はじめに
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
1. 銘柄の基礎情報
今回ご紹介するのは、関西を地盤に全国展開する老舗ゼネコン、錢高組(1811)です。創業は1705年と300年以上の歴史を誇り、「技術の錢高」として知られています。特に橋梁やトンネルといった土木事業において高い技術力を有しており、数多くの国家的なインフラプロジェクトに携わってきた実績があります。建築部門でも、オフィスビルや公共施設など幅広く手掛けており、堅実な施工に定評がある企業です。
直近の主要な指標は以下の通りです。
最低投資金額 : 855,000円(8,550円/株)
PBR : 0.55倍
PER : 17.96倍
配当利回り : 1.29%
株主優待 : なし
(2026年3月27日(金)時点)
2. ぽんぽん的な評価
〇 ぽんぽんは、買いたいぽん!
圧倒的な資産価値の割安さが魅力だぽん!ただ、最低投資金額がちょっと高めなのと、出来高が少なめなのが気になるぽん。8,000円くらいまで調整して、利回りがもう少し上がってきたら積極的に狙いたいぽん〜!
3. 評価の理由
[評価の注目ポイント]
PBR0.5倍台という強烈な割安放置状態がポイント。土木技術の高さは折り紙付きで、インフラ老朽化対策などの国策需要も追い風になるはず。流動性は低いけれど、資産価値に注目するなら面白い存在だぽん!
A. 成長性 : △
売上高は安定していますが、建設業界全体が直面している資材価格の高騰や人件費の上昇が利益を圧迫する局面が見られます。ただし、収益性は改善傾向にあり、営業利益率が上向いている点はポジティブに評価できます。
B. 割安性 : ◎
PBR(株価純資産倍率)0.55倍は、企業の解散価値を大幅に下回る水準です。東証による「PBR1倍割れ改善」の要請が続く中、今後の株主還元策の強化や資本効率の改善に対する期待が持てる、非常に割安な水準と言えます。
C. 安全性 : 〇
自己資本比率は46.8%と、建設業としては良好な水準を維持しています。有利子負債も落ち着いており、財務の健全性は高いです。EPS(1株当たり純利益)も増加局面にあるため、安定した経営基盤を持っていると判断できます。
「技術の錢高」が挑む収益性の壁
錢高組の最大の武器は、何と言ってもその技術力です。特に「橋」に関しては、日本を代表する吊り橋や長大橋の建設に深く関わってきました。インフラの老朽化が社会問題となる中、同社が持つ保全・補修技術への需要は今後も底堅いと考えられます。しかし、投資家として注目すべきは、その高い技術力がしっかりと「利益」に結びついているかどうかです。
ここで興味深い外部ニュースを一つご紹介します。香港市場に上場している鉄道用締結システムのメーカー、Hebei Yichen Industrial Groupに関する記事です。
この記事(2026年3月27日付)によると、同社は長年の業績不振から脱却し、黒字転換を果たしたことが報じられています。要約すると、「過去数年間の収益低下により投資家の目線は厳しかったが、直近の黒字化がその弱気な見方を覆し始めている。ただし、長期的なトラックレコードはまだ不安定であり、今回の回復が本物かどうかが試されている」という内容です。
この状況は、錢高組にも通じるものがあります。錢高組も足元で収益性の改善傾向が見られますが、市場からの評価(PBR0.55倍)は依然として「停滞」を前提としたものになっています。しかし、Hebei Yichenのように、数字として明確な収益改善が継続すれば、市場の評価は一気に「見直し買い」へと転換する可能性があります。特にゼネコン業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)による施工効率の向上や、採算重視の受注戦略が実を結び始めています。
また、建設業界の動向を考える上で、同じくインフラ関連で高い配当利回りを誇る銘柄との比較も参考になります。
◯(18820)東亜道路工業 : 5%超の配当利回りと61%超の自己資本比率
東亜道路工業のような高配当銘柄と比較すると、錢高組の配当利回り1.29%は見劣りするかもしれません。しかし、その分、内部留保による純資産の積み上がりがPBRの低さに現れており、「資産バリュー株」としてのポテンシャルは錢高組に軍配が上がります。
今後の注目点は、2026年3月期の通期決算に向けた進捗と、次期中期経営計画などでどれだけ具体的な「資本効率の向上」を打ち出せるかでしょう。発行済株式数が約735万株と少なく、浮動株も限られているため、一度火がつけば値動きが軽くなる特性もあります。1単元の購入に80万円以上の資金が必要なため、個人投資家には少しハードルが高いかもしれませんが、じっくりと腰を据えて資産価値の修正を待ちたい銘柄と言えそうです。
歴史ある企業が、現代の資本市場の要請に応えてどう変貌していくのか。そのプロセスを見守るのも、個別株投資の醍醐味だぽん!


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