はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、株式会社GameWith(証券コード:6552)です。同社は、主にゲーム情報メディア「GameWith」の運営を手掛けている企業で、多くのゲーマーにとっておなじみの存在かもしれませんね。ゲームの攻略情報や最新ニュース、レビューなどを提供し、国内最大級のゲーム情報サイトとしての地位を確立しています。
近年では、ゲームメディア事業を核としつつ、esports事業やブロックチェーンゲーム(Web3.0ゲーム)事業といった新たな領域にも積極的に挑戦しています。ゲームというエンターテインメントの可能性を広げ、新たな価値創造を目指しているのが特徴です。
直近の営業日(2025年10月10日時点)における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 20,500円(205円/株)
- PBR : 1.34倍
- PER : —
- 配当利回り : 0.00%
- 株主優待 : なし
- 時価総額 : 3,761百万円
- 自己資本比率 : 79.9%
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!少し待ちたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
ゲーム情報メディアのリーディングカンパニーとして、Web3.0やesportsなど新領域への挑戦に期待!収益改善の兆しが見えたら買いたいぽん!
A. 成長性 : 〇
GameWithの成長性は、その核となるゲーム攻略メディアの盤石な地位と、新たな事業領域への積極的な投資に支えられています。同社は長年にわたり、ユーザーが求める高品質なゲーム情報を迅速に提供することで、多くのゲーマーからの信頼を勝ち得てきました。この基盤があるからこそ、新作ゲームがリリースされるたびに、多くのユーザーがGameWithのサイトを訪れるという好循環が生まれています。
特に注目すべきは、esports事業とブロックチェーンゲーム(Web3.0ゲーム)事業への参入です。esportsは世界的に市場が拡大しており、日本でもプロリーグの設立や大規模な大会開催など、急速に認知度が高まっています。GameWithは、esports大会の運営や選手育成、ストリーマー支援などを通じて、この成長市場での存在感を高めようとしています。これは、単なる情報提供にとどまらず、ゲームコミュニティ全体の活性化に貢献しようとする姿勢の表れと言えるでしょう。
また、ブロックチェーンゲームは、Web3.0の概念に基づき、ゲーム内資産の所有権がユーザーに帰属するなどの新しい体験を提供します。GameWithは、この黎明期にある市場にいち早く参入し、専門メディアの運営やゲーム開発への投資を通じて、将来の収益ドライバーとして育成しようとしています。これらの新規事業はまだ先行投資段階にあり、直ちに大きな収益貢献があるわけではありませんが、将来的にゲーム業界のトレンドを牽引する可能性を秘めています。現在のEPS(1株あたり利益)が0.00円、ROE(自己資本利益率)が-8.40%と赤字であることは、これらの積極的な先行投資の影響が大きいと考えられますが、将来の成長への布石と捉えることもできるでしょう。
ここで、GameWithが提供する情報の一例として、Yostarの新作RPGに関するニュースを見てみましょう。
Yostarが贈る新作RPG『ステラソラ』2025年10月20日(月)リリース決定!世界観を堪能できる告知PVも公開 – ゲームウィズ
このニュースは、人気ゲームメーカーYostarの新作RPG『ステラソラ』のリリース日が2025年10月20日に決定したことを報じています。GameWithのようなゲーム情報メディアにとって、このような新作ゲームのリリース情報は非常に重要です。ユーザーは新作ゲームの情報を求め、GameWithはそのニーズに応えることでアクセスを集めます。そして、リリース後には攻略記事やレビューを提供し、ユーザーのゲームプレイをサポートします。このサイクルが、GameWithのメディア事業の成長を支える根幹となっています。先行投資中の新規事業が実を結ぶまでの間、このメディア事業が安定した基盤として機能することが期待されます。
ゲーム業界の動向に敏感で、常に新しいトレンドを取り入れようとする姿勢は、今後の成長を考える上で非常にポジティブな要素と言えるでしょう。例えば、ゲーム事業を展開する企業としては、〇(2447)ディー・エヌ・エーのように多角的な事業展開を進める企業もありますが、GameWithはゲームに特化しつつも、その領域を広げている点が特徴的です。
B. 割安性 : △
GameWithの割安性を評価する上で、現在の指標を見ると、投資家としては少し慎重になるかもしれません。まず、PER(株価収益率)が「—」となっているのは、会社予想のEPS(1株あたり利益)が0.00円であるため、利益が出ていない状況を示しています。つまり、現時点では企業の稼ぐ力に対して株価が割安かどうかを判断する指標が機能していません。
配当利回りも0.00%であり、株主への直接的な還元は期待できない状況です。これは、前述したesports事業やブロックチェーンゲーム事業など、成長分野への投資を優先しているためと考えられます。成長投資は将来のリターンを期待するものですが、短期的なインカムゲインを求める投資家にとっては魅力に欠ける点です。
PBR(株価純資産倍率)は1.34倍と、純資産に対して株価が1倍を超えています。一般的にPBR1倍割れは割安と判断されることが多いですが、同社の場合は純資産の価値以上に市場から評価されていると言えます。しかし、ROE(自己資本利益率)が-8.40%と赤字である点を考慮すると、純資産を効率的に活用して利益を生み出せていない状況であり、このPBRが割安であるとは断言しにくいでしょう。将来の成長への期待が株価に織り込まれている可能性が高いですが、現状の収益性から見ると、割安感は乏しいと言わざるを得ません。
したがって、割安性という観点では、投資を検討する際には、今後の収益改善の具体的な見通しや、新規事業の成長戦略が明確になるまで、少し様子を見るのが賢明かもしれません。例えば、情報メディアという点で関連する◯(3685)ミンカブ・ジ・インフォノイドのように、AI活用などで収益性を高める動きにも注目したいところです。
C. 安全性 : ◎
GameWithの財務安全性は、非常に高い水準にあると言えるでしょう。最大の要因は、自己資本比率が79.9%と極めて高いことです。自己資本比率は、企業の総資産に占める自己資本の割合を示し、この比率が高いほど、借入金などの負債が少なく、財務基盤が安定していることを意味します。約80%という数字は、外部からの借入にほとんど依存せず、自社の資金で事業を運営できる非常に健全な状態を示しています。
これだけ自己資本比率が高いということは、急な景気変動や予期せぬ事態が発生した場合でも、企業が耐えうる力が強いことを意味します。また、新規事業への積極的な投資を行う際にも、外部からの資金調達に過度に頼ることなく、自社の資金で柔軟に対応できる強みがあります。これは、esportsやブロックチェーンゲームといった、まだ不確実性の高い新領域へ挑戦する上で、非常に重要な要素となります。
現状では赤字が続いているものの、この盤石な財務基盤があれば、一時的な赤字を吸収し、将来の成長のための投資を継続する体力があると考えられます。倒産リスクが極めて低いと評価でき、長期的な視点で見れば、安心して投資できる企業のひとつと言えるでしょう。財務の健全性は、企業の持続可能性を測る上で最も重要な指標の一つであり、GameWithはこの点で非常に優れていると評価できます。


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