〇(4462)石原ケミカル : 表面処理薬品ニッチトップ、安定収益と盤石財務が魅力

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、石原ケミカル(証券コード:4462)です。石原ケミカルは、表面処理薬品の分野で高い技術力を持つ化学メーカーとして知られています。皆さんの身の回りにあるスマートフォンやパソコンのプリント配線板、自動車部品、建材、装飾品など、様々な製品の表面を美しく、そして機能的に仕上げるためのめっき薬品や関連技術を提供しています。特に、電子部品向けのめっき薬品では高いシェアを誇り、日本のものづくりを縁の下で支える重要な役割を担っている企業と言えるでしょう。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 217,600円(2,176円/株)
  • PBR : (連)1.29倍
  • PER : (連)11.66倍
  • 配当利回り(会社予想) : 2.02%
  • 1株配当(会社予想) : 44.00円(2026/03)
  • 株主優待 : なし
  • (2025年11月26日(火)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!財務の安定感とニッチトップの技術力は魅力的ぽん!少し押し目があれば嬉しいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]

表面処理薬品のニッチトップ企業として安定した収益基盤と盤石な財務が魅力ぽん。今後の成長戦略にも注目したいぽん!

A. 成長性 : 〇

石原ケミカルが手掛ける表面処理薬品は、半導体、電子部品、自動車、建材といった幅広い産業に不可欠な技術であり、これらの産業の発展とともに安定した需要が見込めます。特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速やEV(電気自動車)の普及、5G/6Gといった次世代通信技術の進展は、より高性能で複雑な表面処理を必要とするため、石原ケミカルのような高い技術力を持つ企業にとっては新たな成長機会となるでしょう。

同社のROE(自己資本利益率)は10.95%と、資本を効率的に活用して利益を生み出す能力も評価できます。会社予想のEPS(1株当たり利益)も186.67円と堅調な見込みです。

化学業界全体では、環境負荷の低減や持続可能性への貢献が強く求められています。この点において、特殊化学品メーカーである米Lubrizol社が2025年11月24日に開催したアジア太平洋イノベーションサミットでの発表は、業界の方向性を示す興味深い事例です。Lubrizol Hosts First Asia-Pacific Innovation Summit, Unveils Breakthrough Technologies Driving Sustainable Growth – Financial Times(英語記事)

この記事によると、Lubrizolは持続可能な成長を推進する画期的な技術を発表し、特に物理発泡ソリューション向けのESTANE® BCX TPU(熱可塑性ポリウレタン)の新グレードを披露しました。これは、生産効率を高め、循環性を促進する高機能材料です。Lubrizolのイノベーションビジョンは、「グローバルな視点と強力なローカルエンゲージメントを組み合わせた戦略」であり、「市場ニーズを核とした共創」を通じてアイデアを具体的な価値に変えることを目指しています。

石原ケミカルも同様に、環境規制に対応した製品開発や、顧客のニーズに合わせたカスタマイズされたソリューション提供が成長の鍵となります。Lubrizolの事例のように、化学業界では常に新しい素材やプロセスのイノベーションが求められており、石原ケミカルの技術開発力と顧客との共創姿勢が、今後の持続的な成長を支える要因となるでしょう。

関連する技術を持つ企業として、世界トップクラスの表面処理技術を持つトーカロ(6167)や、ニッチ技術で盤石な財務を持つ日本パーカライジング(4095)も注目に値します。

B. 割安性 : 〇

石原ケミカルのPER(株価収益率)は11.66倍、PBR(株価純資産倍率)は1.29倍です。日本の製造業全体と比較しても、極端に割高という水準ではありません。特に、これほど盤石な財務基盤を持つ企業としては、むしろ妥当な評価と言えるかもしれません。

配当利回りは2.02%と、現在の低金利環境下では魅力的な水準です。安定した収益力と財務の健全性から、今後も堅実な配当が期待できるでしょう。株主優待は設定されていませんが、配当による還元を重視する投資家にとっては、十分な魅力があると考えられます。

C. 安全性 : ◎

石原ケミカルの財務健全性は特筆すべき点です。自己資本比率は驚異の81.1%を誇り、これは非常に強固な財務体質を示しています。一般的に、自己資本比率が高い企業は、借入金が少なく、外部環境の変化や景気変動に対して非常に強い耐性を持っていると言えます。無借金経営に近い状態で、安定した事業運営が可能であるため、長期的な視点で安心して投資を検討できる銘柄の一つでしょう。

強固な財務基盤は、研究開発への投資や設備投資など、将来の成長に向けた戦略的な取り組みを支える大きな強みとなります。この高い安全性は、石原ケミカルの大きな魅力の一つと言えるでしょう。

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