〇(5021)コスモエネルギーホールディングス : 3.93%高配当とPBR1.17倍、再エネ事業の成長に期待

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

コスモエネルギーホールディングスの基礎情報

コスモエネルギーホールディングス(東証プライム:5021)は、私たちの日々の生活に欠かせないエネルギーを供給する大手企業グループです。主な事業としては、石油の精製・販売を行う石油事業が中心ですが、近年は再生可能エネルギー事業にも積極的に取り組んでいます。特に、洋上風力発電などのクリーンエネルギー分野への投資を強化しており、エネルギー転換期における日本の重要な役割を担っています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 419,500円(4,195円/株)
  • PBR : 1.17倍
  • PER : 13.00倍
  • 配当利回り : 3.93%
  • 株主優待 : なし
  • (2025年12月24日(火)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!少し待ちたいぽん〜!

高配当と再生可能エネルギーへの意欲は魅力的だけど、自己資本比率が少し気になるぽん。原油価格の動向も注視したいぽん!

評価の理由

評価の注目ポイント: 高配当とPBR1倍超えの健全性、そして再生可能エネルギー事業への積極的な挑戦に注目です。

A. 成長性 : 〇

コスモエネルギーホールディングスは、長年にわたり日本のエネルギー供給を支えてきた石油元売り事業を安定した収益基盤としています。しかし、世界的な脱炭素化の流れを受け、同社は再生可能エネルギー事業へのシフトを加速させています。特に、洋上風力発電などの大型プロジェクトに積極的に投資しており、将来的な収益源の多様化と持続的な成長が期待されています。

再生可能エネルギー市場全体の活況を示す一例として、太陽光発電大手のFirst Solarに関するニュースを見てみましょう。2025年12月24日付のts2.techの記事では、First Solarが好調な業績ガイダンスを発表し、アナリストからの高い評価を得ていることが報じられています。(参照元:First Solar Stock (FSLR) Swings After Alphabet-Intersect Deal: Latest News, Analyst Forecasts, and What Investors Are Watching on Dec. 24, 2025 – ts2.tech)。この記事は太陽光発電に関するものですが、再生可能エネルギー市場全体が成長期にあり、クリーンエネルギーへの需要が世界的に高まっていることを示唆しています。コスモエネルギーホールディングスが注力する洋上風力発電も、この大きな潮流の中で需要が見込まれており、同社の新たな成長ドライバーとなる可能性を秘めていると言えるでしょう。

一方で、EPS(1株当たり利益)の四半期ごとの振れが大きい点は、原油価格の変動や為替レート、在庫評価損益といった事業環境の変化を受けやすい側面があることを示しています。しかし、純利益率や営業利益率は直近期で持ち直しの動きを見せており、収益性の安定化に向けた努力が伺えます。

B. 割安性 : 〇

コスモエネルギーホールディングスのPER(株価収益率)は13.00倍、PBR(株価純資産倍率)は1.17倍と、現在の日本の株式市場全体を見ても、過度に割高感があるとは言えない水準です。特にPBRが1倍を超えている点は、企業の持つ純資産価値が市場で評価されつつある兆候とも捉えられます。かつてはPBR1倍割れが常態化している企業も多く見られましたが、同社は企業価値向上への取り組みが評価されているのかもしれません。例えば、インフラを支える技術を持つサンコーテクノ(3435)のように、PBRが割安な水準にある企業は他にもありますが、コスモエネルギーホールディングスは1倍を超えながらも、まだ成長余地があると感じる方もいるかもしれません。

そして、何よりも魅力的なのが3.93%という高水準の配当利回りです。1株配当も会社予想で165.00円(2026年3月期)と安定しており、インカムゲインを重視する投資家にとっては見逃せないポイントでしょう。高い配当利回りを魅力とする企業は他にもあり、例えば西川ゴム工業(5161)も高配当で知られています。コスモエネルギーホールディングスには株主優待は残念ながらありませんが、この高配当がその分を補ってくれると考えることもできます。

C. 安全性 : △

財務の安全性については、自己資本比率が27.1%と、一般的に望ましいとされる30%を下回る水準で推移している点がやや気になります。石油元売りという事業の特性上、大規模な設備投資や在庫を抱える必要があり、有利子負債も増減を繰り返しています。これは、原油価格の変動など外部環境の影響を受けやすい業界であることも一因と考えられます。

ただし、収益性については「横ばいで安定寄り」と評価されており、ROE(自己資本利益率)も9.73%と、一般的に望ましいとされる8~10%をおおむね上回っています。これは、自己資本に対する利益創出能力が高いことを示しており、低い自己資本比率を補う要素とも言えるでしょう。ROA(総資産利益率)は目安の5%を下回っていますが、直近期では純利益率や営業利益率も持ち直しの動きを見せています。

エネルギー業界は地政学的リスクや原油価格の変動、為替レートの動向など、外部要因に大きく左右される特性があります。コスモエネルギーホールディングスもこれらのリスクを抱えていますが、再生可能エネルギー事業への積極的な展開は、将来的なリスク分散と収益の安定化に寄与する可能性を秘めています。今後の財務体質の改善と、再生可能エネルギー事業の進捗に注目していく必要があるでしょう。

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