はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
白鳩ってどんな会社?
今回ご紹介するのは、インナーウェア・アウターウェアの通信販売(EC)事業を主軸に展開する白鳩(コード: 3192)です。京都に本社を構え、創業から半世紀以上にわたり、女性の美と快適さを追求するインナーウェアを提供し続けてきた老舗企業ですね。近年ではECサイト「白鳩」を中心に、国内外の有名ブランドから自社オリジナルブランドまで、幅広い品揃えで多くの顧客に支持されています。
EC事業は、現代の消費行動に深く根ざしたビジネスモデルであり、場所や時間にとらわれずにショッピングを楽しめる利便性が最大の魅力です。白鳩もこの流れに乗って、デジタルチャネルを最大限に活用し、顧客体験の向上に努めているようです。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 27,300円(273円/株)
- PBR : (単)0.71倍
- PER : (単)4.77倍
- 配当利回り : —
- 株主優待 : なし
(2025年12月22日(月)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!PBR1倍割れの割安感と収益改善の兆しに期待ぽん!
評価の理由
[評価の注目ポイント]PBR0.71倍、PER4.77倍と超割安!収益改善と安定財務で、EC事業の成長に期待ぽん!
A. 成長性 : 〇
白鳩の成長性については、収益性の改善傾向が見られます。純利益率は前年同期比でマイナスからプラスへと転じ、直近もプラス圏を維持している点は評価できます。また、EPS(1株当たり利益)も前年同期のマイナスからプラスに改善し、増加基調にあるのは明るい兆しと言えるでしょう。ただし、営業利益率は依然としてマイナスであり、全体の収益性が安定した成長軌道に乗ったと判断するには、もう少し時間が必要かもしれません。ROE(自己資本利益率)も上向きではありますが、一般的に望ましいとされる8~10%を下回る水準であり、資本効率のさらなる改善が期待されます。EC市場自体は成長を続けていますが、その中で白鳩がどのように競争力を高め、持続的な成長を実現していくかが今後の注目点ですね。
B. 割安性 : ◎
現在の白鳩の株価指標を見ると、非常に強い割安感が漂っています。PBR(株価純資産倍率)は(単)0.71倍、PER(株価収益率)は(単)4.77倍という水準は、市場全体と比較してもかなり低いと言えるでしょう。PBRが1倍を下回るということは、企業の純資産価値に対して株価が低く評価されていることを意味します。また、PERが1桁台というのも、利益と比較して株価が割安であると判断される一つの目安です。配当利回りや株主優待の情報は現時点ではありませんが、このPBRとPERの数値は、割安性を重視する投資家にとっては非常に魅力的に映るのではないでしょうか。市場が白鳩の価値を十分に評価しきれていない可能性があり、今後の収益改善や市場での認知度向上によって、株価が見直される余地があるかもしれません。
PBRが1倍を大きく下回る銘柄は、他にもいくつか見られます。例えば、〇(3878)巴川コーポレーションはPBR0.49倍、〇(3405)東京ソワールはPBR0.36倍、〇(7952)新東はPBR0.35倍といったように、純資産に対して株価が割安に放置されている銘柄は少なくありません。白鳩もこうした銘柄群の一つとして、その潜在的な価値に注目してみるのも面白いかもしれませんね。
C. 安全性 : ◎
白鳩の財務健全性は非常に安定していると評価できます。自己資本比率は前年同期比で上昇し、一般的に望ましいとされる30%を上回る37.0%を維持しています。この水準は、企業の経営基盤がしっかりしており、外部環境の変化にも耐えうる体力があることを示唆していますね。さらに、有利子負債が中期的に減少方向にあることも、財務の安定性を裏付ける重要な要素です。借入金が減ることで、金利負担が軽減され、より柔軟な経営が可能になります。こうした財務体質は、長期的な視点で見ても安心感を与えてくれるポイントです。安定した財務基盤は、新しい事業展開や設備投資など、将来に向けた戦略を実行する上での大きな強みとなるでしょう。
白鳩の魅力をもっと深掘り!EC市場での存在感と今後の展望
白鳩の最大の魅力は、やはりインナーウェア・アウターウェアに特化したEC専業企業としてのポジションでしょう。EC市場は、消費者のライフスタイルの変化とともに成長を続けており、特にアパレル分野においては、多様なニーズに応える品揃えと利便性が求められています。白鳩は、国内外の有名ブランドから自社オリジナルブランドまで幅広く取り扱うことで、顧客層の拡大を図っています。
しかし、PBRが0.71倍、PERが4.77倍という極めて低い水準にあることは、市場が同社の潜在的な価値をまだ十分に評価しきれていない可能性を示唆しています。この背景には、EC市場における競争の激化や、アパレル業界全体のトレンド変化への対応、あるいは今後の成長戦略に対する不透明感などが影響しているのかもしれません。裏を返せば、現在の株価は割安に放置されており、今後の事業改善や市場への適切な情報発信によって、株価が大きく見直される可能性を秘めているとも考えられます。
2025年現在、EC市場はAIを活用したパーソナライズされたレコメンデーションや、AR(拡張現実)を用いた試着体験など、技術革新の波が押し寄せています。白鳩がこうした最新技術をどのように取り入れ、顧客体験を向上させ、競争優位性を確立していくかは、今後の成長を占う上で重要なポイントとなるでしょう。収益性が改善傾向にある今、この勢いを加速させ、さらなる事業拡大へと繋げられるかに注目が集まります。
財務面では、自己資本比率37.0%と安定した基盤を築いているため、新たな投資やM&Aなどを通じた成長戦略も検討しやすい環境にあると言えます。有利子負債の減少も、経営の自由度を高める要因です。この盤石な財務基盤を背景に、EC事業のさらなる強化や、新たな収益源の確立といった攻めの経営に期待したいところですね。
白鳩がEC市場でどのように存在感を高め、割安な現在の評価から脱却していくのか、その動向は今後も注視していく価値があるでしょう。


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