〇(9539)京葉瓦斯 : PBR0.39倍の超割安感と盤石な財務基盤に注目

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

京葉瓦斯の基礎情報

今回ご紹介するのは、千葉県を中心に都市ガスを供給している京葉瓦斯(証券コード:9539)です。私たちの生活に欠かせないエネルギーである都市ガスを家庭や企業に届ける、地域に根ざしたインフラ企業として知られています。

直近の営業日(2025年12月10日(火)時点)における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 116,700円(1,167円/株)
  • PBR : (連)0.39倍
  • PER : (連)15.01倍
  • 配当利回り : 2.23%
  • 株主優待 : なし

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBR0.39倍は魅力的ぽん!安定したインフラ事業で、もう少し株価が下がれば嬉しいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

PBR0.39倍という超割安感と、安定した都市ガス事業基盤、そして堅実な財務が魅力的な銘柄ぽん!

A. 成長性 : 〇

京葉瓦斯の収益性は、近年改善傾向にあります。純利益率や営業利益率も持ち直しており、着実に事業基盤を強化している様子がうかがえます。EPS(1株当たり利益)も前年同期比で改善が見られ、安定的な事業運営の中で、堅実な成長が期待できると言えるでしょう。インフラ事業という特性上、爆発的な成長というよりは、安定した需要に支えられた着実な歩みが特徴です。

B. 割安性 : ◎

この銘柄の最大の魅力の一つは、その圧倒的な割安感にあると私は見ています。PBR(株価純資産倍率)が0.39倍という水準は、企業の持つ純資産価値に対して、株価が非常に低い水準にあることを示しています。つまり、会社が持つ資産を基準にすると、株価がかなりお買い得な価格で取引されている可能性がある、ということです。PER(株価収益率)も15.01倍と、同業他社と比較しても決して割高ではありませんし、配当利回りも2.23%と、安定したインフラ企業としては魅力的な水準です。

PBRが1倍を大きく下回る銘柄は、市場で過小評価されているケースも少なくありません。例えば、東京ソワール(3405)新東(7952)といった銘柄も、PBRの低さが注目されることがありますね。京葉瓦斯も、安定した事業基盤を持つ中でこのPBR水準は、個人的には非常に興味深いポイントだと感じています。

C. 安全性 : ◎

企業の安定性は、投資を考える上で非常に重要な要素です。京葉瓦斯の自己資本比率は56.8%と非常に高く、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っています。これは、借入金に頼らずに事業を運営できる体力があることを意味し、財務基盤が極めて盤石であることを示しています。また、有利子負債も緩やかに減少傾向にあり、財務の健全性はさらに高まっています。都市ガスという公共性の高い事業を手掛ける上で、このような強固な財務体質は、長期的な安定供給を支える上で不可欠であり、投資家にとっても安心材料となるでしょう。

京葉瓦斯の事業とエネルギー市場の動向

京葉瓦斯は、千葉県北西部を主要供給エリアとし、都市ガスの製造・供給・販売を行っています。私たちの生活に欠かせないエネルギーインフラを支える企業として、安定的な供給とサービスの提供に努めています。ガス事業は、景気変動の影響を受けにくい安定した収益基盤を持つ一方で、燃料価格の変動やエネルギー政策、脱炭素化の流れといった外部環境の変化に常に目を向ける必要があります。

特に、都市ガスの主要な燃料源であるLNG(液化天然ガス)の調達は、ガス会社の経営に大きな影響を与えます。国際的なLNG市場の動向や、エネルギー安全保障への意識の高まりは、京葉瓦斯のような企業にとって重要な経営課題となっています。

世界のエネルギー市場とLNGの重要性

最近のニュースを見ていても、世界のエネルギー市場が大きく変動していることがわかります。例えば、「Edison signs long-term charter for Knutsen newbuild LNG carrier」という記事(2025年12月10日付)では、イタリアのエネルギー大手エジソンが、LNGキャリアの長期チャーター契約を結んだと報じられています。これは、LNGの安定的な調達と輸送がいかに重要であるかを示す事例と言えるでしょう。

記事によると、エジソンはイタリアの天然ガス需要の約23%を供給しており、カタール、リビア、アルジェリア、米国などからの多様な輸入契約を結んでいます。そして、今回の長期チャーター契約は、「イタリアのエネルギー安全保障を支援する多様化と運用柔軟性を確保する」ためだと説明されています。

このような動きは、日本国内のガス会社にとっても他人事ではありません。京葉瓦斯も、安定した都市ガス供給のためには、国際的なLNG市場からいかに効率的かつ安定的にLNGを調達するかが重要になります。長期契約による調達コストの安定化や、輸送手段の確保は、事業の予見性を高め、収益の安定化に寄与する可能性があります。

また、LNGは石炭や石油に比べて燃焼時のCO2排出量が少ないため、脱炭素化への移行期における「つなぎ」のエネルギー源としても注目されています。再生可能エネルギーへのシフトが進む一方で、安定的なベースロード電源としてのLNGの需要はしばらく続くと見られます。京葉瓦斯のようなガス会社は、このエネルギー転換期において、環境負荷の低いエネルギー供給を継続しつつ、将来的なエネルギーミックスの変化にどう対応していくのかが問われることになります。

このように、京葉瓦斯は地域に根ざした安定事業を展開しつつも、グローバルなエネルギー市場の動向や、脱炭素化という大きな潮流の中で、常に変化に対応していく必要があります。その中で、PBR0.39倍という割安感と盤石な財務基盤は、同社が今後の事業展開を進める上での大きな強みとなり得るでしょう。

他のPBRが割安なインフラ関連銘柄としては、トーカイ(9729)東部ネットワーク(9036)なども参考にしてみてください。

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