本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
ムロコーポレーション(6973)ってどんな会社?
ムロコーポレーションは、自動車部品、家電部品、そして半導体製造装置部品といった、幅広い分野で使われる精密プレス加工部品の製造・販売を手掛けている会社です。長年培ってきた高い技術力で、ミクロン単位の精度が求められる部品を供給し、日本のモノづくりを支える「縁の下の力持ち」的な存在と言えるでしょう。
特に、自動車の電動化や自動運転技術の進化、IoTの普及による家電の高機能化、そして半導体需要の拡大といったトレンドは、同社の精密プレス加工技術が活かされる場面を増やしています。顧客のニーズに応じたオーダーメイドの部品開発から量産までを一貫して手掛けることで、各産業の発展に貢献しています。
ムロコーポレーションの主要指標(2025年10月31日時点)
- 最低投資金額 : 125,400円(1,254円/株)
- PBR : 0.35倍
- PER : 8.97倍
- 配当利回り : 3.67%
- 株主優待 : なし
- 時価総額 : 8,209百万円
- 自己資本比率 : 72.4%
- 年初来高値 : 1,399円(25/09/04)
- 年初来安値 : 1,002円(25/04/07)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!ただし、収益性・成長性の改善を待ちたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
盤石な財務と超割安なPBR、高配当は魅力的だけど、収益性と成長性の回復が今後の鍵になりそうぽん!
A. 成長性: △
ムロコーポレーションの成長性を見ると、売上高は前年同期比で増減を繰り返しており、残念ながら右肩上がりのトレンドとは言えません。また、EPS(1株当たり利益)も低下局面が続き、停滞感が否めない状況です。自動車産業や半導体産業といった主要顧客の動向に左右されやすい側面があるため、市場環境の変化に合わせた新たな成長ドライバーの創出が期待されます。
B. 割安性: ◎
割安性に関しては、非常に魅力的な水準にあります。PBR(株価純資産倍率)は0.35倍と、会社の純資産に対して株価が極めて割安に評価されていることを示しています。一般的にPBR1倍割れは割安とされますが、0.35倍はかなりの低水準です。PER(株価収益率)も8.97倍と市場平均を下回っており、配当利回りも3.67%と高水準。これらの指標を見る限り、現在の株価は割安に放置されていると言えるでしょう。この超割安な水準は、今後の収益改善や市場の評価見直しがあれば、大きなリターンにつながる可能性を秘めていると個人的には感じています。
C. 安全性: ◎
財務の安全性は非常に高いと評価できます。自己資本比率は72.4%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回る高水準を維持しており、強固な財務基盤を持っていることが伺えます。有利子負債もやや減少傾向にあり、借入への依存度が低い安定経営が特徴です。ただし、EPSが前年同期比で振れ幅が大きい点は、収益の安定性という観点からは少し注意が必要かもしれません。それでも、会社の倒産リスクという点では極めて低いと言えるでしょう。
半導体産業の未来を担うEUVリソグラフィ技術とムロコーポレーションの可能性
ムロコーポレーションの事業領域の一つに「半導体製造装置部品」があります。半導体産業は、現代社会において不可欠な基幹産業であり、その技術革新は日進月歩で進んでいます。特に注目されているのが、EUV(極端紫外線)リソグラフィという次世代の半導体製造技術です。
EUVリソグラフィは、より微細な回路パターンを半導体チップに形成するための最先端技術で、スマートフォンの高性能化やAI、データセンターの進化を支える上で欠かせない存在となっています。このEUVリソグラフィの進化には、様々な高精度な材料や部品が求められます。
ここで注目したいニュースが、株式会社ADEKAが発表した「【ADEKA】次世代EUVリソグラフィ向けMOR用金属化合物の新プラントを建設」というプレスリリースです。このニュースは、ADEKAが次世代EUVリソグラフィ向けに、特定の金属化合物(MOR用と記載されていますが、詳細な用途は不明)の新プラントを建設するというものです。これは、半導体材料メーカーがEUV関連技術への投資を強化していることを示しており、半導体産業全体の成長と技術革新への期待の表れと言えるでしょう。
ムロコーポレーションは、半導体製造装置向けの精密プレス加工部品を提供しているため、このような最先端技術の進展は、同社にとって新たな事業機会をもたらす可能性があります。EUVリソグラフィ装置の複雑化や高性能化に伴い、より高精度で信頼性の高い部品の需要が増加すれば、ムロコーポレーションの持つ精密加工技術がさらに評価される場面が増えるかもしれません。もちろん、競争も激しい分野ではありますが、同社の技術力がどのようにこの波に乗っていくのか、今後の動向は注視したいポイントです。
半導体関連の企業としては、高い技術力と盤石な財務基盤を持つ〇(6235)オプトランなども注目されますね。また、ムロコーポレーションのようにPBRが割安で高配当、かつ自動車部品関連という点では、◎(7239)タチエスなども参考になるかもしれません。


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