はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
メルカリ(4385)の基礎情報
今回ご紹介するのは、フリマアプリ「メルカリ」でおなじみのメルカリ(4385)です。私たちの生活にすっかり浸透したフリマアプリを運営する同社は、個人間のCtoC取引を活性化させ、リユース市場を牽引する存在として知られています。
主な事業は、スマートフォン向けのフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運営です。国内最大のフリマアプリとして、不要になったモノを手軽に売買できるプラットフォームを提供しています。また、決済・金融サービスを提供する「メルペイ」や、法人・個人事業主向けのEコマースプラットフォーム「メルカリShops」など、事業領域を拡大し、循環型社会の実現を目指しています。
直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。
- 最低投資金額 : 227,050円(2,270.5円/株)
- PBR : 3.76倍
- PER : —
- 配当利回り : 0.00%
- 株主優待 : なし
- (2025年10月17日(金)時点)
ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
フリマアプリ市場のリーダーとして成長性は魅力的だけど、もう少し株価が落ち着くのを待ちたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
フリマアプリ市場の牽引役!リコマース市場の拡大と新規事業で成長期待も、財務と割安性には注意が必要ぽん!
A. 成長性 : ◎
メルカリの最大の魅力は、その圧倒的な成長性にあると言えるでしょう。フリマアプリ「メルカリ」は、国内で圧倒的なユーザー数を誇り、リユース文化の浸透とともに成長を続けています。私たちが当たり前のように中古品を売買するようになった背景には、メルカリの存在が大きく影響しています。メルペイによる金融事業、メルカリShopsによるEコマース事業など、フリマ事業で培った顧客基盤を活かした多角的な事業展開も魅力です。特に、メルペイはキャッシュレス決済の普及という社会トレンドに乗っており、今後の成長ドライバーとなる可能性を秘めています。また、同社のROE(自己資本利益率)は30.52%と非常に高く、これは自己資本を効率的に使って利益を生み出す能力が高いことを示しており、今後のさらなる成長も期待できます。
最近の動向として、リコマース(再販)市場の拡大はメルカリにとって追い風となっています。特にホリデーシーズンなどの消費が活発になる時期には、リコマースの重要性が増します。例えば、Practical Ecommerceの記事「Recommerce for the Holidays」では、ホリデーシーズンにおけるリコマース戦略について掘り下げています。この時期、消費者は新品だけでなく、予算を抑えつつ良質な商品を手に入れたいと考えるため、リコマース品への需要が高まります。記事では、新品とリコマース品を並べてA/Bテストを行うことで、どちらが消費者に響くか検証する手法や、返品された商品や再調整品を「オープンボックス」や「ほぼ新品」として専用セクションで販売する戦略が紹介されています。
メルカリは、このようなリコマース市場のトレンドを捉え、ユーザーが手軽に商品を売買できる環境を提供することで、その恩恵を最大限に享受できる立場にあります。ホリデーシーズンに合わせたキャンペーンや、状態の良い中古品を「Like New(新品同様)」とアピールする機能強化などは、今後の成長にさらに貢献する可能性を秘めているでしょう。リコマース市場は今後も拡大が予想されており、メルカリはその中心で成長を続けていくと見られます。
B. 割安性 : △
割安性という観点では、現時点ではやや課題が見られます。PERは算出不能となっており、配当利回りも0.00%と、株主への直接的な還元は行われていません。これは、成長フェーズにある企業が利益を再投資に回し、さらなる事業拡大を目指す戦略を取っているためと考えられます。しかし、投資家にとっては、目先の配当収入を期待できないという点には注意が必要です。PBRも3.76倍と市場平均と比較して高水準にあり、現在の株価は企業の純資産価値に対して割高感があると言えるかもしれません。株主優待も設定されていないため、配当や優待によるインカムゲインを重視する投資家にとっては、あまり魅力的に映らないかもしれません。しかし、成長への期待が株価に織り込まれていると考えることもできます。
C. 安全性 : △
財務の安全性についても、注意深く見ていく必要があります。自己資本比率は18.3%と、成長企業としてはやや低めの水準にあります。これは、積極的な事業投資やM&Aなどを通じて事業を拡大しているフェーズにあるためと考えられます。新たなサービス開発や海外展開など、成長のための投資は先行して行われることが多く、その結果として一時的に自己資本比率が低くなることもあります。ただし、一般的に自己資本比率が低いと、外部環境の変化や予期せぬ事態が発生した際に、財務体質が脆弱になるリスクも伴います。メルカリは、キャッシュレス決済の「メルペイ」など、金融関連事業も展開しており、その健全性も重要な要素です。例えば、キャッシュレス決済の普及を支援する企業としては、(3769)GMOフィナンシャルゲートのような銘柄も注目されます。メルカリも今後の事業拡大とともに、財務基盤の強化にも注力していくことが期待されます。また、クラウドサービスを活用したDX推進の観点では、(4386)freeeのような企業も参考になるかもしれません。


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