する。この「顔が見える信頼感」こそが、佐藤氏のガムテープ文字のように、デジタル社会において人々が本質的に求めている「温かみのある案内板」として機能しているのです。実名制だからこそ、サクラや悪意ある書き込みが排除され、飲食店側にとっても安心してファンと繋がれるプラットフォームとなっています。
飲食業界のDXとOMOの潮流
実店舗とネットの融合(OMO)や、店舗運営の効率化は、現代の飲食・小売業界において避けては通れないテーマです。例えば、アパレルやバッグのブランドを展開し、独自のOMOモデルで成果を上げているスタジオアタオ(3550)の事例でも、ネットでのファンづくりが実店舗の売上に直結する仕組みが注目されています。Rettyが取り組んでいる飲食店のファンづくり支援も、まさにこのオンラインとオフラインを繋ぐ重要な架け橋となっています。
Rettyは単なる飲食店検索サイトに留まらず、店舗向けのDXソリューションを強化しています。具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。
- 店舗有料プランの拡充:お店のファン(リピーター)を効率的に獲得し、直接コミュニケーションを取るためのツールを提供。
- データ分析支援:どのようなユーザーが自店舗に関心を持っているかを可視化し、マーケティング施策に活かす。
- 他社プラットフォームとの連携:SNSや地図アプリなどと連携し、ユーザーがシームレスに予約まで至る導線を設計。
このように、飲食店の「集客」から「ファン化」、そして「業務効率化」までを一気通貫で支援するビジネスモデルへのシフトを進めており、これが足元の収益性改善(営業利益率・純利益率の明確な改善)に寄与しています。
投資戦略とリスク管理:低位株としてのRettyの魅力と注意点
Rettyの株価は122円(2026年5月25日時点)と、いわゆる「超低位株(ボロ株・ワンコイン株)」の部類に入ります。1単元(100株)を約1.2万円で手に入れられるため、投資初心者や、少額からポートフォリオに組み入れたい投資家にとっては非常に魅力的です。しかし、低位株投資には特有のリスクが存在するため、以下の点には十分に注意する必要があります。
1. 高いボラティリティ(価格変動率)
株価が122円の場合、わずか1円の変動が約0.8%の騰落率に相当します。10円動くだけで8%以上の変動となるため、パーセンテージで見ると非常に値動きが荒くなります。好材料が出た際の爆発力は魅力的ですが、逆に悪材料が出た際の下落スピードも速いため、一喜一憂せずに冷静なトレードを心がける必要があります。
2. 出来高と流動性のリスク
直近の出来高は20,900株、売買代金は2,572千円(約257万円)と、市場での取引活発度は決して高くありません。時価総額も約18億円と小規模(マイクロキャップ)であるため、大口投資家の売り買いによって株価が簡単に乱高下しやすい傾向があります。また、自分が売りたいと思った時に希望の価格で約定しない「流動性リスク」も考慮しておく必要があります。
3. 需給面の重さ(信用買い残)
信用買残が540,000株に対し、信用売残は32,400株となっており、信用倍率は16.67倍とかなり買い長(買い手が圧倒的に多い状態)になっています。これは、将来の売り圧力となる「買い残」が積み上がっていることを意味するため、株価が上昇しようとした際に、やれやれ売り(戻り待ちの売り)に押されて上値が重くなりやすい傾向があります。需給が整理される(買い残が減少する)のを待つか、長期的な目線で現物投資に徹するのが賢明です。
まとめ:信頼のプラットフォームの復活に期待
Retty(7356)は、コロナ禍の逆風を乗り越え、実名制グルメプラットフォームとしての独自の強みを活かしながら、着実に収益性の改善を進めています。佐藤修悦氏のガムテープアートが「人の体温が感じられる案内」として評価されたように、情報の信頼性が揺らぐ現代において、Rettyの「顔が見える口コミ」は今後さらに価値を高めていく可能性があります。
指標面ではPBRの高さや無配である点など課題は残りますが、PER14倍台という水準や、自己資本比率36.1%という財務の安定性は、最悪期を脱したことを示唆しています。超低位株ならではの需給の重さや値動きの荒さに注意しつつ、100円近辺への押し目を丁寧に拾っていくような、中長期的な視点でのアプローチが面白い銘柄と言えるのではないでしょうか。これからの飲食DXの進展とともに、同社の復活劇を温かく見守っていきたいですね。


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