◯(9679)ホウライ : PBR0.6倍台の資産背景とA2ミルクへの注力

銘柄紹介

注意事項
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

1. 銘柄の基礎情報

ホウライ(9679)は、栃木県那須塩原市にある広大な「那須千本松牧場」の運営を中核とする企業です。明治時代に松方正義公が開墾した歴史ある土地を基盤としており、観光・酪農事業のほか、東京都内での不動産賃貸事業や保険代理店業を展開しています。単なる「牧場屋さん」ではなく、都心の一等地にビルを保有する資産背景の厚い企業としての側面も持っています。

最低投資金額 : 261,500円(2,615円/株)
PBR : 0.62倍
PER : 22.4倍
配当利回り : 1.1%
株主優待 : 「那須千本松牧場」で利用可能な優待券(1,000円相当〜)や自社製品の割引販売など
(2026年3月27日(金)時点)

2. ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
今は少し株価が落ち着いているけれど、2,500円くらいまで下がるのをじっくり待ちたいぽん〜!千本松牧場のアイスクリームは絶品だし、隠れた資産価値を考えると持っておいて損はない気がするぽん!

3. 評価の理由

[評価の注目ポイント]
広大な那須の土地と都内の賃貸物件という「含み資産」が魅力。酪農ではA2ミルクなど高付加価値化を進めており、単なる観光地にとどまらないバイオ・食品分野でのポテンシャルに注目しています。

A. 成長性 : 〇
近年の売上高は、インバウンド需要の回復や国内旅行の活発化により、観光事業が堅調に推移しています。特に注目すべきは、酪農事業における「食の安全・健康」へのシフトです。従来の牛乳だけでなく、消化に良いとされる「A2ミルク」の生産・販売に注力しており、健康志向の高まりを捉えた高単価戦略が功を奏しています。利益面でも、都内の賃貸不動産が安定したキャッシュフローを生んでおり、派手さはないものの着実な成長が見込めます。

B. 割安性 : ◎
PBR(株価純資産倍率)が0.6倍台という水準は、保有する膨大な土地の時価評価を考慮すると、極めて割安な放置状態と言えます。那須千本松牧場の敷地面積は約834ヘクタール(東京ドーム約178個分)に及び、この広大な土地が帳簿価格で据え置かれている点は、バリュー投資家にとって大きな魅力です。PERは20倍台と標準的ですが、資産価値をベースに考えれば下値不安は少ないと考えられます。

C. 安全性 : ○
自己資本比率は例年50%前後を維持しており、財務基盤は安定しています。不動産賃貸という安定収益源があるため、天候や景気に左右されやすい観光・酪農事業の変動をうまくカバーできる構造になっています。借入金も適正な範囲内で管理されており、長期的に保有する上でのリスクは低いと見ています。

4. 深掘り:次世代酪農とバイオテクノロジーの交差点

ホウライの将来性を語る上で欠かせないのが、酪農における「機能性」の追求です。ここで、海外の興味深いニュースをご紹介します。2026年3月27日に報じられた「Totality Biosciences」の取り組みに関する記事です。

Totality Biosciences bets on plants to scale human milk oligosaccharides for a wider audience – AgFunderNews

この記事では、ヒト母乳に含まれる重要な成分である「ヒト母乳オリゴ糖(HMOs)」を、植物(遺伝子組み換え大豆など)を使って安価に大量生産しようとするバイオスタートアップの挑戦が紹介されています。HMOsは免疫システムの構築や腸内環境の改善に極めて重要ですが、これまでは乳児用粉ミルクへの添加が難しく、高価なものでした。

このニュースがなぜホウライに関係するのか。それは、「ミルクを単なる飲み物から、高機能なバイオ素材として捉え直す」という世界的な潮流です。ホウライが展開している「A2ミルク」も、特定のタンパク質(ベータカゼイン)の違いに注目した機能性乳製品です。今後、ホウライが持つ良質な生乳生産基盤と、こうしたバイオテクノロジーの知見が結びつけば、特定の栄養素を強化した「次世代の機能性ミルク」の開発など、付加価値を飛躍的に高める道が開けるかもしれません。

農業や酪農の分野で高い技術力を持つ企業としては、以前ご紹介した〇(1377)サカタのタネのように、世界シェアを握る研究開発型企業が参考になります。ホウライも、那須の豊かな自然資本を背景に、こうした「テック」の要素を取り入れることで、単なるレジャー施設運営会社から「ウェルビーイングを支える素材供給企業」へと進化するポテンシャルを秘めているのです。

5. まとめ

ホウライは、「圧倒的な資産価値(土地)」という守りの盾と、「高付加価値酪農(A2ミルク)」という攻めの矛を併せ持ったユニークな銘柄です。株価は地味な動きをすることが多いですが、PBR1倍を大きく割り込んでいる現状は、資産バリューの観点から魅力的です。

那須の広大な緑を守りながら、新しい食の形を模索する同社の姿勢は、ESG投資の観点からも面白い存在かもしれません。株主優待で美味しい乳製品を楽しみながら、じっくりと資産価値が再評価されるのを待つ。そんな「スロー投資」にぴったりの一株と言えるでしょう。

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