◯(7678)あさくま : 高ROEと盤石財務、成長期待も株価は割高

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報

今回ご紹介するのは、東証スタンダード市場に上場しているあさくま(証券コード:7678)です。

あさくまは、主にステーキ・ハンバーグレストラン「ステーキのあさくま」を全国展開している企業です。創業は1962年と歴史があり、特に人気のサラダバーは多くのファンを魅了しています。新鮮な野菜はもちろん、カレーやデザートまで充実しており、メイン料理と合わせて楽しめるのが大きな魅力ですね。ファミリー層からビジネスパーソンまで幅広い客層に支持され、地域に根差した店舗運営を行っています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 444,500円(4,445円/株)
  • PBR : 7.39倍
  • PER : 82.30倍
  • 配当利回り : 0.00%
  • 株主優待 : なし(※2025年11月14日時点の公開情報に基づく)
  • (2025年11月14日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

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評価の理由

[評価の注目ポイント]:高い成長期待と盤石な財務が魅力ですが、足元の株価は割高感があるぽん!

A. 成長性 : ◎

あさくまの成長性は、高いROE(自己資本利益率)20.35%に表れています。これは、自己資本を効率的に使って利益を生み出している証拠と言えるでしょう。コロナ禍で大きな打撃を受けた外食産業ですが、経済活動の正常化やインバウンド需要の回復に伴い、同社の業績も力強く回復しています。特に「ステーキのあさくま」のブランド力と、顧客を飽きさせないサラダバーなどの独自の工夫が、集客力と収益力向上に貢献していると考えられます。今後も店舗展開や新業態の開発、既存店の魅力向上によって、さらなる成長が期待できそうです。

B. 割安性 : ×

現在のあさくまの株価指標を見ると、PER82.30倍、PBR7.39倍と、市場全体と比較してもかなり高い水準にあります。これは、投資家があさくまの将来の成長に非常に大きな期待を寄せていることの裏返しとも言えますが、一方で割安感は乏しいと言わざるを得ません。配当利回りも0.00%と無配であるため、インカムゲインを重視する投資家にとっては魅力が少ないかもしれません。現在の株価は、その成長期待をかなり織り込んでいると考えるのが妥当でしょう。

C. 安全性 : ◎

あさくまの財務健全性は非常に高く、安心感があります。自己資本比率は70.5%と盤石で、これは企業の安定性を測る上で非常に重要な指標です。高い自己資本比率は、外部からの借入に頼らずに事業を運営できる体力があることを意味し、景気変動や予期せぬ事態にも強い企業体質であると言えます。このような強固な財務基盤は、今後の成長戦略を着実に実行していく上での大きな武器となるでしょう。財務の安定性という点では、ニッチ市場で高収益を上げ、盤石な財務を誇るコタ(4921)のような企業と共通する魅力があるかもしれませんね。

あさくまの魅力と今後の展望

あさくまの最大の魅力は、長年にわたって築き上げてきた「ステーキのあさくま」というブランド力と、その高い収益性、そして盤石な財務基盤にあると言えるでしょう。特に、バラエティ豊かなサラダバーは、他社との差別化要因として強力に機能しており、多くのリピーターを獲得しています。

2025年に入り、日本国内ではインバウンド需要の回復が顕著になり、国内の観光も活発化しています。例えば、長崎県の五島列島にある小値賀島が持つノスタルジックな魅力に焦点を当てたニュース記事「The mysterious allure of Ojika Island」は、日本の地方観光地の潜在的な魅力を示唆しています。こうした国内観光の盛り上がりは、外食産業全体にとっても追い風となり、あさくまの店舗にも良い影響を与える可能性があります。

しかし、現在の株価は、その将来性やブランド力を高く評価し、かなりの成長期待を織り込んでいる状態です。無配であることから、投資家への利益還元は成長投資に重点を置いていると見られます。高いROEを維持しつつ、今後も着実に利益を積み上げていけるかどうかが、長期的な株価形成の鍵となるでしょう。新規出店戦略や既存店のテコ入れ、さらにはデリバリーやテイクアウトといった新たな顧客接点の強化など、多角的な成長戦略に注目していきたいところです。

投資を検討する際は、現在の高い株価が示す成長期待と、今後の具体的な成長戦略、そして外食産業を取り巻く環境の変化を慎重に見極めることが大切です。財務の安全性は非常に高いものの、株価の割安性には注意が必要な銘柄と言えるでしょう。

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