〇(1503)住石HD : 自己資本比率96.5%・配当2.68%

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、住石ホールディングス(証券コード:1503)です。住石ホールディングスは、主に石炭の輸入・販売を手掛ける資源商社としての顔と、不動産賃貸事業を柱とする企業です。特に石炭事業は、国際的なエネルギー需給や価格変動の影響を大きく受ける特性を持っています。近年は、世界情勢の変化に伴う石炭価格の高騰が業績に大きな影響を与えており、市場の注目を集めています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 55,900円(100株、2025年10月31日時点)
  • PBR : (連)1.27倍
  • PER : (連)20.89倍
  • 配当利回り(会社予想) : 2.68%
  • 1株配当(会社予想) : 15.00円(2026年3月期)
  • 株主優待 : なし
  • 前日終値 : 556円(2025年10月30日)
  • 始値 : 565円(2025年10月31日)
  • 高値 : 574円(2025年10月31日)
  • 安値 : 553円(2025年10月31日)
  • 出来高 : 326,100株(2025年10月31日)
  • 売買代金 : 183,512千円(2025年10月31日)
  • 値幅制限 : 456~656円(2025年10月31日)
  • 時価総額 : 37,578百万円(2025年10月31日)
  • 発行済株式数 : 67,222,853株(2025年10月31日)
  • EPS(会社予想) : (連)26.76円(2026年3月期)
  • BPS(実績) : (連)460.89円
  • ROE(実績) : (連)15.25%
  • 自己資本比率(実績) : (連)96.5%
  • 単元株数 : 100株
  • 年初来高値 : 862円(2025年2月4日)
  • 年初来安値 : 541円(2025年4月7日)
  • 信用買残 : 1,345,400株(2025年10月24日)
  • 信用売残 : 520,200株(2025年10月24日)
  • 信用倍率 : 2.59倍(2025年10月24日)

ぽんぽん的な評価

〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!少し様子を見て、年初来安値の541円に近づくようなら検討したいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]
極めて高い自己資本比率で財務は盤石!石炭市況と株価の変動に注目しつつ、安定配当と事業多角化の可能性に期待したいぽん!

A. 成長性

評価:〇

住石ホールディングスの成長性は、主に石炭事業の市況に大きく左右されます。近年の国際的な石炭価格の高騰は、同社の業績を押し上げる要因となってきましたが、脱炭素社会への移行という世界的な潮流の中で、長期的な石炭事業の展望には不透明感も漂います。一方で、安定した収益源である不動産賃貸事業が、事業基盤の安定に寄与しています。今後は、石炭事業の動向を注視しつつ、新たな収益の柱となる事業展開や、既存事業の多角化が成長の鍵となるでしょう。配当については、2026年3月期予想で1株あたり15.00円と、比較的安定した水準を維持する見込みです。

B. 割安性

評価:△

PBRは1.27倍、PERは20.89倍と、現状では特に割安感があるとは言えない水準です。配当利回りも2.68%と、市場平均と比較して特段高いわけではありません。しかし、株価は年初来高値862円から現在の556円まで大きく下落しており、年初来安値541円に迫る水準にあります。この下落が一時的なものか、あるいは事業環境の変化を織り込み始めたものなのかを見極める必要があります。財務の健全性を考慮すれば、株価の調整局面を投資機会と捉える見方もできるかもしれません。ただし、PERが20倍台であることを踏まえると、現時点での「割安」とは言いにくいでしょう。

C. 安全性

評価:◎

住石ホールディングスの最大の強みは、その極めて高い財務健全性にあると言えるでしょう。自己資本比率は驚異の96.5%を誇り、これは上場企業の中でも非常に高い水準です。借入が少なく、自己資金で事業を運営しているため、外部環境の変化や経済の不確実性に対しても非常に強い耐性を持っています。ROE(実績)も15.25%と、資本を効率的に活用して利益を生み出していることが伺えます。このような盤石な財務基盤は、企業の安定性を重視する投資家にとって大きな魅力となるはずです。他の財務が盤石な企業としては、例えば川西倉庫(9322)ムロコーポレーション(6973)なども挙げられますね。

グローバルな資源市場の動向と住石ホールディングス

住石ホールディングスの事業を考える上で、グローバルな資源市場の動向は避けて通れないテーマです。特に石炭事業は、国際的なエネルギー政策や地政学リスク、さらには脱炭素化の流れといった複合的な要因によって常に変動しています。

最近の鉱業セクターの動向を示す興味深いニュースとして、カナダの鉱物探査会社Hi-View Resourcesに関する記事が挙げられます。「Hi-View raises capital amid director exiting – Mining.com.au」と題された2025年11月3日の記事によると、Hi-View Resourcesは非仲介型私募により最大100万カナダドル(約1.08百万米ドル)の資金調達を実施しています。同社は主にブリティッシュコロンビア州北部のToodoggone地域で金、銀、銅の探査プロジェクトを進めており、調達資金は一般運転資金に充てられるとのことです。

このニュースは直接的に住石ホールディングスの石炭事業に言及しているわけではありませんが、広義の「鉱業」という視点で見ると、いくつかの示唆を与えてくれます。まず、資源探査・開発には継続的な資金が必要であり、市場環境や投資家の関心が資金調達の成否に大きく影響すること。また、金、銀、銅といった非燃料鉱物資源への投資が活発であることは、脱炭素化の流れの中で、石炭以外の資源への関心が高まっている現状を映し出しているとも考えられます。

住石ホールディングスは、石炭を主力としながらも、安定的な不動産事業も展開しています。グローバルなエネルギー転換期において、同社がどのように事業ポートフォリオを最適化し、持続的な成長戦略を描いていくのかは、今後の注目ポイントとなるでしょう。堅固な財務基盤があるからこそ、こうした環境変化に対応するための戦略的な投資や事業再編の余地も大きいと見ることができます。

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