(6390)加藤製作所:PBR0.38倍と高配当、脱炭素化と水素エンジンの可能性

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

こんにちは!今日は、日本のものづくりを支える頼れる企業、加藤製作所(6390)について深掘りしていきましょう。建設現場やインフラ整備には欠かせない、あの大きなクレーン車やショベルカーを手掛けている会社さんですね。日本の高度経済成長期から、私たちの社会基盤づくりに貢献してきた老舗企業として、その技術力には定評があります。

銘柄の基礎情報

加藤製作所は、油圧式クレーンや油圧ショベルといった建設機械、そして路面清掃車やごみ収集車などの特装車の開発・製造・販売を手掛けるメーカーです。国内外のインフラ整備や都市開発に貢献しており、特にクレーン分野では高い技術力と実績を誇っています。

直近の営業日における主要な指標を見てみましょう。

  • 最低投資金額 : 145,000円(1,450円/株)
  • PBR : 0.38倍
  • PER : 13.98倍
  • 配当利回り : 4.83%
  • 株主優待 : なし

(2025年9月26日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBRが1倍を大きく下回る水準で、配当利回りも高いのは魅力的ぽん!もう少し業績の改善が見えてきたら、本格的に検討したいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]
PBRが超割安で、高配当利回りも魅力!業績回復と脱炭素技術への対応で、秘めたる価値が開花するかもぽん!

A. 成長性 : △

過去数年の具体的な業績データは手元にありませんが、直近のROE(自己資本利益率)が-12.70%とマイナスなのは、収益性の面で課題があることを示唆しています。建設機械業界は景気変動の影響を受けやすく、また海外市場の動向にも左右されます。しかし、世界的なインフラ投資の需要や、新興国の都市化の進展は、中長期的な成長ドライバーとなり得ます。加藤製作所がこれらの需要をどれだけ取り込み、収益改善に繋げられるかが、今後の成長のカギとなりそうです。

B. 割安性 : ◎

PBR(株価純資産倍率)が0.38倍というのは、非常に割安な水準と言えます。これは会社の持つ純資産価値に対して、株価がかなり低い評価を受けていることを意味します。一般的にPBR1倍割れは「解散価値以下」とも言われ、市場がその企業の潜在的な価値を十分に評価していない状況を示します。また、配当利回りが4.83%と高いのも大きな魅力です。インカムゲインを重視する投資家にとっては、かなり魅力的な水準ではないでしょうか。PER(株価収益率)も13.98倍と、極端に割高というわけではありません。これらの指標を見る限り、株価には割安感があると言えそうです。

C. 安全性 : ○

自己資本比率は43.4%と、比較的健全な水準を保っています。一般的に40%を超えていれば、財務の安定性が高いと評価されることが多いです。これは、急な景気変動や予期せぬ事態にも耐えうる体力があることを示唆しています。ただし、前述のROEがマイナスである点も考慮すると、収益性の改善が、より盤石な財務基盤を築く上で重要になってくるでしょう。

加藤製作所の未来を考える:水素エンジンの可能性

加藤製作所のような建設機械メーカーにとって、今後の大きなテーマの一つが「脱炭素化」です。世界中で環境規制が厳しくなる中、建設機械の動力源も、従来のディーゼルエンジンから、より環境負荷の低いものへの転換が求められています。その中で注目される技術の一つが「水素エンジン」です。

最近、こんなニュースがありましたね。

Listen To The Hydrogen Engine That Could Keep Combustion Power In Race Cars – MSN

このニュースは、水素エンジンがレースカーにおいて内燃機関のパワーを維持できる可能性を示唆しています。元の記事は英語ですが、要約すると、水素を燃料として直接燃焼させることで、ガソリンやディーゼルエンジンのような排出ガスを出さずに、高い出力を得られるという内容です。これは、電動化(EV化)とは異なるアプローチで、脱炭素社会を実現する技術として注目されています。

なぜこの技術が加藤製作所にとって重要なのでしょうか?

建設機械は、その性質上、非常に高い出力とトルクが求められます。また、長時間の稼働や、電源インフラが十分に整っていない場所での使用も想定されます。これらの要件を満たす上で、バッテリーEV化にはまだ多くの課題が残されています。例えば、大容量バッテリーの搭載による重量増加、充電時間の長さ、そしてバッテリーコストの高さなどです。

そこで、水素エンジンの可能性が浮上します。水素エンジンは、既存の内燃機関の技術を応用できるため、開発コストやインフラ整備の面で、EVとは異なる利点を持つ可能性があります。燃料電池車(FCV)のように水素から電気を生成するのではなく、水素を直接燃焼させるため、エンジン特有の音やフィーリングを維持できるという点も、操作する側にとってはメリットになり得るかもしれません。

加藤製作所のような建設機械メーカーが、将来の動力源として水素エンジン技術をどのように研究開発し、製品に組み込んでいくかは、今後の競争力を大きく左右するでしょう。世界的な脱炭素の流れの中で、排出ガスゼロを目指す上で、この技術の進化は非常に重要です。もし、この技術が建設機械分野で実用化されれば、既存のディーゼルエンジン車からの転換がスムーズに進み、加藤製作所の製品ラインナップにも新たな価値が加わる可能性があります。

自動車業界でも、電動化だけでなく、水素エンジンの研究開発が進められています。例えば、トヨタ自動車(7203)も電動化戦略の中で様々な選択肢を模索していますね。詳しくは、こちらの記事もご参照ください。トヨタ自動車:電動化戦略と品質問題、変革期に問われる真価

加藤製作所が、この水素エンジンという新たな波にどう乗り、持続可能な社会に貢献しながら企業価値を高めていくのか、今後も注目していきたいですね。

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