はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
指月電機製作所(6771)の基礎情報
今回ご紹介するのは、指月電機製作所(6771)です。こちらは、電力用コンデンサや各種リアクトル、電源装置、電力変換装置などを手掛ける老舗の電機メーカーさんですね。特に、電力用コンデンサの分野では国内でもトップクラスのシェアを誇っており、電力インフラの安定稼働に欠かせない技術を提供しています。
最近では、再生可能エネルギー関連や電気自動車(EV)の充電インフラ、スマートグリッドといった、これからの社会を支える分野での活躍も期待されています。まさに、私たちの生活の「縁の下の力持ち」として、重要な役割を担っている企業と言えるでしょう。
直近の営業日(2025年11月7日時点)における主要な指標を見てみましょう。
- 最低投資金額 : 72,600円(726円/株)
- PBR : 0.76倍
- PER : 11.11倍
- 配当利回り : 2.75%
- 株主優待 : なし
- 自己資本比率 : 61.0%
(2025年11月7日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
PBRが1倍を割っていて割安感があるし、財務も安定しているから魅力的ぽん!ただ、もう少し市場の様子を見て、700円くらいまで下がってきたら買い増しを検討したいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] PBR割安で財務も安定、収益性も改善傾向にある点は魅力的ですね!将来性のある分野での貢献にも期待したいところです。
A. 成長性 : 〇
指月電機製作所さんの収益性は、ここ数年で改善傾向にありますね。純利益率や営業利益率も前年同期比でプラスに転じており、事業が持ち直してきている様子がうかがえます。ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)も上昇してきていますが、一般的に「もっと高いと良い」とされる水準には、まだ少し届いていないかもしれません。
しかし、同社が手掛ける電力用コンデンサや電力変換装置といった製品は、再生可能エネルギーの普及、EV充電インフラの整備、スマートグリッドの構築など、社会の大きなトレンドと密接に関わっています。これらの分野は今後も拡大が予想されるため、指月電機製作所さんの技術がさらに貢献していくことで、中長期的な成長に繋がる可能性は十分に秘めていると感じますね。
B. 割安性 : ◎
現在の指標を見ると、割安感があるのが大きな魅力です。PBR(株価純資産倍率)は0.76倍と1倍を大きく下回っており、会社の純資産に対して株価が割安に評価されていることを示しています。PER(株価収益率)も11.11倍と、他の同業他社と比較しても決して高すぎる水準ではありません。
配当利回りも2.75%と、銀行預金などと比較すると魅力的な水準ですね。株主優待はありませんが、安定した配当と将来的な株価の成長に期待できる点は、投資家にとって嬉しいポイントではないでしょうか。
C. 安全性 : ◎
財務の健全性については、非常に安定していると言えるでしょう。自己資本比率は61.0%と高水準を維持しており、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っています。これは、外部からの借入に頼らず、自社の資金で事業を運営できている証拠であり、不測の事態にも耐えうる強固な財務基盤を持っていることを示しています。
有利子負債がやや増加傾向にある点は注意が必要ですが、高い自己資本比率を考慮すれば、現状では大きな懸念とはならないでしょう。EPS(1株あたり利益)も改善傾向にあり、企業の稼ぐ力も復調しつつあるため、全体的に見ても安心して投資を検討できる銘柄の一つだと感じます。
電子機器製造サービス市場の活況と指月電機製作所の未来
さて、指月電機製作所さんの事業内容をさらに深く掘り下げていく上で、関連する業界の動向にも目を向けてみましょう。最近のニュースで、電子機器製造サービス(EMS)の大手プロバイダーであるPlexusと、高度なセキュリティスクリーニングソリューションを提供するEvolv Technologyが提携したという話題がありましたね。
このニュースは、Stock Titanでも報じられています。Plexusが26の施設と2万人以上のグローバルチームを擁し、Evolv Technologyの先進的なセキュリティスクリーニングソリューションの展開を支援するという内容です。
一見すると、指月電機製作所さんとは直接関係ないように思えるかもしれません。しかし、PlexusのようなEMS企業が活発に活動し、Evolv Technologyのような技術企業と連携して、新しい電子機器の製造・展開を加速させるということは、電子部品市場全体にとって非常にポジティブなシグナルだと考えられます。
指月電機製作所さんの主要製品であるコンデンサやリアクトルは、まさにこうした電子機器の「心臓部」とも言える重要な部品です。高度なセキュリティスクリーニングシステムのような精密な電子機器には、安定した電力供給やノイズ対策が不可欠であり、指月電機製作所さんが培ってきた高信頼性の電力・電子機器技術が求められる場面は増えていくでしょう。
この提携は、単一の企業間の話にとどまらず、電子機器の進化と需要拡大が、関連する部品メーカーにも間接的に大きなビジネスチャンスをもたらす可能性を示唆しています。特に、指月電機製作所さんのように、電力インフラや産業機器、さらにはEV関連といった幅広い分野で実績を持つ企業にとっては、市場全体の底上げが追い風となるはずです。
また、Plexusが「高度に複雑な製品」の製造を得意としている点も注目です。これは、単なる汎用品ではなく、高い技術力と品質が要求される製品が増えていることを意味します。指月電機製作所さんは、長年にわたり培ってきた技術力と品質管理で、こうした「複雑な製品」に組み込まれる高機能な電子部品を提供できる強みを持っています。市場がより高性能・高信頼性の製品を求めるようになるにつれて、同社の存在感はさらに増していくのではないでしょうか。
このように、関連する業界の活況は、指月電機製作所さんの今後の成長を後押しする重要な要素となり得ます。同社が持つ技術力が、新しい電子機器の進化にどのように貢献していくのか、非常に楽しみですね。
PBRが割安で財務が盤石、そして収益性も改善傾向にある企業として、以前ご紹介した〇(6798)SMKのように、市場での再評価が進む可能性も秘めているかもしれません。
まとめ
指月電機製作所は、電力用コンデンサをはじめとする電力・電子機器の分野で確固たる地位を築いている企業です。PBRが割安で財務基盤も安定しており、収益性も改善傾向にあることから、投資対象として魅力的な要素を多く持っていると感じます。
再生可能エネルギーやEV、スマートグリッドといった将来性のある分野での貢献も期待され、関連業界の活況も追い風となるでしょう。今後の技術革新と市場の動向に注目しながら、成長を見守っていきたい銘柄の一つですね。


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