本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
1. 銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、電力インフラの要を支える独立系電気工事会社のETSグループ(1789)です。同社は、送電線建設(鉄塔の建設や架線工事)を主軸に、ビルの電気設備工事や再生可能エネルギー関連事業を展開しています。特に、山岳地帯など過酷な環境下での送電線工事における高い技術力は、日本の電力安定供給に欠かせない存在となっています。
近年は脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーを基幹系統につなぐための送電網整備が急務となっており、同社への期待は非常に高まっています。2026年現在の指標を見てみましょう。
最低投資金額 : 136,900円(1,369円/株)
PBR : 2.49倍
PER : 17.58倍
配当利回り : 1.68%
(2026年3月10日時点)
2. ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
電力インフラの老朽化対策や再エネ接続のための送電網強化は、国策とも言える息の長いテーマだぽん。直近で株価が少し跳ねているから、1,200円台前半くらいまで押し目を作ってくれたら、ぜひ拾いたいぽん〜!インフラを支える職人集団の技術力は、唯一無二の魅力だぽん!
3. 評価の理由
[評価の注目ポイント]
電力系統の増強という「国策」に近い追い風を受けつつ、収益性が改善傾向にある点です。送電線工事の担い手不足が深刻な中、熟練の技術者を抱える同社の希少価値はますます高まっています。
A. 成長性 : ◎
売上・利益ともに改善傾向にあります。特に純利益率の上昇が目立っており、効率的な案件受注が進んでいることが伺えます。次世代の電力ネットワーク構築に向けた投資が今後も続くため、中長期的な需要は極めて堅調と見ています。
B. 割安性 : △
PBR2.49倍という数字は、建設・工事業界の中ではややプレミアムが付いている印象です。PERも17倍台と、期待先行の面は否めません。ただし、ROEが13.53%と高い資本効率を実現しているため、成長性を加味すれば納得できる水準とも言えます。
C. 安全性 : 〇
自己資本比率は37.2%と、業界の目安である30%を上回っており、概ね安定しています。有利子負債が増加傾向にある点は注意が必要ですが、これは事業拡大のための前向きな投資と捉えることができます。EPS(1株当たり利益)も安定的に推移しています。
4. 深掘りトピック:世界のエネルギー転換とETSグループ
ここで、世界のエネルギー市場に関する興味深いニュースをご紹介します。欧州の排出権取引制度(EU ETS)に関する記事です。
外部ニュース引用:
Vital or volatile: Why is the EU Emissions Trading System under pressure? – edie.net (2026/03/10)
この記事(英語)を要約すると、「欧州の排出権取引制度(ETS)は、脱炭素化を推進する強力なツールである一方で、価格の乱高下が産業の競争力に影響を与えるという懸念から、制度を弱めるべきだという議論が起きている。しかし、100社以上の企業は『ETSの弱体化は誤った診断だ』と警告し、化石燃料依存からの脱却とクリーン産業への投資を加速させるために、安定的で明確なシグナルが必要だと主張している」という内容です。
日本の「ETSグループ」という社名と、欧州の排出権取引制度「EU ETS」は直接的な関係はありませんが、根底にあるテーマは共通しています。それは「脱炭素社会への移行」です。欧州で議論されているように、クリーンエネルギーへの投資を加速させるためには、それを受け入れるためのインフラ、つまり「送電網」が絶対に必要になります。
ETSグループが手掛ける送電線建設は、まさにこの「クリーンエネルギーの血管」を作る仕事です。世界的に排出権取引や炭素税の議論が活発化するほど、再生可能エネルギーへのシフトが加速し、結果として同社の事業機会が拡大するという構造になっています。同社は単なる建設会社ではなく、エネルギー転換を物理的に支える「エナジー・テクノロジー・ソリューション」の提供者であると言えるでしょう。
また、インフラ関連の銘柄としては、洋上風力発電などの再生可能エネルギー分野で先行する企業との比較も面白いかもしれません。例えば、以下の記事で紹介した企業も、エネルギーインフラの未来を占う上で参考になります。
〇(1860) 戸田建設 : 洋上風力発電をリード、自己資本比率37.1%の安定財務
https://stock.hotelx.tech/?p=1683
戸田建設のような大手ゼネコンが手掛ける大規模な再エネプロジェクトにおいても、最終的に電力を届けるための「送電」プロセスでは、ETSグループのような専門集団の力が不可欠です。こうした企業間の連携や、業界全体の底上げが期待される局面ですね。
まとめ
ETSグループは、時価総額87億円規模の小型株ながら、日本のエネルギー政策の根幹を支える重要な役割を担っています。指標面ではやや期待が先行している部分もありますが、ROE13%超という高い収益性と、送電網整備という強力な外部環境は非常に魅力的です。
投資にあたっては、信用倍率が5.13倍とやや買い残が溜まっている点には注意が必要ですが、押し目買いのチャンスをじっくり待つのも一つの戦略でしょう。日本の「電気の道」を作る職人たちの活躍に、今後も注目していきたいですね。


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