〇(3382)あさひ : PBR割安・高配当3.83%、盤石財務

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

今回ご紹介するのは、私たちの身近な存在である自転車の専門小売業を全国展開している株式会社あさひです。街中で見かける「サイクルベースあさひ」の店舗でお世話になった方も多いのではないでしょうか。同社は、自転車の販売だけでなく、修理やメンテナンス、さらにはオリジナルブランドの開発まで手掛けており、自転車のある豊かな生活をサポートしています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 130,600円(1,306円/株)
  • PBR : 0.83倍
  • PER : 9.32倍
  • 配当利回り : 3.83%
  • 株主優待 : 自社店舗で利用できる買物割引券(100株以上で2,000円相当など)
  • (2025年10月30日(木)時点)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!PBR1倍割れで高配当、そして盤石な財務基盤はとても魅力的だぽん。収益性改善の兆しが見えれば、さらに魅力が増すぽん!

評価の理由

[評価の注目ポイント] PBR1倍割れの割安感と高配当、そして盤石な財務基盤が魅力。収益改善に期待したいぽん!

A. 成長性 : △

あさひの成長性については、提供データを見ると「収益性:やや悪化しています。純利益率は多くの期で前年同期比が低下し、営業利益率も伸び悩みです。ROEとROAは一般的に望ましいとされる目安付近で推移し、水準自体は大きくは崩れていません。総じて収益性は安定感に欠けます。」とあります。EPS(1株あたり利益)も前年同期比でやや弱い動きが続いているようです。

自転車市場全体は、健康志向の高まりや環境意識の向上、電動アシスト自転車の普及などを背景に、堅調な需要が見込まれています。特に電動アシスト自転車は高価格帯であり、市場の牽引役となっています。あさひは、全国に広がる店舗ネットワークと豊富な品揃え、そして確かなメンテナンス技術で、こうした市場の変化に対応しようとしています。

しかし、足元では収益性の伸び悩みが課題として挙げられます。原材料価格の高騰や人件費の上昇、競争激化などが影響している可能性も考えられます。今後は、高付加価値商品の販売強化や効率的な店舗運営、オンラインとオフラインを融合したOMO戦略の推進などで、収益力の改善が期待されます。

B. 割安性 : ◎

割安性については、非常に魅力的な水準にあると言えるでしょう。PER(株価収益率)は9.32倍、PBR(株価純資産倍率)は0.83倍と、どちらも市場平均や同業他社と比較しても割安感があります。特にPBRが1倍を割り込んでいる点は注目に値します。これは、企業の純資産に対して株価が低く評価されていることを示唆しており、将来的な株価上昇の余地があると考えられます。

さらに、配当利回りも3.83%と高水準です。株主優待も自社店舗で利用できる買物割引券が用意されており、自転車の購入やメンテナンスに利用できるため、実質的な利回りを考えるとさらに魅力が増します。こうした割安感と高配当は、長期的な視点での投資を検討する上で大きなメリットとなります。他の小売業でもPBRの割安感が魅力の銘柄はありますが、例えばコーナン商事などもPBR0.65倍と割安感がありますね。

C. 安全性 : ◎

財務の安全性は非常に優れていると評価できます。自己資本比率は71.8%と非常に高く、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っています。これは、借入金に頼らず、自社の資金で事業を運営している割合が高いことを意味し、財務基盤が極めて安定している証拠です。有利子負債の増減も目立たず、企業としての体力は盤石と言えるでしょう。

これだけの高い自己資本比率を維持できていることは、景気変動や予期せぬ外部環境の変化に対しても、柔軟に対応できる強さを持っていることを示しています。安定した事業運営を支える強固な財務体質は、投資家にとって大きな安心材料となるでしょう。

外部環境とあさひの展望

現在の経済環境は、コロナ禍を経て人々の価値観やライフスタイルが大きく変化しています。例えば、全日本空輸(ANA)が中距離LCCブランド「AirJapan」を2026年3月末で閉鎖し、ANAとPeachのデュアルブランド戦略に移行するというニュースがありました(FlightGlobal)。このような航空業界の再編は、旅行や移動のニーズが多様化している現代社会の一端を示しています。

人々の移動手段やレジャーの選択肢が変化する中で、自転車は単なる移動手段としてだけでなく、健康維持や環境負荷の低い趣味、レジャーのツールとしても再評価されています。リモートワークの普及による通勤スタイルの変化や、近距離移動の増加も自転車需要を後押しする可能性があります。あさひは、全国の店舗網とオンラインストアを連携させ、お客様のニーズに合わせた商品やサービスを提供することで、こうした変化に対応し、持続的な成長を目指していくことになるでしょう。

収益性の改善が今後の課題ではありますが、強固な財務基盤と割安な株価水準、そして安定した配当は、あさひの長期的な魅力として注目する価値があると言えそうです。

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