はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、水処理技術のリーディングカンパニーである栗田工業(6370)です。私たちの生活や産業活動に欠かせない「水」を、より安全に、より効率的に利用するためのソリューションを提供しています。具体的には、半導体工場などで使われる超純水製造装置、工場排水の処理システム、水のリサイクル技術、さらには水処理薬品の製造・販売、そしてそれらのメンテナンスまで、水に関する幅広い事業を手掛けています。地球規模での水資源の有効活用や環境負荷低減に貢献する、非常に社会貢献性の高い企業と言えるでしょう。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 636,000円(6,360円/株)
- PBR : 2.07倍
- PER : 19.30倍
- 配当利回り : 1.76%
- 株主優待 : なし
- (2025年12月19日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!社会のインフラを支える水処理技術に魅力を感じるぽん!安定した成長に期待したいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] 水処理技術で社会インフラを支える安定企業!盤石な財務基盤と収益改善に期待ぽん。
A. 成長性 : ○
栗田工業の事業は、まさに現代社会が直面する水問題と密接に関わっており、その解決策を提供する点で高い成長潜在力を秘めていると私は見ています。世界的な人口増加や経済発展に伴い、水資源の需要は増大の一途を辿っています。特に、半導体製造プロセスに不可欠な超純水の需要は、AIやIoTといった先端技術の進化が加速する中で、ますます高まっています。栗田工業は、この超純水製造システムにおいて世界トップクラスの技術力を持っており、主要な半導体メーカーとの取引も豊富です。また、地球温暖化による水不足の深刻化や、各国での環境規制強化は、工場排水処理や水のリサイクルといった環境ソリューションへのニーズを押し上げています。
過去数年の売上や利益を見ると、堅実な成長を続けており、直近でも収益性は改善傾向にあります。特に、海外市場での展開も積極的で、アジア地域を中心に需要の拡大が期待されます。2026年3月期のEPS(1株当たり利益)も増加基調にあり、将来への期待感が高まります。水処理という社会インフラを支える事業であるため、景気変動の影響を受けにくい安定性も成長を後押しする要因と言えるでしょう。
B. 割安性 : △
現在の株価指標を見ると、PER(株価収益率)は19.30倍、PBR(株価純資産倍率)は2.07倍となっています。これらの数値は、市場全体や同業他社と比較して、特に「超割安」とは言えない水準かもしれません。しかし、栗田工業が持つ高い技術力、安定した事業基盤、そして今後の成長期待を考慮すると、現在の株価は妥当な範囲内、あるいは将来性を織り込んでいると見ることもできます。
配当利回りについては1.76%と、高配当銘柄とは言えませんが、堅実な利益成長に伴い、安定的な配当を継続している点は評価できるでしょう。株主優待は現在のところ設定されていませんが、安定した事業で着実に利益を上げ、それを再投資してさらなる成長を目指す姿勢は、長期的な視点で見れば魅力的なポイントだと考えられます。</
C. 安全性 : ◎
栗田工業の財務健全性は非常に高く、投資家にとって大きな安心材料となるでしょう。自己資本比率は61.2%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、非常に強固な財務基盤を持っていることが伺えます。これは、外部からの借入に頼らず、自社の資金で事業を運営できる能力が高いことを意味し、景気変動や予期せぬ事態にも耐えうる体力を備えていると言えるでしょう。有利子負債も概ね横ばいで推移しており、財務的なリスクは低いと判断できます。
このような盤石な財務状況は、今後の大規模な研究開発投資やM&Aといった成長戦略を積極的に推進していく上での大きな強みとなります。水処理技術は常に進化が求められる分野であり、新たな技術開発や市場開拓には資金力が必要です。栗田工業の強固な財務は、持続的な成長を支える重要な基盤となっているのです。
社会インフラを支える事業という特性上、収益の安定性も高く、財務の安全性が際立っています。他の財務が安定している企業について興味があれば、こちらの記事も参考になるかもしれませんね。例えば、◎(1414)ショーボンドHDもインフラ補修のリーディングカンパニーとして、高水準の自己資本比率を誇っています。

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