はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、オプトラン(6235)という企業です。オプトランは、主に半導体製造工程で欠かせない「薄膜形成装置」を開発・製造している、日本のものづくりを支える重要な存在です。皆さんが日々使っているスマートフォンやパソコン、データセンターなど、あらゆるデジタルデバイスの高性能化には半導体が不可欠。その半導体の性能を左右する薄膜を、いかに精密に、そして効率的に形成するかがカギとなります。オプトランは、特に「光学薄膜」という分野で高い技術力を持ち、この最先端技術で世界の半導体産業を縁の下から支えているんです。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 168,500円(1,685円/株)
- PBR : 1.28倍
- PER : 21.20倍
- 配当利回り : 3.20%
- 株主優待 : なし
(2025年10月31日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!少し様子を見て、押し目があれば買いたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
半導体需要を背景に成長期待!盤石な財務と安定配当が魅力だけど、株価は少し高めかもぽん!
A. 成長性 : 〇
オプトランの事業の核となる半導体市場は、AI、IoT、5G/6Gといった次世代技術の進展により、今後も長期的な成長が見込まれています。特に、半導体の微細化や多機能化が進む中で、同社が強みとする高精度な薄膜形成技術は、デバイスの性能向上に不可欠なものとなっています。光学薄膜技術は、単に半導体だけでなく、ディスプレイや光学部品など、幅広い分野での応用が期待されており、新たな市場開拓の可能性も秘めているでしょう。過去数年の業績も安定しており、研究開発への投資や顧客基盤の拡大によって、今後も堅実な成長が期待できると考えられます。
B. 割安性 : 〇
PER(株価収益率)は21.20倍と、市場全体や成長企業と比較すると妥当な水準と言えるかもしれません。成長期待を織り込んでいると考えられます。PBR(株価純資産倍率)は1.28倍と、企業の純資産に対して株価が大きく割高というわけではなく、比較的安定した評価を受けている印象です。そして、注目すべきは配当利回り3.20%という点。これは、インカムゲインを重視する投資家にとって、非常に魅力的な水準と言えるでしょう。安定した事業基盤を持つ企業が、これだけの配当を継続して出せるのは、株主還元への意識の高さも感じられます。
C. 安全性 : ◎
オプトランの財務健全性は非常に高く、自己資本比率は72.1%と盤石です。これは、外部からの借入に過度に依存せず、自社の資金で安定的に事業を運営できる体力があることを示しています。経済状況の変動や予期せぬ市場の波に対しても、強い抵抗力を持っていると言えるでしょう。このような高い自己資本比率は、企業の長期的な安定性を評価する上で、非常に重要なポイントとなります。ROE(自己資本利益率)も11.04%と、資本を効率的に活用して利益を生み出していることが伺え、財務の安定性だけでなく、収益性も兼ね備えていると言えます。
オプトランの技術と未来の光
オプトランの核となる技術は、高精度な「薄膜形成装置」と、その基盤となる「光学薄膜技術」です。半導体デバイスの性能は、回路の微細化だけでなく、その表面に形成される極めて薄い膜(薄膜)の品質によって大きく左右されます。オプトランの技術は、この薄膜をナノメートル単位で制御し、均一かつ高機能な膜を作り出すことに特化しています。これは、スマートフォンやPCのプロセッサ、データセンターのサーバーなど、あらゆる高性能半導体製品に不可欠な技術であり、現代社会のデジタル化を支える重要な役割を担っているのです。
最近のニュースでは、美容分野での光技術の進化が報じられています。例えば、UNICOが発表した、家庭用肌再生デバイス「Energetic Laser Pulse (ELP)」は、特定の波長を持つナロースペクトル技術を用いたレーザーパルスで肌の再生を促すというものです。このニュースは直接オプトランの事業とは関係ありませんが、ここで使われている「レーザーパルス」や「ナロースペクトル技術」といった「光技術」の進化は、オプトランが手掛ける「光学薄膜技術」の重要性を改めて示唆しています。レーザーの性能を最大限に引き出すための高精度な光学部品や、特定の波長だけを通す・遮る薄膜は、医療や美容だけでなく、半導体製造、ディスプレイ、通信など、あらゆる分野で不可欠な存在です。オプトランの技術は、まさに現代社会の様々なイノベーションを縁の下で支えていると言えるでしょう。
このように、オプトランの技術は、半導体という基幹産業だけでなく、光技術が応用される多岐にわたる分野でその価値を発揮する可能性を秘めています。高い財務健全性を保ちながら、最先端技術で市場のニーズに応え続ける同社の動向は、今後も注目していく価値があるでしょう。堅実な経営基盤を持つ企業として、KOA(6999)もまた、高い財務健全性とPBRの割安感が魅力の企業ですね。オプトランと同様に、堅実な経営基盤を持つ企業は、長期的な視点での投資を検討する上で安心感を与えてくれます。


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