はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、証券コード3350、メタプラネット株式会社です。かつては中古車販売などを手掛けていた同社ですが、2024年以降、ビットコインを主要な準備資産とする「ビットコイン戦略企業」へと大きく舵を切りました。これは日本の上場企業としては非常に珍しい戦略で、国内外から大きな注目を集めています。現在は、このビットコイン戦略を核に、フィンテック事業やWeb3関連サービス、そしてビットコイン関連の新たなビジネスモデルの構築を目指しています。
ぽんぽん的な評価
買いたい(ビットコイン価格の動向を見つつ、押し目があれば検討したい)
評価の理由
[評価の注目ポイント] 日本初のビットコイン戦略企業として、その将来性と海外機関投資家からの評価に注目しています!
A. 成長性:◎
メタプラネットの成長性は、一般的な企業とは少し異なる視点が必要です。従来の事業の売上や利益ももちろん重要ですが、最大の成長ドライバーはビットコインの価格変動とその戦略的な運用、そしてそこから生まれる新たなWeb3関連事業です。ビットコイン価格が上昇すれば、保有資産の価値が増大し、企業価値に直結します。また、ビットコイン・マガジン・ジャパンと連携した株主優待(BTCマガジングッズ)の開始など、ビットコインエコシステム内での存在感を高める動きも見られます。Web3領域でのサービス展開はまだ黎明期ですが、この分野での先駆者としてのポジションを確立できれば、将来的に大きな収益源となる可能性を秘めていると言えるでしょう。
B. 割安性:○
PBRやPERといった伝統的な指標だけでメタプラネットの割安性を判断するのは難しいでしょう。なぜなら、その企業価値の大部分がビットコインの時価評価に大きく左右されるからです。ビットコインの価格が上がれば割安に見え、下がれば割高に見えるという特性があります。しかし、今後のビットコインの長期的な上昇トレンドを想定するならば、現在の評価は割安に転じる可能性を秘めているとも言えます。配当については現状では期待できませんが、株主優待としてビットコイン関連のユニークなグッズが提供される点は、特定の投資家層には魅力的に映るかもしれません。
C. 安全性:△
財務健全性に関しては、ビットコイン価格の変動が直接的なリスク要因となります。多額のビットコインを準備資産として保有することは、その価値が大きく変動するリスクを常に抱えることになります。しかし、最近の動向として、米大手投資会社キャピタル・リサーチ・アンド・マネジメント・カンパニー(以下、キャピタル・リサーチ)が筆頭株主になったというニュースは注目に値します。
具体的には、2025年9月25日に発表された情報によると、キャピタル・リサーチがメタプラネットの保有比率を11.45%に拡大し、9月17日には約6420万株を大量取得したとのことです。総取得資金は約865億円に達しており、その保有目的は「顧客である日本国外の投資信託のための純投資」とされています。(参照:米大手投資会社、メタプラネット保有比率を11.45%に拡大──9月17日に6420万株を大量取得 | JinaCoin)
これは、海外の機関投資家がメタプラネットのビットコイン戦略企業としての将来性、特にその成長期待を高く評価していることの表れと言えるでしょう。大手機関投資家がバックにつくことで、一定の信頼性や資金調達面での安心感は増すかもしれませんが、一方で機関投資家の大規模な売買は株価に大きな影響を与える可能性も秘めています。この点は、今後の株価動向を注視する上で重要な要素となりそうです。ビットコイン戦略への転換は、企業にとって大きな変革であり、その過程には様々な課題が伴います。この変革期を乗り越え、新たな価値を創造していくためには、Hello world!という過去記事でも触れたように、常に市場や技術の変化に対応する柔軟な経営戦略が求められるでしょう。

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