はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、株式会社トーカイ(証券コード:9729)です。トーカイは、私たちの日々の生活に欠かせないインフラサービスを多角的に展開している企業です。主要な事業としては、家庭や産業向けのLPガス供給を行う「LPガス事業」、おいしい水を届けるウォーターサーバーの「アクア事業」、病院やホテル向けのリネンサプライや医療機器のレンタルを行う「環境・医療関連事業」、そして介護サービスを提供する「介護事業」などがあります。地域に根ざしたサービス提供を通じて、安定した収益基盤を築いているのが特徴的ですね。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 246,900円(2,469円/株)
- PBR : 0.95倍
- PER : 15.19倍
- 配当利回り : 2.75%
- 株主優待 : なし
(2025年11月28日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
盤石な財務基盤とPBR1倍割れの割安感は魅力的だけど、収益性の改善と成長のきっかけをもう少し見守りたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
盤石な財務とPBR1倍割れの割安感は魅力だけど、収益性と成長性の改善が今後の株価を動かす鍵になりそうぽん!
A. 成長性 : △
過去数年の売上や利益の推移を見ると、横ばいの傾向が続いています。営業利益率や純利益率も前年同期比でやや低下しており、直近では上昇と低下を繰り返している状況です。多角的な事業展開で安定性は確保されていますが、大きな成長ドライバーが見えにくい点が課題と言えるかもしれません。
B. 割安性 : ◎
PBRは0.95倍と1倍を割り込んでおり、市場からは割安に評価されていると言えるでしょう。PERも15.19倍と、同業他社と比較しても決して高すぎる水準ではありません。配当利回りも2.75%と悪くなく、株価に対するリターンを重視する投資家にとっては魅力的な水準だと感じます。特にPBRが1倍割れしている点は、株価が企業が持つ純資産価値を下回っていることを示唆しており、企業価値から見ればお得感があるかもしれません。
C. 安全性 : ◎
財務健全性に関しては、非常に高い評価ができます。自己資本比率は74.8%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回る高水準で推移しており、非常に盤石な財務基盤を持っていることが伺えます。有利子負債も概ね減少傾向にあり、財務リスクは低いと言えるでしょう。EPS(1株当たり利益)は増減があるものの、大きな振れは限定的で、安定した経営がなされている印象を受けます。このような安定性は、長期的な視点で投資を考える上で大きな安心材料となります。
トーカイの多角化戦略と日本の社会課題
トーカイの事業ポートフォリオを見ると、LPガスやアクアといった生活インフラから、医療・介護といった社会サービスまで、幅広い分野をカバーしています。この多角化戦略は、特定の事業に依存するリスクを軽減し、安定した経営を可能にしている要因と言えるでしょう。特に、日本の高齢化社会が進む中で、医療・介護関連事業は今後も需要が見込まれる分野です。
ここで、日本の長寿に関する興味深いニュースをご紹介します。
How the Land of the Rising Sun cracked the longevity code — why the Japanese live so long – Ynetnews
このニュース記事は、日本人がなぜ長寿なのかについて分析しています。記事によると、日本の長寿の秘訣は、食生活(低糖質・緑茶の摂取)、医療制度(医師や看護師による訪問診療、手厚い福祉)、そして健康的なライフスタイル(公共の場での禁煙推進など)にあると指摘しています。高齢になっても質の高い生活を維持できるような社会システムが、長寿を支えているという内容ですね。
トーカイの事業とこのニュースを関連付けて考えると、同社の「介護事業」は、まさに日本の長寿社会を支える重要な役割を担っていると言えます。高齢者が安心して生活できる環境を提供することは、社会全体のウェルビーイング向上に貢献します。また、「アクア事業」が提供する安全でおいしい水も、健康的な食生活の一助となるでしょう。このように、トーカイは単にサービスを提供するだけでなく、日本の社会が抱える課題、特に高齢化と健康維持というテーマに対して、事業を通じて貢献している側面があると考えられます。
盤石な財務基盤を持ちながら、社会貢献性の高い事業を展開しているトーカイ。PBR1倍割れという割安感は魅力的ですが、今後はこれらの社会課題解決型事業が、どのように収益性や成長性に結びついていくのか、その動向に注目していく価値がありそうです。
他のPBR1倍割れの企業について興味がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。〇(4611)ヤスハラケミカル : PBR0.57倍の超割安、収益改善と盤石財務で成長期待!


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