はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
平和堂(8276)の基礎情報
今回ご紹介するのは、滋賀県を地盤に地域密着型のスーパーマーケットを展開する平和堂(8276)です。食料品を中心に、衣料品や住居関連品なども幅広く取り扱う総合スーパー「アル・プラザ」や「フレンドマート」などを展開し、地域住民の生活を支える存在として親しまれています。単なる小売店にとどまらず、ショッピングセンターの運営も手掛けるなど、地域社会のインフラとしての役割も担っています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 288,000円(2,880円/株)
- PBR : 0.75倍
- PER : 13.28倍
- 配当利回り : 2.29%
- 株主優待 : 平和堂商品券またはHOPマネーチャージ券(保有株式数に応じて)
(2025年12月26日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!PBR0.75倍の割安感と安定した財務、そして収益改善の兆しに魅力を感じるぽん!もう少し下がるのを待ちたい気持ちもあるけど、この優待は魅力的ぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] 地域密着型スーパーとして安定した事業基盤を持ち、PBR0.75倍の割安感と強固な財務、そして収益改善に期待ぽん!
A. 成長性 : ○
平和堂の収益性は、近年改善傾向にあります。純利益率、営業利益率ともに前年同期比で緩やかに改善しており、これはコスト管理の徹底や商品構成の見直し、さらには販売戦略の最適化といった企業努力の成果と見ることができます。ROE(自己資本利益率)は5.70%と、業界平均と比較するとまだ伸びしろがあるかもしれませんが、直近では安定しており、今後のさらなる改善に期待が持てます。
同社は滋賀県を地盤に、関西圏を中心にドミナント戦略を展開しており、地域に根差した店舗展開で顧客基盤を盤石にしています。少子高齢化や人口減少といった社会課題に直面する中でも、地域に寄り添ったサービス提供や、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による効率化、新たな顧客体験の創出などが、今後の成長を牽引するドライバーとなるでしょう。例えば、ネットスーパーの強化やキャッシュレス決済の普及、AIを活用した需要予測など、デジタル技術の活用はスーパーマーケット業界の競争力を高める上で不可欠です。平和堂がこれらの取り組みをどこまで加速できるかが、中長期的な成長の鍵を握ると考えられます。
B. 割安性 : ◎
平和堂の株式は、現在の市場において非常に割安感があると評価できます。PBR(株価純資産倍率)は0.75倍と、企業が持つ純資産に対して株価が1倍を下回っています。これは、企業が解散した場合に株主が受け取れる資産価値よりも、現在の株価が低いことを示唆しており、一般的に割安と判断される水準です。同様にPBRが1倍を大きく下回る銘柄として、例えば東陽倉庫 (9306)や東京ソワール (3405)なども挙げられます。
また、PER(株価収益率)も13.28倍と、市場全体の平均と比較しても妥当か、やや割安な水準にあります。収益改善傾向にある中でこのPERは、今後の利益成長が株価に反映される余地があることを示しているかもしれません。配当利回りは2.29%と、安定的なインカムゲインを期待できる水準です。さらに、平和堂は株主優待として、平和堂商品券やHOPマネーチャージ券を提供しており、日々の買い物で利用できるため、実質的な利回りを考えると、投資家にとって魅力的な要素となるでしょう。
C. 安全性 : ◎
平和堂の財務状況は極めて安定していると言えます。自己資本比率は61.7%と、一般的に健全とされる30%を大きく上回る水準を維持しており、盤石な財務基盤を築いています。これは、外部からの借入に過度に依存せず、自己資金で事業を運営できる体力を示しており、不測の事態や景気変動に対しても強い耐性を持っていることを意味します。有利子負債も減少傾向にあり、財務健全性はさらに向上しています。
EPS(1株当たり利益)は前年同期比で増加が続いており、その振れ幅も小さめです。これは、安定した収益力を背景に、着実に利益を積み上げている証拠と言えるでしょう。このような強固な財務体質は、企業が長期的な視点で事業投資や成長戦略を推進していく上での大きな強みとなります。例えば、食品関連で収益・財務の改善が期待される紀文食品 (2933)なども、財務の安定性が注目される銘柄の一つです。平和堂は、まさに「守り」の面でも非常に優れた企業であると評価できます。


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