はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
スズケン(9987)ってどんな会社?
こんにちは!今日は、私たちの健康を陰で支える大切な存在、スズケン(9987)についてご紹介しますね。
スズケンは、医薬品卸売業界のリーディングカンパニーの一つで、全国の病院や診療所、薬局に医薬品を届けるという、まさに医療インフラの要を担っています。ただ薬を運ぶだけでなく、医薬品の安定供給、品質管理、そして医療機関への情報提供まで、幅広い役割を果たすことで、日本の医療現場を支えているんです。
さらに、医薬品卸売事業だけでなく、調剤薬局の運営や医療関連サービスの提供、さらには健康食品や医療機器の販売など、多角的な事業展開を進めているのも特徴です。超高齢社会を迎える日本において、地域医療の充実に貢献する企業として、その存在感はますます高まっています。
スズケンの主要な指標(2025年12月12日(金)時点)
- 最低投資金額 : 624,500円(6,245円/株)
- PBR : 1.08倍
- PER : 13.56倍
- 配当利回り : 1.60%
- 株主優待 : なし
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!収益性と安定性が魅力的ぽん!もう少し様子を見て、押し目があれば狙いたいぽん~!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
医薬品卸のリーディングカンパニーとして、安定した収益基盤と健全な財務が魅力!社会貢献度も高いぽん!
A. 成長性 : ◎
スズケンの成長性は、非常に堅実で評価できます。過去数年の動向を見ると、営業利益率や純利益率が前年同期比でおおむね上向きに推移しており、直近も持ち直しの動きが見られます。これは、単に医薬品を流通させるだけでなく、医療機関のニーズに応じたきめ細やかなサービス提供や、効率的な流通システムの構築に力を入れている成果と言えるでしょう。また、1株あたり利益(EPS)も増加傾向にあり、企業としての稼ぐ力が着実に向上していることが伺えます。医療現場のニーズは常に変化するため、それに柔軟に対応できる事業基盤が成長の原動力となっています。
B. 割安性 : 〇
割安性については、まずまずの評価です。PBR(株価純資産倍率)は1.08倍と、純資産に対して株価がほぼ妥当な水準にあることを示しています。PER(株価収益率)は13.56倍で、これは市場全体や同業他社と比較しても極端に割高という印象はありません。配当利回りは1.60%と、高配当というわけではありませんが、安定した事業基盤を持つ企業として、着実な株主還元を行っていると言えるでしょう。株主優待がない点は少し残念ですが、企業の安定性を考慮すれば、長期的な視点での投資妙味は十分にあると考えられます。
C. 安全性 : ◎
スズケンの財務安全性は、非常に高く評価できます。自己資本比率は36.6%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回る水準で維持されており、盤石な財務基盤を築いていることがわかります。これは、予期せぬ経済変動や業界の変化に対しても、企業が安定して事業を継続できる体力があることを意味します。医薬品卸売業は、安定したキャッシュフローが重要となるビジネスモデルですが、スズケンはその点で非常に優れており、安心して投資を検討できるポイントと言えるでしょう。
スズケンの魅力深掘り:社会インフラを支える医薬品卸の役割
スズケンの最大の魅力は、その事業が社会にとって不可欠なインフラであるという点にあります。医薬品は、人々の生命や健康を守る上で欠かせないものであり、その安定供給は国家的な課題でもあります。スズケンは、この重要な役割を果たすために、以下のような取り組みを行っています。
安定した医薬品供給網の構築
全国に広がる物流ネットワークと高度な情報システムを駆使し、必要な医薬品を必要な時に、必要な場所へ確実に届けています。災害時など、緊急を要する状況においても、迅速かつ的確な供給を行うことで、医療現場を強力にサポートしています。これは、単なる物流業者とは異なり、医薬品の特性や保管条件、そして患者さんの命に関わるという重い責任を伴う事業です。
医療DXへの貢献
現代医療において、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は喫緊の課題です。スズケンは、医薬品情報のデジタル化、発注・在庫管理システムの効率化、さらにはAIを活用した需要予測など、医療現場のDXを支援するソリューションを提供しています。これにより、医療従事者の業務負担軽減や、より質の高い医療サービスの提供に貢献しているのです。
調剤薬局事業・医療関連サービス事業の展開
医薬品卸売業で培ったノウハウを活かし、自社で調剤薬局「スズケン薬局」を展開しています。地域に密着した薬局運営を通じて、患者さんへの服薬指導や健康相談を行うことで、地域住民の健康増進に貢献しています。また、医療機関の経営支援や介護サービス事業など、医療を取り巻く幅広い領域でサービスを展開し、医療の総合商社としての地位を確立しつつあります。
未来への展望:パーソナライズ医療とスズケンの可能性
医療の世界は、技術の進歩とともに常に進化を続けています。近年特に注目されているのが、個人の遺伝子情報や生活習慣に基づいた「パーソナライズ医療」や「予防医療」です。このような未来の医療の形は、スズケンの事業にどのような影響をもたらすのでしょうか。
ここで、興味深いニュースをご紹介しましょう。
「遺伝子に基づいてパーソナライズした食事を提供!未来の食事体験を描く「遺伝子レストラン」開催レポート」(株式会社KEAN Healthのプレスリリース)
このニュースは、遺伝子情報を活用して個々に最適な食事を提供するという、まさに未来のヘルスケアの一端を示しています。スズケンは医薬品卸売業を核としながらも、調剤薬局事業や医療関連サービス事業を通じて、人々の健康寿命延伸への貢献を目指しています。遺伝子情報に基づいたパーソナライズされた食事や栄養指導は、病気になってから治療する「医療」だけでなく、病気にならないための「予防」という観点から、スズケンの事業領域と深く関連する可能性を秘めていると言えるでしょう。
例えば、将来的にスズケンが持つ広範な医療ネットワークと情報インフラを活用し、遺伝子解析サービスを提供する企業と連携したり、パーソナライズされた健康食品やサプリメントの流通を担ったりする可能性も考えられます。医薬品の安定供給という現在の役割に加え、個々人に最適化された健康ソリューションを提供するプラットフォームへと進化していくことで、新たな成長ドライバーを獲得できるかもしれません。これは、単に医薬品を供給するだけでなく、人々の「健康」そのものをトータルでサポートする企業へと変貌を遂げる大きなチャンスとなるでしょう。
投資を考える上でのポイント
スズケンへの投資を検討する上で、いくつか注目しておきたいポイントがあります。
業界特性と国の医療政策
医薬品卸売業界は、国の医療政策や薬価改定の影響を大きく受けます。安定した事業基盤を持つスズケンですが、今後の医療費抑制策や制度変更の動向には常に注意を払う必要があります。しかし、一方で超高齢社会の進展や医療技術の進化は、医薬品市場全体の拡大を後押しする要因でもあります。
財務の安定性と株主還元
自己資本比率の高さや安定した収益性は、スズケンの大きな強みです。安定配当を継続しており、長期的な視点で資産形成を目指す投資家にとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。今後も、安定した事業成長とともに、株主還元の強化が期待されます。
他の医療関連銘柄との比較
医療関連の銘柄は、スズケン以外にも多く存在します。例えば、調剤薬局チェーンを運営するメディカルシステムネットワーク(4350)や、医療・介護・保育サービスを提供するソラスト(6197)などがあります。それぞれの企業が持つ強みや事業特性を比較検討することで、ご自身の投資戦略に合った銘柄を見つけることができるかもしれません。
スズケンは、私たちの健康な生活を支える上で欠かせない役割を担う企業です。その安定性、そして未来の医療への貢献可能性を考慮すると、長期的な視点で注目する価値のある銘柄と言えるでしょう。


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