〇(7922)サンエー化研 : PBR0.28倍の割安感と盤石財務

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

サンエー化研(東証スタンダード:7922)の基礎情報

今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場しているサンエー化研(7922)です。サンエー化研は、合成樹脂、機能性フィルム、塗料、接着剤などの多岐にわたる化学製品の製造・販売を手掛ける化学メーカーです。特に、自動車、家電、住宅建材といった幅広い産業分野で、その技術が活かされています。私たちの身近な製品にも、サンエー化研の技術が使われているかもしれませんね。

直近の営業日である2025年11月7日(金)時点での主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 57,900円(579円/株)
  • PBR : 0.28倍
  • PER : 34.65倍
  • 配当利回り : 3.11%(会社予想)
  • 株主優待 : なし
  • 時価総額 : 6,554百万円
  • 発行済株式数 : 11,320,000株
  • 1株配当(会社予想) : 18.00円(2026年3月期)
  • EPS(会社予想) : 16.71円(2026年3月期)
  • BPS(実績) : 2,104.13円
  • ROE(実績) : 1.16%
  • 自己資本比率(実績) : 53.2%
  • 年初来高値 : 642円(2025年2月3日)
  • 年初来安値 : 519円(2025年4月7日)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!

PBR0.28倍という超割安感と安定した財務は魅力的ぽん!今後の収益性改善に期待して、少し様子を見て押し目があれば買いたいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]: PBR0.28倍の超割安感と自己資本比率53.2%の財務安定性が光るぽん!今後の収益改善で株価評価の見直しに期待したいぽん。

A. 成長性 : △

サンエー化研の成長性を見てみると、直近のPERが34.65倍と、PBRの低さから見るとやや高めに感じられるかもしれません。これは、現在の利益水準がまだ十分に高くないことを示唆しているとも考えられます。しかし、化学メーカーとしての強みは、その技術力と市場ニーズへの対応力にあります。

サンエー化研は、塗料、接着剤、機能性フィルムなど、幅広い製品を手掛けており、これらの分野では常に新しい技術や素材が求められています。特に、製品の性能を左右する「微粒子分散」や「乳化」といった基盤技術は非常に重要です。ここで注目したいのが、最近の技術動向です。

例えば、2025年11月6日付けのSelectScienceの記事「Membrane emulsification transforms long-acting injectable manufacturing」では、医薬品製造における「膜乳化技術」の革新性が報じられています。この記事は医薬品分野の話ですが、その本質は「微粒子を均一かつ効率的に製造する」という点にあります。従来の乳化方法では、粒子サイズの不均一性や、それによって生じる製品のロスが大きな課題でしたが、膜乳化技術はこれを解決し、99%もの製品を有効活用できるようになったと紹介されています。これは、製品の均一性を高め、生産効率を大幅に向上させる可能性を秘めた技術と言えるでしょう。

サンエー化研のような化学メーカーにとって、このような微粒子制御技術の進化は、塗料の品質向上(塗膜の均一性、耐久性)、接着剤の接着強度向上、機能性フィルムの新たな特性付与など、多岐にわたる応用が考えられます。もしサンエー化研がこのような先進的な乳化・分散技術を研究・導入できれば、既存製品の競争力強化はもちろん、新たな高機能製品の開発にもつながり、将来的な収益改善や成長ドライバーとなる可能性を秘めていると個人的には見ています。現状の数字だけでは成長性を高く評価しにくいものの、技術革新への取り組み次第で大きく変わる潜在力を持っていると言えるでしょう。

B. 割安性 : ◎

サンエー化研の最大の魅力は、そのPBR(株価純資産倍率)0.28倍という超割安感にあります。PBRが1倍を下回るということは、会社の解散価値よりも株価が低いと見なされている状態であり、極めて割安と判断されることが多いです。特に0.28倍という水準は、東証全体を見ても非常に低い部類に入ります。

配当利回りも3.11%(会社予想)と魅力的で、安定したインカムゲインを期待できる水準です。PER(株価収益率)は34.65倍とやや高めに見えますが、これは前述の通り、現在の利益水準がまだ十分に評価されていないことの裏返しとも捉えられます。今後、収益性が改善すれば、PERは自然と適正な水準に落ち着き、株価にも良い影響を与える可能性を秘めているでしょう。

PBRが割安な銘柄は他にもいくつかありますので、ご興味があれば以下の記事も参考にしてみてください。

C. 安全性 : ◎

財務の安全性に関しては、非常に盤石と言えるでしょう。自己資本比率は53.2%と非常に高く、これは会社の財務基盤が安定していることを示しています。一般的に、自己資本比率が40%を超えている企業は財務が健全と評価されることが多いので、53.2%という数字は安心感があります。

また、1株あたり純資産(BPS)は2,104.13円と高く、PBRの低さ(0.28倍)と合わせて考えると、会社の持つ資産価値に対して株価が非常に低い水準にあることが改めて分かります。これは、万が一の事態があった際にも、会社の資産によって株主が守られる可能性が高いことを示唆しています。

ROE(自己資本利益率)は1.16%と低水準ですが、これはPBRの低さの要因の一つでもあります。しかし、高い自己資本比率と潤沢な純資産を背景に、安定した企業運営が期待できるため、長期的な視点で見れば魅力的なポイントと言えるかもしれません。

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