はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、物理セキュリティと情報セキュリティの両面から企業の安全を守るソリューションを提供するセキュアです。同社は、監視カメラシステムや入退室管理システムといった物理セキュリティ分野に加え、クラウドを活用した顔認証システムやAIを活用したデータ分析など、最先端の技術を駆使したITセキュリティサービスも手掛けています。現代社会において、企業活動におけるセキュリティの重要性は増すばかり。セキュアは、こうしたニーズに応えることで、社会の安心・安全なデジタル化を支える企業と言えるでしょう。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 159,400円(1,594円/株)
- PBR : 3.20倍
- PER : 28.84倍
- 配当利回り : 0.00%
- 株主優待 : なし
- (2025年10月24日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!もうちょっと株価が落ち着いてから検討したいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント] 物理・ITセキュリティの成長市場で存在感!収益性改善と株価の割安感が今後の注目ポイントぽん!
A. 成長性:〇
セキュアは、物理セキュリティとITセキュリティの両輪で事業を展開しており、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やサイバー攻撃リスクの高まりを背景に、市場ニーズは拡大の一途を辿っています。特に、クラウドを活用した顔認証システムやAIによるデータ分析など、先進技術を取り入れたソリューションは、企業のセキュリティ意識向上とともに需要が高まることが期待されます。
しかし、提供された情報では「収益性:悪化しています。純利益率は前年同期比で低下し、直近も勢いは弱まっています。営業利益率も前年同期比で見劣りです。」とあり、成長市場にいるにもかかわらず、直近の収益性悪化は懸念材料と言えるでしょう。市場の成長をいかに収益力に結びつけられるかが、今後の成長の鍵を握っています。
セキュリティの重要性が高まる現代において、企業は従業員の利便性を損なわずにセキュリティを強化するバランスが求められています。例えば、パスワード管理一つとっても、その運用はコストとセキュリティリスクの板挟みになりがちです。この点に関して、BleepingComputerの記事「How to reduce costs with self-service password resets」では、セルフサービスパスワードリセット(SSPR)がいかにコスト削減に貢献しつつ、セキュリティを維持できるかについて深く掘り下げています。
記事によると、IT部門がパスワードリセットの問い合わせに費やす時間は膨大であり、SSPRを導入することでこのコストを大幅に削減できると指摘しています。しかし、同時にSSPRの導入には「セキュリティ」という重要な課題が伴います。不正なパスワードリセットは、アカウントの乗っ取りや機密情報の漏洩に直結するからです。そのため、SSPRシステムは、リスクに応じたユーザー階層を設け、高度なセキュリティ対策を講じる必要があると強調されています。セキュアが提供するような入退室管理システムや顔認証システムは、こうしたSSPRと連携することで、より強固で効率的なセキュリティ環境を構築するのに貢献できる可能性があります。例えば、顔認証とSSPRを組み合わせることで、本人確認の精度を高め、不正アクセスリスクを低減するといった応用が考えられます。
企業がDXを推進する上で、セキュリティ対策は不可欠な要素です。セキュリティを強化しつつ、業務効率も向上させるソリューションは、今後ますます求められるでしょう。関連する記事として、DX推進の中でセキュリティの重要性も語られる〇(8157)都築電気 : DX推進・高配当3.08%・盤石財務もご参考になるかと思います。
B. 割安性:△
セキュアのPERは28.84倍、PBRは3.20倍と、市場平均と比較するとやや割高感があります。これは、セキュリティという成長分野に身を置いていることへの期待が、株価にすでに織り込まれている可能性を示唆しています。また、配当利回りは0.00%と、現時点では株主還元を配当の形では期待できません。成長企業によく見られる傾向ですが、投資家としては、今後の成長が期待通りの収益に繋がり、株価上昇や将来的な配当へと結びつくかを慎重に見極める必要があります。
C. 安全性:〇
「安定性:やや低下しています。自己資本比率は前年同期比で上昇し、一般的に望ましいとされる30%を上回り財務余力は増しています。有利子負債は前年同期比で増加傾向です。EPSは前年同期比で弱含みで、期ごとの振れが大きいです。」という情報から、自己資本比率は33.9%と、一般的に望ましいとされる30%を上回っており、財務基盤は一定の安定性があると言えるでしょう。これは、急な経営環境の変化にも耐えうる体力があることを示唆しています。
しかし、有利子負債が増加傾向にある点や、EPS(1株当たり利益)が弱含みで、期ごとの振れ幅が大きい点は注視が必要です。収益性の悪化が続けば、長期的に財務健全性にも影響を及ぼす可能性があります。成長投資に伴う一時的なものなのか、それとも事業構造に起因するものなのか、今後の動向を注意深く見守る必要があるでしょう。


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