〇(3878)巴川コーポレーション : PBR0.49倍の超割安感と収益改善の兆しに注目

銘柄紹介

はじめに

皆さん、こんにちはぽん!今回は、特殊紙や機能性材料の分野で独自の技術を持つ巴川コーポレーション(証券コード:3878)について、アナリストのぽんぽんが分かりやすくご紹介するぽん!

巴川コーポレーションは、紙を基盤とした技術を核に、電子材料、情報記録材料、粘着・剥離材料など、幅広い高機能材料を提供している企業です。皆さんの身の回りにあるスマートフォンや自動車、ディスプレイなど、様々な製品の進化を影で支える重要な役割を担っているんですよ。特に、時代のニーズに合わせて常に新しい機能性材料を開発し、多様な産業に貢献している点が特徴的です。

それでは、さっそく巴川コーポレーションの主要な指標を見ていきましょう。直近の営業日である2025年12月12日(金)時点のデータです。

  • 最低投資金額 : 77,900円(779円/株)
  • PBR : 0.49倍
  • PER : 10.39倍
  • 配当利回り : 1.93%
  • 株主優待 : なし

ぽんぽん的な評価

ぽんぽんは、〇 買いたいぽん!

PBRが0.49倍と超割安水準で、収益改善の兆しも見られるから、長期的な視点で投資を検討したいぽん!ただし、もう少し収益改善の継続性や有利子負債の動向を見極めたいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント] PBR0.49倍の超割安感と収益改善の兆しに注目!今後の成長戦略に期待したいぽん!

A. 成長性 : △

巴川コーポレーションの足元の収益は改善傾向にあり、純利益率や営業利益率が持ち直している点はポジティブです。しかし、ROE(自己資本利益率)は5.00%と、一般的に望ましいとされる水準を下回っており、資本効率の面ではまだ改善の余地があります。提供されたデータでは「成長性:0.0倍」とあり、これは爆発的な成長というよりは、安定的な事業展開を目指している、あるいは特定の数値で測りにくい側面があるのかもしれません。

同社は、環境変化の激しい現代において、高機能材料のニーズに応えるための研究開発に力を入れています。例えば、EV(電気自動車)の普及に伴うバッテリー材料の需要増や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展による電子部品材料の高度化など、新たな市場機会を捉えることができれば、今後の成長ドライバーとなり得るでしょう。しかし、現時点ではその具体的な成果が株価に十分に織り込まれているとは言えず、今後の新技術や新製品の開発、市場開拓の動向に注目していく必要があります。

B. 割安性 : ◎

巴川コーポレーションの割安性は非常に魅力的です。PBR(株価純資産倍率)は0.49倍と、企業の純資産に対して株価が半分以下という超割安な水準にあります。これは、市場が同社の資産価値を十分に評価しきれていないことを示唆している可能性があります。また、PER(株価収益率)も10.39倍と、市場平均と比較しても低く、現在の株価は企業の稼ぐ力に対しても割安感があると言えるでしょう。

配当利回りも1.93%と、超低金利時代においては決して低い水準ではありません。株主優待は設定されていませんが、このPBRの低さは、今後の企業価値向上の取り組みや、市場からの再評価によって株価が上昇する余地が大きいことを示しているとも考えられます。PBR1倍割れ銘柄の魅力については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。 〇(9539)京葉瓦斯 : PBR0.39倍の超割安感と盤石な財務基盤に注目

C. 安全性 : 〇

財務の安全性に関しては、まずまず安定していると評価できます。自己資本比率は33.1%と、一般的に健全とされる30%を上回る水準を維持しており、企業の安定的な経営基盤を示しています。しかし、有利子負債は前年同期比で増加傾向にある点は注意が必要です。これは、設備投資や研究開発投資など、将来の成長を見据えた積極的な投資の結果である可能性も考えられます。

ポジティブな点として、EPS(1株当たり利益)が前年同期比で増加を続けていることが挙げられます。これは、有利子負債が増加している中でも、企業が利益を生み出す力が向上していることを示唆しており、投資が収益に結びつき始めている兆候とも解釈できます。財務の安定性を維持しつつ、どのように成長投資を効率的に行い、利益を最大化していくかが今後の課題となるでしょう。

巴川コーポレーションの未来を深掘り!PBR1倍割れからの脱却と技術革新

巴川コーポレーションの最大の魅力は、やはりPBR0.49倍という超割安な株価にあります。なぜこれほどまでに市場から評価されていないのでしょうか?その背景には、過去の収益性の低迷や、特殊紙・機能性材料という事業内容が一般の投資家には分かりにくい、あるいは地味に映るという側面があるかもしれません。

しかし、同社の技術力は非常に高いものがあります。例えば、独自の塗工技術や配合技術を駆使して生み出される機能性材料は、スマートフォンやPC、自動車のバッテリー、半導体パッケージ、医療用デバイスなど、現代社会に不可欠なハイテク製品の性能向上に貢献しています。これらの製品は常に進化を求められており、巴川コーポレーションのような素材メーカーの技術革新がその根底を支えているのです。

最近では、自動車業界が電動化や自動運転といった大きな変革期を迎えており、素材メーカーにとっても新たなビジネスチャンスが広がっています。例えば、バッテリーの性能向上に寄与するセパレーター材料や、車載ディスプレイ向けの光学材料など、同社の技術が貢献できる領域は多岐にわたります。一方で、業界の再編やサプライチェーンの変化に対応するための柔軟な経営戦略も求められるでしょう。実際、海外では自動車部品大手が経営破綻し、元GM幹部の支援を受けて再建を目指すといった動きも見られます。こうした変化の波をいかに乗りこなし、自社の強みを活かせるかが重要になります。

現在の収益性改善の兆しは、こうした技術力や市場ニーズへの対応が少しずつ実を結び始めている証拠かもしれません。今後は、既存事業の効率化に加え、成長が見込まれる分野への選択と集中、そしてM&Aなども含めた積極的な事業戦略が、PBR1倍割れからの脱却、ひいては企業価値向上に繋がる鍵となるでしょう。特に、低PBR銘柄に対しては、東京証券取引所からも企業価値向上に向けた取り組みが求められており、同社もそうした動きにどう対応していくか注目されます。

巴川コーポレーションは、目立たないながらも社会を支える重要な技術を持つ企業です。現在の割安な株価は、その潜在能力がまだ市場に十分に認知されていない裏返しとも言えます。長期的な視点で、同社の技術革新と事業戦略の進展を見守っていくことで、面白い投資機会となる可能性を秘めているとぽんぽんは感じています。

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

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