本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに
チノー(6850)は、産業用計測・制御機器の専門メーカーとして、日本のものづくりを支えてきた歴史ある企業です。温度計や湿度計、記録計といった基本的な製品から、最先端のセンシング技術を応用したシステムまで、幅広いソリューションを提供しています。特に、工場やプラントにおける品質管理、省エネルギー、環境対策といった分野でその技術力が光ります。
現在の市場は、デジタル化やAIの進化、そして環境意識の高まりといった大きな変化の波に直面しています。このような中で、チノーの精密な計測・制御技術は、より一層その重要性を増していると言えるでしょう。今回は、そんなチノーの魅力と、投資対象としての評価について、じっくりと掘り下げていきたいと思います。
最低投資金額 : 139,900円(1,399円/株)
PBR : 1.08倍
PER : 11.90倍
配当利回り : 3.04%
株主優待 : なし
(2025年12月8日(月)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!もう少し下がってきたらもっと嬉しいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] 安定した財務基盤と収益性改善に加え、環境・省エネニーズに応える技術力に期待できるぽん!
A. 成長性:〇
チノーの収益性は、近年改善傾向にあり、純利益率や営業利益率が前年同期比で上向いています。ROE(自己資本利益率)も9.43%と、一般的に望ましいとされる8~10%の範囲にあり、効率的な経営が行われていることが伺えます。EPS(1株当たり利益)も増加基調で、企業の稼ぐ力も安定しています。これは、産業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や、省エネルギー、環境規制強化といったトレンドが、チノーの計測・制御技術への需要を後押ししている結果とも考えられます。
特に、環境問題への意識の高まりは、チノーの事業にとって大きな追い風となるでしょう。例えば、韓国で発生した「飲料水源汚染」の事例(<創刊企画「大韓民国トリガー60」(58)>3時間で金魚が死ぬ…歴代最悪の「飲料水源汚染」が与えた教訓(2)(中央日報日本語版) – Yahoo!ニュース)のような事態は、水質管理の重要性を改めて浮き彫りにします。この記事が報じているのは、過去に韓国で発生した大規模な水質汚染事件とその教訓についてです。汚染が深刻な影響をもたらし、環境保護の重要性を再認識させる内容となっています。
チノーの提供する高精度な水質計測システムや環境モニタリング技術は、このような問題の未然防止や早期発見に不可欠であり、今後も国内外での需要拡大が期待されます。また、半導体製造プロセスにおける精密な温度・湿度管理など、高度な技術が求められる分野での貢献も大きく、これからの産業の発展を支える存在として成長が期待できそうです。
関連する分野として、水処理技術に強みを持つ企業としてオルガノ(6368)のような企業も注目されますが、チノーはより広範な産業計測・制御に特化している点が特徴です。
B. 割安性:〇
チノーの株価指標を見ると、PER(株価収益率)は11.90倍、PBR(株価純資産倍率)は1.08倍となっています。PER11.90倍は、市場全体や同業他社と比較しても比較的割安感がある水準と言えるでしょう。PBRも1倍をわずかに上回る程度で、企業の純資産に対して過度に評価されているわけではありません。
さらに魅力的なのは、配当利回りが3.04%と高水準である点です。堅実な事業運営と安定した収益基盤を持つ企業が、これだけの配当を出しているのは、長期的な視点で見ても投資家にとって嬉しいポイントではないでしょうか。株主優待制度は現状ありませんが、この配当利回りだけでも十分に魅力的だと感じます。
C. 安全性:◎
財務の安全性に関しては、非常に高い評価ができます。自己資本比率は58.2%と、一般的に健全とされる30%を大きく上回っており、財務基盤が盤石であることが分かります。有利子負債も段階的に減少傾向にあり、外部からの借入に頼りすぎない、安定した経営体制が築かれていると言えるでしょう。企業の稼ぐ力も安定しています。
このような強固な財務体質は、経済の変動や予期せぬ事態にも耐えうる強さを示しており、投資家としては非常に安心感があります。まさに「守りの経営」がしっかりとできている企業と言えるでしょう。例えば、インフラ補修のリーディングカンパニーであるショーボンドHD(1414)のように、安定した事業と強固な財務基盤を持つ企業は、長期投資の候補として魅力的です。


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