はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
テクノアルファ(3089)の基礎情報
今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場しているテクノアルファ(3089)です。テクノアルファは、半導体・電子部品製造装置、科学機器、検査装置などを扱う専門商社として、日本のものづくりを技術面から支えています。単に製品を仕入れて販売するだけでなく、自社開発製品も手掛けるなど、高い技術力と専門性を強みとしています。特に、半導体関連や実装関連の装置、そして環境関連装置に注力しており、幅広い産業分野に貢献しています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 前日終値 : 1,302円(2025年10月10日時点)
- 最低投資金額 : 125,200円(1,252円/株)
- PBR : (連)0.99倍
- PER : —
- 配当利回り(会社予想) : 2.80%
- 1株配当(会社予想) : 35.00円(2025年11月期)
- 時価総額 : 2,900百万円
- 発行済株式数 : 2,316,000株
- 自己資本比率 : (連)64.9%
- ROE : (連)11.29%
(2025年10月14日(月)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!もう少し様子を見たいぽん〜。
評価の理由
[評価の注目ポイント]
PBR1倍割れで資本効率の良いROE、そして盤石な財務基盤が魅力ぽん!PER不明な点は確認したいぽん。
A. 成長性 : 〇
テクノアルファは、半導体・電子部品製造装置や検査装置といった、現代産業の基盤を支える分野で事業を展開しています。特に半導体市場は、AIやIoT、データセンターの需要拡大を背景に、長期的な成長が期待されています。テクノアルファのような専門商社は、最先端の技術動向をいち早く捉え、顧客ニーズに合った最適なソリューションを提供することで、この成長の波に乗ることができます。
ただし、半導体市場は景気変動や設備投資サイクルに左右されやすく、短期的な業績の変動リスクも考慮する必要があります。テクノアルファの2025年11月期は、会社予想で減収減益を見込んでおり、市場の調整局面の影響を受けている可能性があります。しかし、中長期的な視点で見れば、技術商社としての知見と顧客基盤は大きな強みとなるでしょう。
ここで注目したいのが、医療機器分野における技術革新の動向です。例えば、海外のニュースでは、Sono-Tek社が先進医療機器コーティングシステムで280万ドルの受注を獲得したと報じられています。(参考:The Manila Times)
Sono-Tek社は、マイクロエレクトロニクス、代替エネルギー、医療機器など多様な産業向けに超音波コーティングシステムを提供しており、その製品ラインはR&Dから高単価の大量生産機械へと進化しているとのことです。テクノアルファは精密機器や製造装置を扱う専門商社として、このような医療機器分野の成長や、それに伴う新たな技術・装置の需要を事業機会と捉える可能性があります。直接的な事業連携がなくとも、関連技術や市場の動向を注視し、将来的な事業展開や取り扱い製品の拡充に繋がる可能性を秘めていると言えるでしょう。
半導体関連の企業としては、SCREENホールディングス(7735)のような半導体洗浄装置の世界トップ企業や、アルバック(6384)のような真空技術のリーディングカンパニーの動向も参考にしながら、テクノアルファの成長戦略を読み解くことが重要です。
B. 割安性 : 〇
テクノアルファのPBRは0.99倍と、純資産価値を下回る水準にあります。これは、企業が持つ資産価値に対して、市場からの評価がまだ低い状態を示しており、割安感があると言えるでしょう。また、配当利回りが2.80%と、現在の低金利環境下では魅力的な水準です。安定した配当は、株主にとって大きな魅力となります。
一方で、PER(株価収益率)がデータ上「—」となっており、会社予想のEPS(1株あたり利益)も非開示となっています。これは、今後の収益性について市場が具体的な評価を出しにくい状況、あるいは会社側が保守的な見通しを示している可能性があります。もし赤字予想である場合は、PBRが1倍割れでも割安とは言えないケースもあるため、今後の決算発表や業績予想の開示を注意深く見守る必要があります。しかし、ROEが11.29%と、PBR1倍割れの企業としては比較的高い水準にある点は、資本効率の良さを示唆しており、評価できるポイントです。
C. 安全性 : ◎
テクノアルファの財務健全性は非常に高く評価できます。自己資本比率は64.9%と、一般的に優良とされる水準を大きく上回っています。これは、企業の資金の多くを自己資金で賄っており、外部からの借入に依存するリスクが低いことを意味します。財務基盤が盤石であるため、景気変動や予期せぬ事態にも耐えうる体力があると言えるでしょう。
また、BPS(1株あたり純資産)は1,269.79円に対して、株価が1,252円と、株価がBPSを下回っています。これは、企業が解散した場合に株主に分配される純資産額よりも、現在の株価が低いことを示唆しており、財務面から見ても安全性が高いと判断できます。


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