本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに
今回は、広島県を地盤とする地域金融グループ、ひろぎんホールディングス(証券コード:7337)についてご紹介します。地方銀行グループとして、地域経済に深く根ざしながら、多様な金融サービスを展開しているのが特徴です。
まずは、ひろぎんホールディングスの基本的な情報から見ていきましょう。
最低投資金額 : 144,400円(1,444円/株)
PBR : 0.83倍
PER : 10.82倍
配当利回り : 3.75%
株主優待 : なし
(2025年10月31日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!高配当とPBRの割安感は魅力的だけど、自己資本比率の低さには注意が必要ぽん。もう少し様子を見たいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]:高配当とPBR割安が魅力だけど、自己資本比率の低さには注意が必要な地方銀行グループぽん!
ひろぎんホールディングスの評価を、成長性、割安性、安全性の3つの観点から見ていきましょう。
A. 成長性:〇
ひろぎんホールディングスの収益性は、改善傾向にあるようです。特に、純利益率は前年同期比で上向きに推移しており、着実に利益を積み上げている様子がうかがえます。また、EPS(1株当たり利益)も前年同期比で増加を続けており、企業の稼ぐ力が向上している兆しが見られます。
地方銀行を取り巻く環境は、人口減少や低金利の長期化など、決して楽なものではありません。しかし、ひろぎんホールディングスは、地域経済の活性化を支える存在として、事業承継支援やM&Aアドバイザリー、DX推進支援など、本業の銀行業に留まらない多様なソリューションを提供することで、新たな収益源の確保に努めています。こうした取り組みが、今後の持続的な成長に繋がるか注目したいところです。
B. 割安性:◎
現在のひろぎんホールディングスの株価は、割安感があると言えそうです。PER(株価収益率)は10.82倍、PBR(株価純資産倍率)は0.83倍と、どちらも市場平均と比較して低めの水準にあります。特にPBRが1倍を下回っていることは、会社の純資産に対して株価が割安に評価されていることを示唆しています。
さらに、配当利回りは3.75%と高水準で、株主還元にも積極的な姿勢が見られます。安定した配当を重視する投資家にとっては、魅力的なポイントと言えるでしょう。地方銀行は総じてPBRが1倍を割れるケースが多いですが、その中でも高配当を維持している点は評価できます。
C. 安全性:△
財務の健全性については、やや注意が必要かもしれません。自己資本比率は4.2%と、一般的に望ましいとされる水準(30%以上)を大きく下回っています。有利子負債も足元で増加傾向にあるようです。
ただし、銀行業の自己資本比率は、一般事業会社とは異なる基準で評価されることを理解しておく必要があります。日本の銀行は、金融庁が定めるバーゼル規制に基づいて自己資本比率が計算され、国内基準行であれば4%以上、国際基準行であれば8%以上が求められます。ひろぎんホールディングスが国内基準行であるとすれば、規制上の最低水準はクリアしていることになります。しかし、予期せぬ経済変動や貸倒れの増加などがあった場合、財務基盤の脆弱さが露呈するリスクも考慮に入れるべきでしょう。
地方銀行の財務健全性については、他の銀行の状況と比較検討することも大切です。例えば、過去記事でも触れた秋田銀行やトマト銀行などの地方銀行も、PBRの割安感や高配当が魅力である一方で、財務に懸念が見られるケースがありました。ひろぎんホールディングスも、同様に財務の安定性には引き続き注目していく必要があるでしょう。
ひろぎんホールディングスは、地域経済の基盤を支える重要な存在です。高配当と割安感は魅力的ですが、財務の安定性については、銀行業特有の事情を考慮しつつも、慎重に見ていくことが賢明だと考えられます。


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