はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
日本調剤ってどんな会社?
日本調剤(東証プライム上場)は、日本全国に調剤薬局を展開する大手企業です。皆さんの身近なところでも、一度は目にしたことがあるかもしれませんね。単に処方箋に基づいてお薬を渡すだけでなく、地域のかかりつけ薬局として、健康相談や在宅医療支援など、幅広いサービスを提供しています。
また、医薬品卸売事業やジェネリック医薬品の製造販売事業も手掛けており、医療のサプライチェーン全体に貢献しているのが特徴です。特に、ジェネリック医薬品の普及は医療費抑制の観点からも重要視されており、同社の事業は社会的な意義も大きいと言えるでしょう。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 391,000円(3,910円/株)
- PBR : 1.95倍
- PER : —
- 配当利回り : 0.00%
- 株主優待 : なし(データより)
- (2025年12月18日(水)時点)
- 時価総額 : 121,398百万円(2025年12月18日(水))
- 発行済株式数 : 31,048,000株(2025年12月18日(水))
- BPS : 2,002.03円
- ROE : 2.37%
- 自己資本比率 : 30.0%
- 年初来高値 : 4,070円(2025年12月18日)
- 年初来安値 : 1,314円(2025年02月26日)
ぽんぽん的評価
△ ぽんぽんは、あまり魅力は感じないぽん。。
評価の理由を詳しく見ていくぽん!
[評価の注目ポイント] 収益性と安全性が不安定で、現在の株価は割高感があるぽん。今後の成長戦略と財務改善に注目したいぽん!
A. 成長性 : ×
日本調剤の成長性については、残念ながら厳しい状況がうかがえます。提供されたデータによると、「収益性:悪化しています。純利益率は前年同期比で低下が続き、営業利益率も前年同期比で見劣りします。」と明確に指摘されています。また、「EPS(1株当たり利益)は前年同期比で弱めの推移が目立ちます。」とのことで、企業が稼ぐ力が全体的に落ち込んでいる印象を受けます。
さらに、「ROE(自己資本利益率)・ROA(総資産利益率)は一般的に望ましいとされる目安を下回る水準で推移し、収益性は不安定です。」という点も気になります。ROEは株主資本をいかに効率よく使って利益を出しているかを示す指標ですが、その水準が低いということは、資本効率があまり良くないことを示唆しています。配当利回りが0.00%となっている点も、現在の収益状況が厳しく、株主還元に回せる余力が乏しいことを示していると考えられます。
B. 割安性 : ×
割安性についても、現時点では投資妙味を感じにくい状況です。PBR(株価純資産倍率)は1.95倍と、企業の解散価値とされる1倍を大きく上回っています。これは、純資産と比較して株価が割高に評価されていることを示唆します。特に、収益性が悪化傾向にある中でこのPBR水準は、少し高すぎると感じる方もいるかもしれません。
また、PER(株価収益率)は「—」と表示されており、会社予想の利益が未定であるか、あるいは赤字予想でPERが算出できない状況を示している可能性があります。PERが算出できない、または非常に高い水準にある場合、投資家は企業の収益力に対して株価が割高と判断することが多くなります。さらに、配当利回りが0.00%であるため、インカムゲインを期待する投資家にとっては魅力に欠けるでしょう。株主優待もデータ上は確認できないため、総合的に見て割安感は低いと言わざるを得ません。
C. 安全性 : △
財務の安全性については、懸念材料が見られます。自己資本比率は30.0%と、一般的に望ましいとされる目安の30%を辛うじて保っている状況です。しかし、提供された情報では「自己資本比率は一般的に望ましいとされる30%を下回る四半期が増えています。」とあり、安定性にやや陰りが見えます。自己資本比率が低下傾向にあるということは、企業の財務基盤が弱くなっている可能性を示唆します。
有利子負債は「増減を繰り返し横ばい圏」とのことですが、積極的な削減や改善が見られない点は、財務の安定性を高める上での課題と言えるでしょう。EPSの弱めの推移も、企業のキャッシュフロー創出力が低下している可能性を示唆し、財務の健全性に影響を与える可能性があります。安定した経営のためには、自己資本比率の改善や収益力の回復が不可欠だと考えられます。自己資本比率が低い企業への投資は、より慎重な判断が求められることがあります。例えば、過去記事で紹介したデジタルプラスのように、自己資本比率が低い銘柄は注意が必要です。
医療政策の動向が今後のカギを握る!
調剤薬局業界は、国の医療政策や薬価改定、診療報酬改定といった外部環境の変化に大きく影響を受ける特性があります。2026年という現在において、衆議院選挙における医療政策の議論は、日本調剤のような大手薬局チェーンにとって極めて重要なテーマとなるでしょう。
日刊薬業の2026年2月2日付けの記事「【衆院選2026】「必要な医療、必要な人に」 東京7区・丸川氏」では、衆議院選挙における医療政策の方向性について言及されています。「必要な医療、必要な人に」というスローガンは、医療アクセスの公平性や効率性の追求を意味し、これは調剤薬局の役割にも大きな影響を与える可能性があります。
具体的には、地域医療の偏在解消や、かかりつけ薬局機能の強化、オンライン服薬指導のさらなる普及などが議論されることが予想されます。これらの政策は、薬局の経営戦略や収益構造に直接的な影響を及ぼします。例えば、地域医療への貢献がより強く求められるようになれば、在宅医療や健康サポート機能の強化が不可欠となり、それには新たな投資や人材育成が必要となるでしょう。また、オンライン診療・服薬指導の進展は、店舗運営の効率化や新たなサービス展開の機会をもたらす一方で、競争激化やIT投資の必要性も高めます。
日本調剤は、これらの政策動向をいかに自社の成長戦略に取り込み、変化に対応していくかが今後の重要な課題となります。特に、収益性が悪化し、自己資本比率も不安定な現状を考えると、政策の追い風を掴み、経営体質を強化していくことが求められるでしょう。医療DXの推進や、薬剤師の専門性を活かした付加価値の高いサービスの提供など、業界の変化をチャンスに変える戦略が期待されます。
まとめ
日本調剤は、全国に展開する調剤薬局チェーンとして社会的な役割を担っていますが、現在のところ、収益性や財務の安全性に課題が見られます。特に、収益性の悪化とそれに伴うPERの算出不能、配当利回りの低さは、投資家にとって懸念材料となるでしょう。
今後の株価を考える上では、医療政策の動向への対応力と、それに伴う経営体質の改善がカギとなります。特に、国の医療費抑制策や薬価改定、地域医療への貢献強化といった流れの中で、どのように収益力を回復させ、財務基盤を安定させていくのか、その戦略に注目が集まります。投資を検討される際は、これらの外部環境の変化と企業の対応策をしっかりと見極めることが大切です。
財務の安全性に懸念がある企業についてもっと知りたい方は、過去記事のデジタルプラスも参考にしてみてください。


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