〇(2811)カゴメ : 健康志向と海外展開で成長期待

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、私たちの食卓に欠かせない存在となっている、トマト加工品や野菜飲料で圧倒的なブランド力を持つカゴメ(2811)です。1899年の創業以来、「自然を、おいしく、楽しく。」を企業理念に掲げ、トマトをはじめとする野菜の可能性を追求し続けています。

主な事業内容は、トマトケチャップやトマトジュース、野菜ジュースといった加工食品の製造・販売です。近年では、機能性表示食品の開発にも力を入れ、健康志向の高まりに応える製品を数多く市場に送り出しています。また、海外事業にも積極的で、特にアジア地域を中心にグローバル展開を加速させています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 280,100円(2,801円/株)
  • PBR : (連)1.49倍
  • PER : (連)18.51倍
  • 配当利回り : 1.71%
  • 株主優待 : 自社製品詰め合わせ(100株以上保有で、保有期間・株数に応じて内容が異なります)
  • (2025年10月15日(水)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!健康志向の波に乗って、長期的に応援したい銘柄ぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

野菜のチカラで健康をサポート!国内の盤石な基盤と海外展開、そして健康ニーズへの対応力に期待ぽん!

A. 成長性 : 〇

カゴメの成長性は、国内における強固なブランド力と、健康志向の高まりへの対応力に支えられています。トマトジュースや野菜ジュースは、健康への意識が高い消費者層からの根強い支持を得ており、機能性表示食品の投入によって、さらにその需要を掘り起こしています。例えば、血圧や血糖値、目の健康といった具体的なニーズに応える製品は、高齢化社会の進展とともに今後も市場拡大が見込まれるでしょう。

また、国内市場の成熟化を見据え、海外事業の強化も成長戦略の柱となっています。特にアジア地域では、食生活の欧米化や健康意識の向上に伴い、カゴメの製品が受け入れられやすい土壌があります。現地ニーズに合わせた製品開発や販売戦略が奏功すれば、新たな成長ドライバーとなる可能性を秘めています。

過去数年間の売上高や利益は、外部環境の変化を受けつつも、堅調に推移していると見受けられます。配当金についても、安定配当を重視する姿勢が見られ、株主還元への意識も高いと言えるでしょう。

B. 割安性 : 〇

カゴメのPERは18.51倍、PBRは1.49倍となっています。食品業界全体で見ると、成長性やブランド力を考慮すれば、過度に割高という印象はありません。特に、安定した収益基盤と将来の成長期待を考えると、妥当な水準と評価できるのではないでしょうか。

配当利回りは1.71%と、極端に高いわけではありませんが、株主優待として自社製品の詰め合わせがもらえる点は大きな魅力です。日頃からカゴメ製品を愛用している方にとっては、実質的な利回りが向上するとともに、企業への愛着も深まることでしょう。年初来安値2,668円(2025年4月7日)から現在の株価は上昇していますが、高値3,076円(2025年3月11日)と比較すると、まだ上値余地があると感じるかもしれません。

C. 安全性 : ◎

自己資本比率は51.3%と、非常に高い水準で安定した財務基盤を築いています。これは、景気変動や市場の変化に対しても、企業が柔軟に対応できる体力があることを示しています。長年にわたる事業活動で培われたブランド力と、堅実な経営が財務の安定性に繋がっていると言えるでしょう。

食品メーカーとして、安定した需要があることも安全性の高さに貢献しています。人々の食生活に密着した製品を提供しているため、急激な需要減に見舞われるリスクは比較的低いと考えられます。このような盤石な財務と事業の安定性は、長期的な視点で投資を考える上で非常に重要な要素となります。

カゴメの未来を考える:健康志向と新市場への対応

現代社会では、健康への意識がますます高まっています。特に近年では、GLP-1受容体作動薬のような体重管理を目的とした薬剤の普及が、食品業界に新たな変化をもたらす可能性が指摘されています。

食品業界の専門ニュースサイト「Food Business News」の記事「Pack Expo dives into simplicity, opportunities for savings」では、包装技術の進化とともに、GLP-1薬を服用する消費者の食欲減退に対応するため、食品やスナックの小容量パックの需要が高まる可能性について言及されています。

この動向は、カゴメのような健康食品を提供する企業にとって、新たなビジネスチャンスとなり得ます。GLP-1薬を服用している人々は、食事の総量を減らす一方で、摂取する食品の栄養価や機能性により一層注目する傾向があるかもしれません。カゴメは、すでに機能性表示食品で培ったノウハウを活かし、小容量ながらも高栄養価、高機能性を訴求する製品を開発することで、この新しい市場ニーズを捉えることができるでしょう。

また、記事が示すように、包装技術の簡素化や効率化は、コスト削減だけでなく、環境負荷の低減にも繋がります。カゴメはSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みも積極的に行っており、環境に配慮した包装材の導入や、生産ラインの効率化は、企業価値の向上に寄与するはずです。多様な製品形態への迅速な対応力は、市場の変化に柔軟に適応するカゴメの強みとなるでしょう。

健康志向の高まりは、カゴメだけでなく、キリンHDのようにヘルスサイエンス分野に注力する企業にとっても大きな追い風となっています。カゴメが今後、どのようにしてこの変化に対応し、新たな価値を創造していくのか、その戦略に注目が集まります。

カゴメは、長年の歴史と信頼に裏打ちされたブランド力、そして健康志向という現代の大きなトレンドを味方につけています。堅実な財務基盤と、変化する市場ニーズへの適応力は、長期的な視点での成長を期待させる要素と言えるでしょう。今後も、カゴメが私たちの健康と食生活にどのような新しい提案をしてくれるのか、非常に楽しみですね。

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