◯(3967)アクリート : SMSとセキュリティ事業の成長性

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

アクリート(3967)ってどんな会社?

今回ご紹介するのは、アクリート(3967)です。アクリートは、企業から個人へのメッセージ配信を専門とする「A2P SMS(Application to Person SMS)」サービスを提供する国内のリーディングカンパニーです。私たちが日々利用するサービスで、本人確認のための認証コードがSMSで届いたり、予約確認や重要なお知らせがSMSで送られてきたりすることがありますよね?まさに、その裏側を支えているのがアクリートの技術なんです。

SMS(ショートメッセージサービス)は、電話番号だけで確実にメッセージを届けられるという特性から、金融機関やECサイト、航空会社、自治体など、幅広い業界で利用が拡大しています。アクリートは、このSMS配信の安定性、信頼性、そしてセキュリティの高さに強みを持っています。

近年では、SMS配信事業で培った技術とノウハウを活かし、メッセージングソリューションの提供だけでなく、サイバーセキュリティ分野にも事業を拡大しています。特に注目されているのが「ダークウェブ診断」のようなセキュリティサービスです。これは、ダークウェブ上に漏洩した個人情報を特定し、企業や自治体、そして個人がサイバー犯罪の被害に遭うのを未然に防ぐためのソリューションで、現代社会の新たなニーズに応えるものとして期待されています。

アクリート(3967)の基礎情報

  • 最低投資金額 : 97,500円(975円/株)
  • PBR : (連)2.63倍
  • PER : (連)23.79倍
  • 配当利回り : —
  • 株主優待 : —
  • (2025年10月3日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

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評価の理由

[評価の注目ポイント] SMS市場の成長とセキュリティ事業への展開が魅力的!社会貢献性も高いぽん!

A. 成長性:◎

アクリートの成長性は、SMS市場全体の拡大と、新たなセキュリティソリューションへの事業展開によって力強く牽引されていると感じています。

まず、SMS市場は、スマートフォンが普及し、オンラインサービスが日常に溶け込む現代において、本人認証(二段階認証など)や重要連絡手段として、その重要性を増しています。企業が顧客と直接的かつ確実にコミュニケーションを取る手段として、SMSの利用は今後も堅調に伸びていくことが予想されます。アクリートは、このA2P SMS市場において国内トップクラスの実績と信頼を誇っており、その基盤は非常に強固です。

さらに注目すべきは、SMS事業で培った技術力を活かした新規事業への展開です。特に、「ダークウェブ診断」のようなサイバーセキュリティソリューションは、現代社会が抱える大きな課題への解決策として、非常に高いニーズがあります。個人情報漏洩のリスクが高まる中で、企業や自治体だけでなく、一般市民もサイバー犯罪の脅威に晒されています。アクリートは、この課題に対し、積極的なアプローチを見せています。

例えば、2025年9月26日に発表されたプレスリリースでは、アクリートが包括連携協定を締結している鹿児島県徳之島町に対して、アライアンス株式会社、株式会社テクノミックスと共同で「ダークウェブ診断」を提供したことが報じられました。(参考:アクリート、包括連携協定を締結している徳之島町に「ダークウェブ診断」を提供 | 株式会社アクリートのプレスリリース)。この取り組みは、徳之島町の住民を対象に、ダークウェブ上で漏洩した個人情報を特定し、サイバー犯罪被害の防止や情報セキュリティ意識の向上を目的としています。このような社会貢献性の高い取り組みは、アクリートの企業価値を高めるだけでなく、新たな市場開拓にも繋がるものと期待されます。

SMSという安定した収益基盤を持ちながら、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進やAI活用が加速する中で、サイバーセキュリティという成長分野に積極的に投資し、事業領域を拡大している点は、今後の大きな成長ドライバーとなり得るでしょう。会社予想EPSが40.98と順調な利益成長が見込まれていることからも、その成長性は高く評価できると思います。

このようなDX支援やAIを活用した事業展開は、他の成長企業にも見られます。ニューラルグループエフ・コードなども、それぞれの分野でデジタル変革を推進しており、アクリートもその一翼を担っていると言えるでしょう。

B. 割安性:△

アクリートの割安性については、成長企業としての期待が株価に一定程度織り込まれている印象です。

現在のPER(会社予想)は23.79倍、PBR(実績)は2.63倍となっています。これは、高成長が期待されるIT関連企業としては、極端に割高というわけではありませんが、かといって「お買い得」と感じるほどの割安感があるかというと、少し判断が分かれるところかもしれません。特に、配当利回りが「—」であり、株主優待も現在のところ設定されていないため、インカムゲインを重視する投資家にとっては魅力が薄いと感じる可能性もあります。

しかし、これは裏を返せば、得られた利益を再投資に回し、さらなる事業拡大や技術開発に注力している証拠とも考えられます。成長フェーズにある企業にとって、配当よりも内部留保や成長投資を優先することは、将来的な企業価値向上に繋がる重要な戦略です。したがって、割安性という観点では△評価としましたが、成長性を考慮すれば、妥当な水準と捉えることもできるでしょう。

C. 安全性:〇

財務の安全性については、比較的良好な状態にあると評価できます。

自己資本比率は49.4%と、約半分が自己資本で賄われている計算になり、財務基盤は安定していると言えるでしょう。急な経済変動や事業環境の変化に対しても、一定の耐性があると考えられます。また、ROE(実績)は4.24%と、特別に高い水準ではありませんが、着実に利益を上げていることを示しています。

信用買残が815,000株ある一方で、信用売残が0株という点は、需給面で少し偏りが見られますが、現時点では大きな懸念材料とは言えないでしょう。企業が健全な財務体質を維持し、安定した事業運営を行っていることは、長期的な視点で投資を考える上で非常に重要なポイントです。

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