◎(6391)加地テック : 水素圧縮機で脱炭素社会を支える!PBR0.71倍と盤石財務

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

加地テック(6391)ってどんな会社?

加地テックは、産業機械の中でも特に「圧縮機」の製造・販売を手掛ける老舗企業です。空気圧縮機から、様々なガスに対応する特殊ガス圧縮機、そして近年注目を集める水素圧縮機まで、幅広い製品ラインナップを持っています。その技術力は、石油化学、製鉄、食品、医療といった多岐にわたる産業分野で活用されており、日本の基幹産業を支える縁の下の力持ちのような存在と言えるでしょう。特に、脱炭素社会の実現に向けて水素エネルギーの活用が期待される中、加地テックの水素圧縮機技術は、そのインフラ構築に不可欠なものとして大きな注目を集めています。

加地テックの主要な指標(2025年12月24日(水)時点)

  • 最低投資金額 : 338,500円(3,385円/株)
  • PBR : 0.71倍
  • PER : 10.98倍
  • 配当利回り : 1.18%
  • 株主優待 : なし

ぽんぽん的な評価

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評価の理由

[評価の注目ポイント] 盤石な財務基盤と割安な株価に加え、水素エネルギー分野での技術力に期待ぽん!

A. 成長性:〇

加地テックの収益性は、純利益率、営業利益率ともに前年同期比で改善傾向にあり、EPS(1株あたり利益)も大幅に持ち直しています。これは、同社の製品に対する需要が堅調であること、あるいはコスト構造の改善が進んでいることを示唆しています。特に、世界的な脱炭素の流れの中で、水素エネルギーの活用が加速していることは、加地テックの水素圧縮機事業にとって大きな追い風となるでしょう。長期的な視点で見れば、水素ステーションや水素発電、燃料電池車など、水素関連市場の拡大とともに、同社の成長余地は大きいと個人的には感じています。

B. 割安性:◎

現在の加地テックの株価は、PBR(株価純資産倍率)が0.71倍、PER(株価収益率)が10.98倍と、非常に割安な水準にあると評価できます。PBRが1倍を下回るということは、会社の解散価値よりも株価が低いことを示しており、割安感は強いと言えるでしょう。また、PERも10倍台前半と、日本株の平均と比較しても低く、収益力に対して株価が過小評価されている可能性も考えられます。配当利回り1.18%は特段高いわけではありませんが、安定した事業基盤と財務状況を考慮すれば、魅力的な水準だと私は見ています。

C. 安全性:◎

加地テックの財務健全性は、非常に優れていると評価できます。自己資本比率は67.6%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回る非常に高い水準を維持しており、会社の安定性を強く示しています。さらに、有利子負債も四半期を追うごとに減少傾向にあるとのことで、借入への依存度が低く、財務体質は極めて盤石と言えるでしょう。このような強固な財務基盤は、予期せぬ経済変動や事業環境の変化に対しても、企業が耐えうる力を備えていることを意味し、長期的な投資を考える上で非常に安心感があります。

加地テックの未来を占う:再生可能エネルギーと水素の役割

加地テックの事業を考える上で、現在のエネルギー市場の動向は非常に重要です。2025年12月24日には、再生可能エネルギー分野で興味深いニュースが報じられました。「Charging Forward: Masdar completes first project in £1bn UK battery storage pipeline」という記事によると、UAEの再生可能エネルギー大手Masdar社が、英国で10億ポンド規模のバッテリー貯蔵プロジェクトの第一弾を完了したとのことです。

このニュースは、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力系統の安定化がいかに重要であるかを物語っています。太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、天候によって発電量が変動するため、電力の安定供給には貯蔵技術が不可欠です。バッテリー貯蔵はその有力な手段の一つですが、大規模かつ長期的なエネルギー貯蔵、そして輸送を考えると、水素が次世代のエネルギーキャリアとして注目されています。

ここで、加地テックの圧縮機技術が重要な役割を果たす可能性が見えてきます。再生可能エネルギーで発電した電力を使って水を電気分解し、水素を製造する「Power to Gas(P2G)」技術は、余剰電力を効率的に貯蔵・利用する手段として期待されています。製造された水素は、高圧で圧縮・貯蔵され、必要に応じて燃料電池や水素発電に利用されます。この「高圧で圧縮する」工程において、加地テックの水素圧縮機は不可欠な存在となるのです。

また、二酸化炭素の排出削減に貢献するCCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage:二酸化炭素回収・貯蔵・利用)技術においても、加地テックの圧縮機が重要な役割を担います。工場などから排出されるCO2を回収し、高圧で圧縮して貯蔵・利用するプロセスには、高性能なCO2圧縮機が欠かせません。脱炭素社会への移行は、単なるエネルギー源の転換だけでなく、エネルギーの貯蔵、輸送、利用方法の変革を伴います。加地テックの技術は、まさにこの変革期において、社会インフラを支える基盤技術としてその存在感を高めていく可能性を秘めていると私は考えています。

このようなエネルギー転換の大きな流れの中で、加地テックのような盤石な財務基盤を持つ企業が、どのようにその技術を進化させ、新たな市場を切り開いていくのか、非常に興味深いところです。例えば、同じく盤石な財務基盤を持つ企業として、寺崎電気産業(6653)もエネルギーDXやAIに期待が寄せられていますね。加地テックも、その確かな技術力で、未来のエネルギー社会に貢献していくことでしょう。

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